宮城県・鳴子温泉郷 川渡温泉の「旅館 ゆさ」は、貸切の庭園露天風呂と、自家栽培の野菜やお米をたっぷりいただけるおいしいお食事が魅力。
自家製のどぶろくとも相性バツグンです。ご主人と女将さんはとても親切で、かざらない雰囲気。
木のぬくもりを感じる建物は平屋で段差が少なく、足腰に自信のない方にもおすすめです。
目次
貸切庭園露天風呂「瞑想の湯」で日々の疲れをじっくり洗い流す

「旅館ゆさ」の名物になっているのが、貸切露天風呂「瞑想の湯」。宿泊すると無料で入浴できます。
フロントで空いている時間を確認し、予約します。時間になったら鍵を受け取り、湯小屋へ。庭への入り口に扉があり、プライバシーもばっちりです。
宿の建物からは数メートルの距離で、雨や雪の日も心配はありません。傘も借りられます。

鮮やかな木々の葉が美しい庭に面したログハウス調の湯小屋は、左側が脱衣所、右側が窓のない露天風呂となっています。
脱衣所は裸足になると木の感触が心地よく、ここでゆっくり座っていても十分に癒やされそうです。

立派な岩風呂に注がれたお湯は、少し熱めの体感42℃で、冷えた身体をやさしく包みこんでくれます。
まろやかな泉質ですが、3分ほどつかっていると額に汗が浮かんできます。
半身浴と全身浴を繰り返し、遠くで鳴く鳥の声や、風にそよぐ木々の葉の音を聞きながら、ぼんやりと過ごします。
初秋のさわやかな風が気持ちよく、気づけば日頃の疲れはすっかり吹き飛んでいました。

入浴して目線が低くなると景色が見えない……といった心配は無用。よく手入れされたお庭をひとり占めできて、肩までつかっても鮮やかな緑を満喫できます。
鳴子温泉郷は紅葉の名所。10月下旬から11月初めくらいまでは、鳴子峡のみならず庭の木々までもが色づきます。冬になれば雪見風呂も。
「瞑想の湯」は四季折々の姿を見せてくれます。

シャワーブースもあり、ご主人が自ら作った椅子で身体を洗えます。湯舟とのあいだに十分なスペースがあり、泡が飛ぶのを心配する必要がありません。
貸切の時間は40分。髪を洗ったり乾かしたりしても十分な時間があります。
貸切時間は15時から23時と7時から11時と、起きている時間はほぼずっと利用できます。空いていれば何度でも入れるそうです。
夕食は名物のどぶろくと一緒に楽しもう♪〆は手打ちそば

夕食・朝食とも会場でいただきます。料理の準備ができると呼びに来てくれるので、できたてのお料理をいただけます。
食前酒の梅酒で口を潤し、お料理をいただきます。山菜や自家栽培の野菜などがたっぷり使われたヘルシーなお料理は一品ずつに個性を感じる上品な味です。

名物のどぶろく「遊心(あそびごころ)」を頼みました。全国大会で優勝したこともある実力派で、酸味と甘み・コクのバランスがよく食事とよく合います。
実は私は濁り酒や甘酒などがあまり得意ではないのですが、これは美味しい! 今までのイメージを良い意味で覆してくれました。
1合550円(税込)とお手頃な値段で、他では飲めないので、宿泊した際はぜひ頼んでみてください。
そうこうしていううちに、あたたかいお料理がさらに運ばれてきました。茄子のグラタンと海老の春巻きは自家栽培の夏野菜がたっぷり。和食だけでないので、最後まで飽きずにいただけます。

お米も自家栽培で、炊き立てツヤツヤ。お腹いっぱいになりながらも、つい頂いてしまいました。

〆は手打ちそば。地元産の蕎麦粉を使ってご主人が作った蕎麦はしっかりと蕎麦の香りを感じられてコシもあって美味しいです。
カツオの効いたつゆにつけて啜ると、「蕎麦は別腹」といった具合にスルスルと食べられます。
食事処はパーテーションで仕切られ、間隔をあけて利用しているため静かで、食事に集中できました。
僕は早食いな方ですが、この日は最後までいました。どぶろくを味わい、白飯も食べて、すっかりお腹いっぱいになって部屋に戻りました。
お部屋にはふかふかのお布団が!全館Wi-fiもあって快適

この日泊まったのは、角のトイレ・洗面台つきのお部屋でした。先にお布団が敷いてあり、昼寝し放題です。
コロナ対策で接触を減らすためにはじまったサービスですが、いつでもお昼寝できるのは最高です。ふかふかの敷布団がたまりません。
食事中にスタッフの方が部屋に入ってくるのが気になっていた方もいるはず。ニューノーマルとして続いてほしいサービスです。
全館Wi-fiも嬉しいポイント。お部屋でのんびり過ごせます。
薪ストーブの横には「なるこ湯よみ文庫」コーヒーのサービスも

