無料の露天風呂がたくさんある温泉天国・北海道。八雲町の「熊の湯」は、渓流を眺められる絶景の野湯です。
あわびの養殖にも使われている源泉はミネラルたっぷりで、湯上がりはスベスベぽかぽか。
車で行けて脱衣所も完備されているため、手軽に秘湯気分を味わえるのもうれしいポイントです。
自然の露天風呂は、渓流を眺めるベストポジション

木造りの脱衣所から岩をそーっと降りていくと、岩がくりぬかれたような湯舟が現れます。
心を躍らせながらお湯に手を入れてみると、結構熱い! 少し様子をみることにしましょう。

眼下に望む平田内川では、苔むした岩のあいだを透き通た水がごうごうと流れています。
9月に訪れましたが、木々の葉は新緑のような鮮やかさ。まぶしいほどの森の生命力を全身で受け止めたような気分になります。
あつめのお湯が心地よい!源泉かけ流しの新鮮湯を堪能

この日の湯温は48℃くらい。水を入れないとちょっと厳しい温度だったので、水のホースを全開にして1分ほど待ってみました。
体感44℃くらいに下がったので入ってみると、かすかにとろみを帯びたお湯は、初秋の北海道で冷えた身体をやさしくあたためてくれました。
カルシウムと鉄分の多いお湯は、僕にとって発汗作用バツグン。2分くらいで汗ばんできたので、誰もいないのをいいことに半身浴モードに切り替えて渓流の景色を楽しむことにしました。

お湯は熱めで金気臭があり、貝汁色に淡く濁ったお湯の力強さを感じさせます。

湯舟のすぐ上でゴボッゴボッと湧き出す温泉は、金気臭の奥に土のにおいが混ざり、大地を通って湧き出すお湯の滋味深さを感じさせます。
カルシウムが多めのお湯は、舐めてみるとダシ感があり、ミネラルも豊富そうです。
この源泉は、下流の温泉施設「熊石ひらたない荘」に供給されているだけでなく、旧熊石町特産のアワビ養殖にも使われているのだそう。栄養たっぷりのあったかい温泉で育ったアワビの稚貝は、冷たい日本海でグッと引き締められておいしく育ちます。
※飲用が許可されていない温泉での飲泉はやめましょう。
※体質によってお湯との相性は異なります。ニガテな泉質では長風呂を避ける、湯上がりに真水のシャワーを浴びるなどの対策を取りましょう。

自然のままの温泉は正真正銘の「源泉かけ流し」。岩肌を伝って川に流れていくお湯が、鮮やかな赤茶色の筋を描いています。
半身浴を続けていたら肩が冷えてきたので入りなおします。もう水は入れていないのですが、二度目になると熱さの刺激が薄れたように感じるのは不思議です。
再び額にじんわり汗が浮かんできたので、引き上げることにしました。

湯舟の中には落ち葉などがほとんどなく、地元の方がきれいにお掃除してくれているのだと感じました。

脱衣所は男女別に分かれており、しっかり荷物を置くスペースがあります。こちらもきれいに保たれており、気持ちよく使えます。
無料で使わせてもらえることに感謝し、再訪を誓いながら次の温泉に向けて旅立ちました。
八雲町の野湯「熊の湯」の行き方など最新情報

熊の湯は、熊石ひらたない荘から平田内川沿いの道を3分ほどのぼったところにあります。
「熊石ひらたない荘」で日帰り入浴!
熊石ひらたない荘で日帰り入浴!1,900円で源泉かけ流し温泉&豪華あわびラーメン【北海道八雲町】


道路の行き止まりになっており、広々とした駐車場があります。

露天風呂はさらに奥にあります。道路の右側にお風呂があるのですが、左側の岩からもお湯が湧き出していました。
ほんのり硫黄が混ざったような金気臭いお湯で、熊の湯と同じ系統の源泉と思われます。
全体的にきれいで快適。素敵な露天風呂ですが、脱衣所の入口はお風呂から見えないため、混雑しているときは特に貴重品の管理に気をつけた方がよさそうです(財布などは車の中に入れておくなど)。
また、冬季(10月下旬~4月下旬)は閉鎖されています。夏季(ゴールデンウイークころ~10月下旬まで)のみお楽しみいただけます。
平田内温泉「熊の湯」の詳細情報
施設名 | 平田内温泉「熊の湯」 |
---|---|
住所 | 北海道二海郡八雲町熊石平町 |
営業期間 | ゴールデンウイーク頃から10月下旬まで(10月下旬から4月下旬まで冬季閉鎖) |
利用料金 | 無料 |
アクセス | 道央道「八雲IC」から車で約1時間 |
駐車場 | あり(無料) |
URL | https://www.town.yakumo.lg.jp/map/kumanoyu.html |
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