【夏におすすめ】渋御殿湯の32℃足元湧出でととのいまくり│長野県蓼科高原

温泉ファンをうならせる魔法の言葉「足元湧出」。岩の割れ目から湧き出すお湯の上に湯舟を作った、究極の新鮮な温泉は全国的にも超貴重です。

長野県茅野市、蓼科高原の「渋御殿湯」は、32℃と冷たい足元湧出が特徴です。

酸性の硫黄泉なのに、冷たくてまろやか! 標高1,880mの秘湯宿で、神秘的な水風呂につかりました。

おお……湧き出している!透明感が素晴らしい

早速、名物の足元湧出の浴槽へ。湯舟の底からポコポコとお湯……いや冷泉が湧き出しています。

神秘的に透き通る青白い湯に身を沈めると、はじめはブルッと肌寒いものの、すぐに慣れて15分くらい入っていられます。

硫黄の心地よい香りを間近で感じられ、酸性の湯は刺激というよりは肌がとろりと磨かれる感覚です。

酸性の硫黄泉といえば、草津温泉のような力強いお湯をイメージしてしまいますが、意外にもまろやか。

くすぐったいくらいにフツフツ湧き出す感覚に癒やされながら、のんびり寛ぎました。

32℃→26℃→40℃の幸福なサイクル

渋御殿湯を教えてくれたのは、信州に住む温泉仲間。3つのお風呂があって、順番に周ると気持ちいいんですよ、と教えてくれました。

32℃の足元湧出の次に入るのは、26℃の源泉。先程の62℃は「渋長寿湯」という新しい源泉で、こちらの26℃が宿の名前でもある「渋御殿湯」です。

32℃よりも冷たいのですが、冷たいのに慣れると入りやすく感じます。気持ちいいけど永遠には入っていられない長寿湯に比べ、プールのような心地よさがある御殿湯。

水風呂が苦手な方は、次にご紹介する上がり湯でよく暖まってからの方が良いでしょう。

40℃の上がり湯てサッパリ〆めよう

26℃でだんだん寒くなってくるので、最後は40℃の加温浴槽へ。

さっきまで冷たいお風呂に入っていたからか、温度以上にピリピリと感じます。これまた心地よい刺激で、5分ほどじっくり身体の中まで暖まると、また冷たい源泉に入りたくなってしまいます。

ラーメン屋さんで食べ終えたあとに汁を飲み、コップに残った水を飲み干したら、もうちょっと汁を飲みたくなる感覚……ヘンなたとえですが、これで伝わるはず!

結局、3つの湯舟をめぐるサイクルを2〜3回してしまいました。

気づけばあっという間に1時間ほど経っていて、それでもグッタリ疲れる感じではなく、心地よい湯疲れでした。

酸性なので肌の刺激も強く、冷たいお風呂にずっと浸かるのも体力がいりますが、入るとしっかり元気になれます。

湯上がりの1杯、蓼科高原の水が最高に美味い

お風呂のすぐ横にある流しを見て、これは!とピンときました。

山の水だから美味しくないわけがありません。備え付けの登山用の金属カップにくんで飲むと、キーンと冷たく、これまた透き通る味わい。

やさしくてほんのり甘くて、これでコーヒーを淹れたら美味しいんだろうなぁ、なんて思います。

お風呂に入ると、気づかないうちに身体の水分が失われます。水分補給は、入浴の前後にコップ1杯ずつが目安とされています。渋御殿湯に行ったら、ぜひ名水もお試しを。

男女別の大浴場はシャワー・石鹸付き

先ほどのお風呂はシャワーなし・石鹸なし・混浴のマニア向けでしたが、宿泊客用にシャワーと石鹸を備えた男女別のお風呂もあります。

こちらの加温浴槽は白湯(真水を沸かしたもの)ですが、杉板の湯舟で香りがよく、硫黄泉の上がり湯として最高です。

こちらにも御殿湯の水風呂があり、細かな湯の華がびっしりと浮かんでいます。

水風呂だけでは意外とまろやかに感じるのに、白湯の沸かし湯と交互に入るとピリリと刺激を感じるので、不思議なものです。

沸かし湯は、温度を保つために、あがるときは木の蓋をしましょう。濡れた板は結構重いので、必要なだけ蓋を開け閉めするのがおすすめです。

男女別の大浴場の方が脱衣所も広く、収納がしっかりあります。

渋御殿湯は素泊まり5,500円〜で夜通し入浴できる

渋御殿湯は、素泊まり5,500円〜、2食付8,800円〜と、お手頃な宿泊料金も嬉しいポイントです。

お風呂はどちらも夜通し入れるため、ぬる湯好きの方にはたまりません。

標高1,880mの山の中ということもあり、登山のために泊まる方も多いようです。この日は長野県の町中で35℃を超える酷暑でしたが、渋御殿湯は20℃ほどと別世界のようでした。

もちろん、浴衣とタオルも利用できます。硫黄泉は服ににおいがついてしまうので、湯上がりにサッと浴衣を着られるのはありがたいです。

貴重な?剥製のコレクションも見どころ

渋御殿湯は、建物は古いですが、泉質が最高なのでまた泊まりたいと思いました。きれいに掃除されているので、快適に過ごせます。

レトロでいいなぁと感じたのは、受付や大浴場の近くにところ狭しと並べられた剥製。

ミッフィーちゃんとプーさんは関係ないと思いますが、今では獲ってはいけない動物もあるのでは……?

「渋御殿湯」の詳細情報

施設名 「渋御殿湯」
住所 長野県茅野市北山5520-3
電話番号 0266-67-2733
利用料金 1泊2食8,800円〜、素泊まり5,500円〜
アクセス 茅野駅からバスで約1時間
諏訪ICから車で約40分
※2022年10月4日まで工事のため、車でのチェックアウトは8:45まで、チェックインは15時以降となります。
URL https://www.gotenyu.com/

長門牧場のソフトクリームが濃厚で絶品

渋御殿湯に行く手前に「長門牧場→」と書かれた青看板を発見。

今回の案内をしてくれた信州出身の湯仲間さんが「いつもここに寄ってソフトクリームを食べるんですよ〜」と教えてくれたので、立ち寄ることに。

おしゃれな観光牧場で、草原の向こうに青々とした山が広がる光景は最高。

ソフトクリームは牛乳感がしっかり感じられ、濃厚でクリーミー。お昼ごはんをしっかり食べたあとでしたが、あっという間に完食してしまいました。

これで400円はすごいです!お土産も充実しているので、ドライブの寄り道におすすめです。

「長門牧場」の詳細情報

施設名 「長門牧場」
住所 長野県小県郡長和町大門3539-2
電話番号 0267-55-6969
営業時間 9時00分〜17時00分
利用料金 ソフトクリームは400円(税込)
アクセス 茅野ICからヴィーナスライン経由で約45分
茅野駅からバスで約45分、佐久平駅からバスで約1時間
URL https://nagatofarm.com/

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