木をふんだんに使った建物は歩いているだけで心地よく、ピカピカの廊下は裸足で歩き回るのが気持ち良く感じられるほど。
フロントでお土産を見たり、その隣の談話室でくつろいだりするのもおすすめの過ごし方です。

薪ストーブがシンボルの「談話室」には、。木製の本棚が2つ並んでいます。

その名も「なるこ湯よみ文庫」。本を読みながらのんびり過ごしてもらおうという素敵な企画で、鳴子温泉郷の何軒かの宿が参画しています。
それぞれの宿の個性に合わせてプロが選んだ本が並びます。

そして向かいにはコーヒーが飲めるスペースも。鳴子のおいしい水で淹れたコーヒーは格別です。
ラウンジのソファーでコーヒー片手にくつろぎながら、あるいはお部屋に持ち帰って一人でじっくりと。読書と温泉旅行の相性は最高です。
内風呂は大きな窓から光が差し込みすてきな雰囲気

内風呂は夜通し利用できます。6, 7人くらいが入れる大きさで、大きな窓がついているので広々と感じられます。
モール泉の紅茶のような色合いをしっかり感じられます。「旅館ゆさ」の温泉は源泉温度が高くないため循環・かけ流し併用。
言われなければ気づかないほど湯遣いが丁寧で、まろやかなお湯は何度入っても気持ちいいです。

こちらもシャワーブースと湯舟がしっかり離れていて、自分のペースで身体を洗えます。

脱衣所はお掃除が行き届いており、カゴもたくさんあって快適です。
朝食の時間が近づいてきたので、部屋に戻ります。
自家製づくしの贅沢な朝ごはんで活力チャージ

朝ごはんは自家栽培の野菜や漬物などがたくさん並びます。地元の梅を使った自家製の梅干しは甘くてぷるんとした食感。
人参をベースにした自家製ドレッシングは甘酸っぱくてサラダにぴったり。
なんといっても美味しいのが、自家栽培のお米。低農薬で丁寧に育ったご飯は、もちもちツヤツヤで何杯でも箸が進みそうです。

かわいらしいこけしの入れ物にのった温泉卵は、実は自家製ではありません。「温泉なる卵」のブランドで知られる「おじまや」の温泉卵。

器に割っても黄身がまん丸のまま。半熟でありながら弾力があって、人気の理由も納得です。

さらに、この日は秋のお彼岸だったのでつきたてのお餅もサービスしてもらいました。摺りたてのずんだは香りが普通のものと全然違う!
こしあんのお餅も美味しく、朝ごはんもたらふく味わいました。
鳴子温泉郷 川渡温泉「旅館ゆさ」の基本情報:アクセス・日帰り入浴・コロナ対策など

「旅館ゆさ」は鳴子温泉郷の東側「川渡温泉(かわたびおんせん)」にあります。
温泉街からは川を隔てた一軒宿で、古川・石巻と新庄を結ぶ国道47号線沿いにあります。
最寄り駅はJR陸羽東線の「川渡温泉駅」。駅からは徒歩15分で着けますが、送迎もお願いできます(要予約)。
平屋建てで段差が少なく、足腰に自信のない方も利用できるほか、家族連れにも人気です。
鳴子温泉郷 川渡温泉「旅館ゆさ」の詳細情報
施設名 | 「旅館ゆさ」 |
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住所 | 宮城県大崎市鳴子温泉字新町下52-1 |
電話番号 | 0229-84-7676 |
日帰り入浴 営業時間 |
10時00分〜16時00分 |
利用料金 | 1泊2食付き8,000円(税抜)~ 日帰り入浴 大人500円・小人300円 |
アクセス | 東北自動車道「古川IC」から国道47号線経由で約40分 JR陸羽東線「川渡温泉駅」から徒歩約15分 |
URL | http://www.ryokan-yusa.com/ |
「旅館ゆさ」の新型コロナウイルス感染症対策

旅館ゆさでは、入館時の検温・消毒、食事処での消毒液・パーテーション設置などの新型コロナウイルス感染症対策を行っています。
こちらの消毒液スタンドも、なんと自家製! 高さや使いやすさなどを考えながら、ご主人が試行錯誤して作ったそうです。
安全で楽しい温泉旅行を! 温泉施設の新型コロナウイルス対策ガイドライン
温泉施設の新型コロナウイルス感染症対策ガイドラインについて解説した記事をご紹介します。
マスクを外さざるを得ない大浴場では、会話を控えて静かに温泉を楽しむ「黙浴」などを心がけ、安全に温泉旅行を楽しみましょう。
温泉施設のコロナ対策ガイドラインを要約してみた【日本温泉協会】

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