【全11部屋の隠れ宿】千葉県南房総に佇む秘湯「弁天鉱泉」の美肌湯&伊勢海老が至福!

温泉のイメージがあまりない千葉県。意外ですが、都道府県別温泉地数でトップ10に入るほど、実は温泉の多い地域です。

その数は、「おんせん県」を掲げる大分県や、関東の有数の温泉どころ栃木県よりも多い、というから驚きです。

草津温泉や有馬温泉のような温泉街を形成する温泉地は少ないですが、静かで落ち着いた秘湯的な一軒宿が、県内各地に点在しています。

そのため、穏やかに大人の時間を過ごせる温泉が多いのが特徴的。今回ご紹介する「弁天鉱泉」は、そんな「隠れ家」的な大人の一軒宿です。

南房総の高台に佇む「弁天鉱泉」

南国の雰囲気漂う南房総市。千葉県の南西、東京湾沿いに位置していますが、離島や和歌山の海岸沿いを想わせるような温暖な気候です。

そこは、千葉のイメージを覆すリゾート気分。そんな穏やかな空間の中、海に面した高台に「弁天鉱泉」は佇んでいます。

緑ゆたかな国道沿いに突如現れる弁天鉱泉の建物は、意識していないと通り過ぎるほど、景色に溶け込んでいます。

都内からはアクアラインを経由して、車で約90分の道のり。こんな近くで南国のリゾート気分を味わえるのは大発見です。

純和風の館内は時が止まりそうな静寂空間

館内は純和風の設え。玄関の土間に足を入れた瞬間から、畳と木の混ざったような、良質な旅館独特の心地よい香りを感じます。

また、床や天井など木の温もり満載で、温泉旅行に来たんだなぁ、としみじみ実感の湧く空間。派手さはありませんが、良い香りと相まって、日本人なら誰もが反応するであろう「癒し」の雰囲気を演出しています。

客室は全部で11部屋。ですが、宿泊は1日4組限定となっており、通される客室の両隣は必ず空室にするという配慮が嬉しいところです。

深夜まで続く隣の部屋の宴会で、せっかくの温泉旅行が台無し。そんな残念な思いはここではありません。

家族で、夫婦で、恋人と、友達同士で、それぞれの時間をゆったりと過ごすことができる、まさに「隠れ家」的な空間です。

にごりの硫黄泉は「源泉かけ流し」

お風呂は男女別の内湯と、貸切の露天風呂の2ヶ所(その他露天風呂付客室も有り)。

温泉利用の内湯は、千葉県内では珍しい「にごり湯」。その色は時間の経過とともに、無色透明→エメラルドグリーン→乳白色……と、日に何度も色が変わる不思議なお湯です。

科学的な調査でも理由がわからないため、「神秘のにごり湯」なんて言われているそうです。

泉質は、含硫黄−カルシウム・マグネシウム・ナトリウム−炭酸水素塩・硫酸塩泉。多くのミネラル成分が、バランスよく含まれています。やさしくアロマのように香る硫黄が心地よく、ツルツルすべすべでしっとりとした肌触りが極上の湯浴み。

入ってみると肌に吸い付くような浴感で、正真正銘「美肌の湯」。ここではそんな名湯を、「源泉かけ流し(加温循環併用)」で堪能することができます。

硫黄パワーで毛細血管まで血行が促進され、炭酸水素塩がお肌を乳化させ、余分な皮脂を落とし、最後に硫酸塩が天然の化粧水の役割をしてくれます。

いろんな成分が、それぞれの役割を果たし、美肌へと導いてくれます。湯上り後はお肌もっちりツヤツヤの、マルチビタミンのような温泉です。

遮るもののない絶景露天風呂

露天風呂は1ヶ所のため、時間で区切った貸切での利用。そのため、ほかのお客さんに邪魔されない、自分たちだけの時間を過ごすことができます。

露天風呂は「びわエキス」を溶け込ませた井戸水を利用。温泉ではありませんが、水道水とは明らかに異なるやさしい湯ざわりを感じることができます。

「伊勢エビ」まるごと活き造りがすごい

温泉だけでなく、食事にも力を入れている「弁天鉱泉」。地元南房総で揚がった新鮮な魚介類をふんだんに使ったお造りは、見た目も味もびっくりの美味しさです。

メニューは季節やその日の仕入れ具合によって変わりますが、「旬」な地のものをお腹いっぱい堪能できるのは、温泉旅行の醍醐味のひとつ。元産の日本酒を頂きながらの食事は、幸せ以外の何物でもありません。

そんな新鮮な魚介類の中で、メインとなるのは「伊勢エビ」の活き造り。まるごと1匹贅沢に使用したそれは、触ろうとすると伊勢エビが襲いかかってくるほどの活きの良さ。味は言うことなしです。

また、頭の部分は夕食の最後に味噌汁のダシ&具として再利用してくれ、頭から足の先まで伊勢エビを堪能できます。

実は「伊勢エビ」の一大産地でもある千葉県。最初から最後まで新鮮な「伊勢エビ」尽くしの夕食に舌鼓です。

南房総の「秘湯」で味わう極上の時間

「秘湯」を求めて何時間もかけて温泉へ。そんな旅もいいですが、都心から90分もあれば、手軽に「秘湯」を堪能できます。

1日4組限定の一軒宿「弁天鉱泉」は、静かに過ごすには最適の空間。家族で、夫婦や恋人と、気のおけない友達同士で。都会の喧騒に疲れたら、この「隠れ家」で癒されてくださいね。

「弁天鉱泉」の施設情報

施設名 房総の秘湯 旅館 弁天鉱泉
住所 千葉県南房総市小浦487
電話番号 0470-57-2528
URL http://www.bentenkousen.com
泉質 含硫黄−カルシウム・マグネシウム・ナトリウム−炭酸水素塩・硫酸塩泉(低張性 中性 冷鉱泉)
泉温 21.4℃
pH 7.2
湧出状況 掘削自噴
湧出量 1.4ℓ/分
加水 なし
加温 あり
消毒 なし
かけ流し かけ流し・循環併用

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