記録的暖冬の2020年も酸ヶ湯の積雪は3m超え!東北の温泉地&スキーまとめ【2020年2月12日現在】

豪雪地帯ですらまったく雪が積もらない地域もたくさんあるほどの、「記録的な暖冬」に見舞われた日本列島。

除雪や暖房にかかるお金を節約できたり、葉物野菜が安くなったりしてお財布にはうれしい一方、スキー・スノボができない、雪景色が見られないなど冬の楽しみが失われています。

各地でスキー場のオープンが遅れたり、営業を取りやめたりといった影響が出ている今年の冬。

雪見風呂やスキーの名所として知られる東北地方の温泉地はいま、どうなっているのでしょうか。

気象庁アメダスのHPなどをもとにまとめました。

日本一の降雪量!酸ヶ湯温泉は積雪量2m超え

毎年ニュースでおなじみの「酸ヶ湯(すかゆ)」。日本屈指の積雪量を誇る、青森県八甲田山麓の温泉地です。

毎年10mほどの積雪があり、2013年2月26日には1日で566cmも積もった、誰もが認める豪雪地帯です。

酸ヶ湯は、名前の通り酸性泉の温泉地としても有名です。総ヒバづくりの混浴「千人風呂」は温泉好きならきっと見たことがあるはず。

露天風呂がないため雪見風呂はできませんが、せっかく訪れるなら八甲田の雪景色は見たいもの。木々に吹きつける地吹雪が凍った「スノーモンスター」は、冬の八甲田の風物詩です。

さすが酸ヶ湯温泉、今冬も3mを超える積雪が見られます。気象庁によると2020年2月12日10時の時点で、積雪の深さは302cm。例年よりは非常に少ないですが、風情ある雪景色は今年も楽しめそうです。

岩木山のスキー場3ヶ所は全面滑走可。嶽・百沢でも雪景色

青森県弘前市周辺・岩木山麓には3つのスキー場があります。2020年2月12日現在、3ヶ所とも全面滑走可能です。同日午前8時台の積雪量を見てみましょう。

嶽温泉の手前、百沢温泉にほど近い「岩木山百沢スキー場」は105cm、岩木山北麓の「青森スプリング」は110cm、市街地からもっとも近い「そうまロマントピアスキー場」は65cmとなっています。

嶽温泉・百沢温泉でも雪景色が見られるでしょう。岩木山神社の朱塗りの大鳥居は、青空と雪によく映えます。

トド寝の聖地!古遠部温泉も積もってます

温泉マニア垂涎の秘湯、「古遠部温泉」も青森県の雪深い山の中にあります。

冬も営業を続けていますが、アクセスするうえで雪は気になるところ。

古遠部温泉の最寄のアメダス「碇ヶ関(いかりがせき)」では、2020年2月12日10時の時点で積雪の深さ57cm。例年よりは少ないものの、雪景色は楽しめそうです。

湯瀬温泉&花輪スキー場も雪景色

秋田県北西部、鹿角市も毎年大雪が降ります。今年の積雪は非常に少ないですが、アメダスによると2020年2月12日10時現在の鹿角の積雪は17cm。山の方にある「湯瀬温泉」ではもう少し雪がありそうです。

鹿角市内の「花輪スキー場」も同日の積雪は30cm(圧雪後)あり全コース滑走可能。スキーで冷え切った身体を温泉で暖めたいですね。

八幡平・安比・網張・玉川はスキー日和

冬季休業の温泉旅館も多い豪雪地帯・八幡平。一帯のスキー場は、例年より少ないものの十分な積雪があります。

2020年1月28日朝の時点で、安比高原スキー場の積雪量(圧雪後)は110cm、網張温泉スキー場は165cmです。

秋田八幡平スキー場の積雪は240cmです。秋田八幡平スキー場は、3月13日(金)までの平日は休業していますのでご注意ください。ただし2月25・26日(火~水)と、3月16日(月)以降の平日は営業します。

 

八幡平エリアで冬季休業している温泉は以下の通りです。

  • 藤七温泉 彩雲荘
  • 大深温泉
  • 蒸ノ湯温泉

上記以外の旅館は通常通り営業しています。また、銭川温泉は要問合せ、玉川温泉は旅館部のみ営業(自炊部は休業)となります。詳しくは各旅館にお問い合わせください。

岩手県側の「御在所ゲート」~「後生掛ゲート」間のアスピーテラインと、樹海ラインの「松川ゲート」~八幡平山頂が通行止めです後生掛温泉を利用する際は鹿角からまわってください。

