雲仙温泉が人気の9つの理由！旅館や観光情報から名物グルメ&お土産についても

「雲仙（うんぜん）温泉」は、長崎県雲仙市小浜町にある温泉で、天草四郎の島原の乱などに伴うキリシタン殉教の歴史秘話の舞台として知られています。

日本初の「温泉保養地」として国立公園に指定された、名湯の人気の秘密についてご紹介します。

雲仙温泉の歴史や名前の由来

開湯は701年。奈良時代の大仏建立に貢献した僧・行基が、33歳の若さで「温泉山満明寺（うんぜんざんまんみょうじ）」を創建したころといわれています。

温泉地として本格的に発展をするのは350年ほど前（江戸時代前期）に遡ります。江戸時代末期には、大政奉還の立役者・吉田松陰が訪れており、シーボルトも当温泉を海外に紹介しています。以来、外国人の観光客が多く、昭和初期には外国人向けの西洋式ホテル「雲仙観光ホテル」を建設。ヘレンケラーなども来日時に訪れたそうです。

雲仙温泉は、江戸初期にキリシタン殉教の舞台になりました。近くには天草四郎の島原の乱で有名な「島原城」があります。

雲仙温泉の特徴

「雲仙雲仙岳」の火山活動によってお湯が湧き出している雲仙温泉。30年ほど前、雲仙普賢岳の山頂が盛り上がって噴火し、大参事になりました。現在では落ち着いていますが、雲仙温泉や観光スポット「地獄めぐり」もその火山活動に生まれています。

温泉街と雲仙普賢岳の間には「妙見岳」があるため、雲仙普賢岳を望めませんが、温泉や「地獄めぐり」などで、雲仙の力強や自然の脅威を感じられます。「雲仙地獄」を囲むような温泉街は、「地獄」を見物できる遊歩道が人気の観光スポットです。「地獄めぐり」は「登別」や「別府」の地獄めぐりと比べて小規模ですが、水蒸気や火山ガスが噴き出し、硫黄臭が強い地獄絵図の景観。遊歩道を進むと、キリシタン殉教碑などの石碑も見学できます。

外国人の観光客が多いこともあり、食事処は昔から洋風でしゃれたお店が目立ちます。

雲仙温泉の代表的な泉質と適応症（効果・効能）について

雲仙温泉の泉質は「硫黄泉」。卵の腐敗臭ような匂いがする、温泉らしい泉質で、高血圧、動脈硬化、高血糖などの血管系疾患の他、慢性皮膚病、切り傷、痛風、便秘、筋・関節痛、痔などへ効果効能があります。

雲仙温泉の名物グルメ3選

雲仙温泉のグルメは西洋料理やスイーツのお店。特におすすめのお店を3軒ご紹介します。

グルメ1：湯上りに本格フレンチ「雲仙観光ホテル・メインダイニング」

「雲仙観光ホテル・メインダイニング」は、昭和初期に外国人の観光客向けに建てられた「雲仙観光ホテル」洋館にあるフレンチ・レストラン。地元の食材を生かしたコース料理は評判で、湯上りに贅沢なひとときを過ごせます。

「雲仙観光ホテル・メインダイニング」の施設情報

グルメ2：和風のロールケーキが人気「オカモト・シェ・ダムール」

ケーキハウス「オカモト・シェ・ダムール」は、ロールケーキに和風の味わいを掛け合わせた「きなこぐるぐる」や「栗2ロール」が人気。旅館に持ち帰り、デザートにする宿泊客もいるとか。地元でも人気のお店です。

「オカモト・シェ・ダムール」の施設情報

グルメ3：絶景の中でいただく自慢の洋食「お山のカフェレストラン グリーンテラス雲仙」

「お山のカフェレストラン グリーンテラス雲仙」は、標高700メートルの大自然にある絶景が自慢のカフェレストラン。カレー、オムライス、ローストビーフなど洋食メニューがおすすめで、友だちと和気あいあいのランチを楽しめます。

「お山のカフェレストラン グリーンテラス雲仙」の施設情報

雲仙温泉の観光スポット3選

スポット1：地獄めぐりは観光の定番「雲仙地獄」

「雲仙地獄」はぐるりと巡る遊歩道から見学できます。噴出する水蒸気やガスが行く手を阻むように流れ、辺りを硫黄のにおいが満たす地獄の光景。ガスの噴出口は硫黄が積み重なった異様な形で、鬼が出てくるのではと錯覚してしまいそうです。

スポット2：大噴火後の普賢岳を望む「仁田峠展望台」

雲仙普賢岳の噴火後の姿を望む「仁田峠」の展望台。30年たった今でも植物を寄せつけない荒々しさは、自然の驚異を心に強く打ちこむような景観です。人間がいかにちっぽけな存在であるのかを改めて気づかされます。

スポット3：長さ105メートルの足湯「ほっとふっと105」

「ほっとふっと105」は、温泉の足湯が105メートル続いている人気のスポット。掛け流しの温泉を流れる足湯の他、ウォーキングしながらの足湯やペット用の足湯もあります。標高700メートルの絶景は、夕日がもっとも美しいと評判です。

「雲仙温泉観光協会」の施設情報

雲仙温泉のお土産3選

お土産1：昔ながらの五島列島名物「かんころ餅」

「ごと株式会社」の施設情報

お土産2：発売から45年。変わらぬ美味しさ「クルス」

雲仙市で製造している焼菓子「クルス」は長崎観光のお土産として広く知られています。キリシタンの地である当地らしく、「クルス」（十字架）を刻み込んだ生地にホワイトチョコレートをサンドしたお菓子で、サクッと香ばしい口当たりが人気。発売から45年以上になる伝統の逸品です。価格は4枚入り314円〜など。

