そしがや温泉21が3月末に閉館…サウナやプールもある世田谷の温泉銭湯

東京都世田谷区の温泉銭湯「そしがや温泉21」が、2023年3月31日(金)に閉館します。

東京らしい黒湯のモール泉やサウナだけでなく、プールがあるのが特徴。

テレビドラマ『昼のセント酒』でも取り上げられた、人気の温泉銭湯です。

レトロできれい!これぞ銭湯な癒やし空間

そしがや温泉21は、1954年に開業した銭湯が、1985年にリニューアルしたもの。

明るくきれいな館内には、ところどころに80〜90年代の雰囲気が残り、どこか懐かしい気持ちになります。

東京らしい黒湯の天然温泉に入れる

そしがや温泉21の魅力のひとつは、黒湯のモール泉。とろりとした滑らかな肌ざわりで、お風呂上がりは肌がスベスベに感じられます。

40℃ほどのぬるめの湯加減がちょうどよく、ずっと入っていたくなります。

私が訪れたのは開店直後で、一番風呂を楽しみにしている常連さんがたくさんいました。ミニプールに面した大きな窓から、早春のやわらかな光が差し込み、心地よい温度の温泉につかっていると、ついうっとりしてしまいました。

ホームページには、温泉の泉質について充実した解説が載っています。分析表をみると、やはり黒湯らしく炭酸水素塩泉だとわかります。

注目すべきは、美肌成分と呼ばれる炭酸水素イオン(HCO3-)と、メタケイ酸(H2SiO3)。黒湯の主成分であるフミンは分析の対象外なので出てきませんが、無機物(ミネラルなど)だけでこれだけの成分が入っているのはさすがです。

こだわりの軟水が気持ちいい!名物のプールも

そしがや温泉21は、水にもこだわっています。軟水とトルマリン鉱石を使って、まろやかさと健康効果を生み出しています。

シルキーバスがあるほか、白湯(沸かし湯)には電気風呂もあります。色々な湯舟があって、常連さんはお気に入りがあるようです。

サウナと、屋外のミニプールは別料金330円(入浴料込みで730円)で利用できます。高温サウナ、ミストサウナ、冷凍サウナの3つがあり、気分によって選べるのがうれしいポイント。高温サウナでしっかり汗を流したら、水風呂や、屋外のミニプールでクールダウンして、最後に冷凍サウナに入ると身体が引き締まりそうです。

湯上がりは、広々とした休憩スペースでまったりと

マンションの1階にある「そしがや温泉21」は、住宅地の中にいることを忘れさせてくれる、広々とした空間が心地よいです。

半地下ですが窓が大きく、昼間は明るく、夜は静か。

本がたくさん並んでいて、お風呂上がりに読んでみるのも良いでしょう。続きが気になる場合は、借りていくこともできます。地元の人たちに愛される、心にくいサービスです。

休憩コーナーの一角には貸しロッカー。ちょっと懐かしいフォントにそそられました。

そしがや温泉21に入れるのは3月31日まで!

そしがや温泉21の入口やホームページには、閉館を知らせる案内が掲示されています。「昭和29年に先々代が『福の湯』を開業し、昭和60年に先代が『そしがや温泉21』へ改装を行って以来、68年の長きに渡り」営業を続けてきました。

そしがや温泉21になってからも30年あまり経つので、設備の老朽化は避けられないのでしょう。復活の予定はないとのことで、今しか入れないことが残念です。

世田谷の住宅地で長年営業を続けてきた、開放感があって心地よい温泉銭湯「そしがや温泉21」に入れるのは、2023年3月31日(金)まで。以前訪れたことがある方も、まだ行ったことがない方も、ぜひ足を運んでみてください。

「そしがや温泉21」の詳細情報

施設名 「そしがや温泉21」
住所 東京都世田谷区祖師谷3-36-21
電話番号 03-3483-2611
営業時間 14時00分〜25時00分
定休日 1月1日
利用料金 大人500円、小人200円、幼児100円
サウナ料金+330円(入浴とセットで730円)
アクセス 小田急線「祖師ヶ谷大蔵駅」から徒歩約5分
URL http://www.soshigaya-onsen21.com/

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