なお、北上市の「夏油温泉」も冬季休業中です。

乳頭温泉郷はしっかり雪景色

秋田県の名湯「乳頭温泉郷」は、しっかりと雪が積もっています。

「妙乃湯」に設置されたライブカメラの映像からも、きれいな雪景色が確認できます。

黒湯温泉・孫六温泉は冬季休業中ですが、ほかの5軒の旅館は通常通り営業しています。雪見風呂にうってつけのこの時期、ぜひ乳頭温泉郷に足を運んでみてください。

※昨冬のレポート記事です。

花巻温泉郷も雪景色

宮沢賢治も愛した岩手の温泉郷、花巻温泉郷。例年に比べて雪が少なく、一面の雪景色とはいかないようですが雪を楽しめます。

晴れた日が続くと雪がなくなってしまいますが、冬らしい雰囲気は存分に感じられるでしょう。

岩手花巻・鉛温泉スキー場」の積雪は45cm。年が明けて2020年1月9日にオープンがずれ込みましたが、現在は無事に営業しています。

花巻温泉郷最奥部の「鉛温泉」は、宮沢賢治の小説「なめとこ山の熊」にも登場する歴史ある温泉。主人公で狩人の小十郎が熊に襲われて最期を遂げるのも、雪の積もった冬の夜。宮沢賢治の世界に思いをはせながら温泉を楽しんでみてください。

銀山温泉は雪少なめ

冬の山形を代表する温泉地「銀山温泉」は、暖冬の影響を受けているようです。

朝や夕暮れ時に雪が舞えば、あの雪景色が見られますが、晴れた日が続くと雪がなくなってしまうよう。

平地部のデータではありますが、尾花沢のアメダスでは2020年1月28日現在の積雪は23cmです。

雪があってもなくても、大正浪漫を感じさせる温泉街は美しいもの。冷えた身体を熱めのお湯でほぐしてください。

肘折温泉は積雪90cmで湯めぐりしやすい!

山形県有数の豪雪地帯として知られる「肘折温泉」。カルデラの中にあるため、とても冷え込み雪もたくさん降ります。

しかし今年の肘折温泉は、例年よりもかなり雪が少ないです。アメダスの積雪は2020年2月12日10時の時点で165cmあります。

湯めぐりや温泉街散策をしつつ雪を楽しむにはちょうどいいくらいの積雪です。

※写真は昨冬のものです。

毎年3月中旬頃に作られる、高さ10m以上の「世界一の雪だるま」が風物詩となっていますが、今年はどれほどの大きさになるのでしょうか。

蔵王の樹氷、今年は小ぶり

山形県の蔵王といえば、樹氷が冬の風物詩。日本海から吹きつける風に乗った大量の雪がトドマツの枝葉に凍りついて樹氷を作ります。

今年の樹氷は例年よりも小ぶり。それでも美しく幻想的な景色は健在です。

蔵王温泉エリアのスキー場も、一部クローズしているコースはありますが、2020年1月28日朝の時点で40~120cmの積雪があります。

酸性のピリピリとした強いお湯につかって、年度末の疲れを癒やしてみてはいかがでしょうか。

鳴子温泉郷、晴れれば積雪ほぼゼロに

鳴子温泉郷も、例年になく雪不足が続いています。雪が降れば積もるものの、晴れた日が続けばほとんどなくなってしまうほど。

雪景色はなかなか見られなさそうですが、元々内湯の多い湯治場なので湯めぐりにはうってつけ。熱めのお湯でポカポカ火照った身体を冷たい風でクールダウンしたら気持ちいいです。

鳴子温泉郷最奥部の「オニコウベスキー場」は「ほぼ全コースオープン」。2020年2月12日現在、山頂の積雪が75cm、山麓は40cmです。

温泉街に近い「上野々スキー場」は年が明けてから土日のみ一部コースで営業しています。

白布温泉は雪景色!スキー場も全コース滑走可

米沢市の白布温泉(しらぶおんせん)は、雪見風呂の名所。今年は例年より雪が少なく、晴れの日が続くと雪がなくなってしまうこともありますが、雪景色の美しさは健在です。

近くの「天元台高原スキー場」も、2020年2月12日現在150~290cmと積雪は豊富。スキーと温泉のセットが存分に楽しめそうです。

土湯・岳・安達太良も少雪、スキー場は営業中。高湯は雪景色

土湯温泉・岳温泉など、福島市・二本松市周辺の温泉地はどこも例年より雪が少ない状況です。

2月に入ってからの寒気で、だいぶ雪も積もってきました。

高湯温泉は標高が高いこともあり、雪景色が楽しめそう。少し少なめですが、晴れた日でも雪が残っているようです。

一帯のスキー場は、全面滑走可能になりました。

2020年2月12日朝の積雪量は、「あだたら高原スキー場」で60cm、「Blue Resort MINOWA」で90~110cm、「沼尻スキー場」で45cm、「二本松塩沢スキー場」は40cmです。

雪が少ない今年は湯めぐりにピッタリ!今冬こそ温泉旅行を

乳頭温泉郷 鶴の湯温泉 秋田県 温泉 鶴の湯 混浴 露天風呂

お目当て大露天風呂「鶴の湯」

全国的に暖冬・雪不足が続いているこの冬。雪見風呂はちょっとしづらくなってしまいましたが、湯めぐりにはぴったりです。

温泉で暖まった身体を冷たい風でクールダウンさせながら次のお風呂へ向かう時間は、何ものにも代えがたい幸せな瞬間。いつもの冬なら旅館にこもってしまいがちなこの時期の温泉旅行が、ひと味違った楽しいものになるでしょう。

南東北と関東甲信越駿では、「ふっこう割」も出ています。今こそ、温泉旅行に出かけてみませんか。