「小浜食糧」の施設情報

雲仙温泉のお土産3：50年変わらぬ美味しさ「長崎物語」

「長崎物語」は、筒状のバウムクーヘンの中にリッチなクリームが入った焼菓子。しっとりした生地となめらかなクリームのハーモニーは、発売以来50年変わらぬ美味しさ。長崎土産の定番です。

「菓舗 唐草」の施設情報

雲仙温泉の温泉旅館3選

長崎観光の拠点として、雲仙観光の目玉として人気の雲仙温泉からオススメの旅館3軒をご紹介します。

温泉旅館1：美容効果抜群の美肌の湯「雲仙宮崎旅館」

雲仙地獄に近い「雲仙宮崎旅館」は、硫黄の匂いがただよう「温泉旅館に来た」と旅情を感じる宿。おもてなしが自慢の旅館です。雲仙地獄から引き湯をし、すべての浴槽がかけ流し。

泉質は「硫黄泉」。殺菌効果が高く、ニキビ・あせも・肌あれ・水虫などに効果効能がある他、肌がすべすべになるなど、美容効果が抜群と女性に好評です。大浴場や庭園風の露天風呂の他に貸切の家族風呂もあり、ご家族やカップルで湯浴みを楽しめます。

「雲仙宮崎旅館」の施設情報

温泉旅館2：地獄めぐりツアーが人気の老舗旅館「雲仙富貴屋」

雲仙温泉の「雲仙富貴屋」は、創業100年を超える老舗旅館。旅館スタッフの案内を聴きながら「地獄めぐり」の散策ツアーが人気。泉質は「単純硫黄温泉（低張性-酸性-高温泉）」で、糖尿病・高血圧症・慢性皮膚病・慢性婦人病などに効果効能があります。大浴場、露天風呂の他、貸切の露天風呂があり、ゆったりとプライベートな温泉タイムを楽しめます。

※2018年5月6日、103年の歴史に幕を閉じ「雲仙富貴屋」は閉館しました。

「雲仙富貴屋」の施設情報

温泉旅館3：「おしどりの池」を望む絶景露天風呂「東園」

雲仙温泉の「東園（あずまえん）」は周囲を雲仙の山々に囲まれ、大自然の真っただ中に建つ温泉宿。豪華なロビーと目の前に広がる緑豊かな景色が自慢です。大浴場や露天風呂から望む「おしどりの池」の巨大パノラマは記憶に残る美しさです。

泉質は「単純酸性温泉（含硫化水素）」で泉温は55度。神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・疲労回復・健康増進・慢性皮膚病など、幅広い症状に効果効能があります。

「東園」の施設情報

雲仙温泉の日帰り温泉3選

日帰り温泉1：多彩なお風呂で温泉を楽しめます「湯元ホテル」

創業元禄年間。320年の歴史をもつ老舗温泉宿です。泉質は「硫黄泉」で、乳白色の「美肌の湯」は成分が濃いと言われて女性に評判です。雲仙地獄の源泉から直接引き湯し、大浴場、露天風呂、貸切風呂、庭園に面した貸切露天風呂などで味わえます。その他ジェットバス、サウナ、水風呂なども用意されています。

日帰り入浴の利用時間は12時〜18時。入浴料は大人1,000円です。

「湯元ホテル」の施設情報

日帰り温泉2：源泉かけ流しをリーズナブルに「国民宿舎 青雲荘」

「国民宿舎 青雲荘」は、リーズナブルな料金で充実したサービスの温泉宿。日帰りプランにはさまざまなコースがあり、食事やカラオケなども楽しめます。傾斜地を利用した露天風呂からの眺めが自慢です。

自噴の源泉を所有し、毎日440トンの豊富な湯量を誇ります。泉質は「単純硫黄泉（硫化水素型）」で、肌にやさしい美肌の湯。源泉かけ流しの露天風呂で観光の疲れを洗い流せます。

日帰り入浴の利用時間は10時30分〜18時。入浴料は大人660円です。

「国民宿舎 青雲荘」の施設情報

日帰り温泉3：雲仙の大自然に囲まれた癒し「雲仙福田屋」

雲仙の大自然に囲まれた癒しを味わえるお風呂が人気の温泉宿。露天風呂、大浴場、貸切風呂は日帰りでも利用が可能。露天風呂「薫風の湯」は円形になった浴槽で、眼前に雲仙の山々が広がり、自然を満喫できるお風呂として人気です。

泉質は「硫黄泉」で、効果効能は高血圧症、動脈硬化症、慢性皮膚病、慢性婦人病、きりきず、糖尿病、月経障害など。日帰り入浴の利用時間は12時〜20時（土日祝は〜14時30分）で、入浴料は大人1,000円（内湯）。繁忙期はお断りする場合もあるので事前確認を忘れずに。

「雲仙福田屋」の施設情報

雲仙温泉のアクセス

東京方面からは羽田空港〜長崎空港（1時間40分）、島鉄バスのリムジンバスで諫早ターミナル（30分）、バスで島鉄バス雲仙営業所（1時間20分）に到着。約3時間半の旅路です。

大阪方面からは伊丹空港〜長崎空港」（1時間20分）となり約3時間10分の旅程。新幹線の場合、JR「新大阪」から「諫早駅」（4時間30分）、諫早ターミナルからバスで島鉄バス雲仙営業所」（1時間20分）、陸路の場合は約6時間の旅程です。

雲仙温泉の温泉はすべて満足！

雲仙温泉は標高700メートルの「雲仙山系」の山懐にあり、自然の雄大さと歴史の重みが感じられる温泉です。海外から訪れる方の多く、雲仙地獄など見どころにも恵まれた観光地の、人気の秘密についてご紹介しました。

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