北見市留辺蘂の温泉宿「癒恵の宿 一羽のすずめ」は、トロットロの源泉かけ流し温泉と、自分で捕ってきたジビエ料理が自慢。
なんと1泊7,000円〜で泊まれます。全国からファンが集まる人気のお宿に泊まってきました。
目次
トロットロの滝の湯温泉が最高!レトロな大浴場は貸切OK

「今なら貸切で入れますよ」と女将さんに言われ、大浴場へ。
扉の外にスリッパを置いて入浴中のアピールをして、いざ入浴。
扉を開けると、色とりどりのレトロなタイルで彩られた、夢のような世界が広がっていました。今ではなかなかお目にかかれない、かわいらしいタイルたちに会えて、思わず頬がゆるみます。
湯船には透き通ったお湯がこんこんと注がれ、お湯のかけ流される音が心地よく耳に入ってきます。
トロットロのぬる湯がやさしすぎて無限に過ごせる

どんどん流れていくお湯を桶で受け止め、かけ湯をした瞬間に驚きました。
こんなにもやさしいお湯があるのか、というくらいまろやかで、化粧水やローションのようなとろみを帯びています。
肌にはりついて火照りがとれない感じや、硫黄のにおいもなく、ただただとろりとしたアルカリ性単純泉。これは早く入らなければ! と心が騒ぎます。

湯口の温度は41℃くらいで、湯舟の端から端島で熱すぎずぬるすぎず、適温です。
湯口にコップがあるので、さっそく飲泉してみました。なめらかなのどごしで微かにミネラル味があり、これでコーヒーを淹れたら美味しいのだろうなぁと感じます。
アルカリ性なので、胃酸が過剰分泌されて胃がムカムカするときにぴったり。身体にやさしい味でした。

湯口からザバザバかけ流されるお湯は、気温に合わせて出す量を変えているのだそう。真夏にはお湯を絞り、真冬は倍くらい出すんですよ、とご主人。
5月に訪れたので、もっとお湯がドバドバ出る時もあるようです。
脱衣所の張り紙に宿の歴史を感じる

脱衣所はすのこやマットが敷かれ、真冬でもヒヤッとしないですみます。掃除が行き届いており、快適です。
ぼんやりと余韻に浸ってると、何やら気になる張り紙が。

この温泉は泉質として
たいへんつるつるします。
すべってころばぬよう
お氣をつけて下さい。
このお宿は40年ほど前に「寿苑」として開業し、お宿を受け継いだ今のご夫婦が「一羽のすずめ」としてリニューアルさせました。
ベッドのお部屋や薪ストーブのラウンジなど、より快適に過ごせる空間に作り変えた一方、お風呂場のタイルや張り紙は昔の姿を残しています。
なめなかな筆文字に、宿の歴史を感じます。
ジビエ&自家栽培の野菜に感激!1泊7,000円とは思えないお料理

さて、ひと風呂浴びたところで、お待ちかねの晩ご飯です。いいにおいに誘われて食堂に行くと、さっそくお料理が運ばれてきました。
自家栽培の野菜をたっぷり使ったサラダと、アスパラと椎茸のバター焼き、アスパラのポタージュ。
朝どれのアスパラはやわらかくて、繊維をまったく感じません。茎の甘みと穂先のシャキシャキ感が素晴らしく、止まらなくなります。
肉厚のしいたけはグニグニした食感が自分好み。噛むほどに旨味がしみ出し、飲み込むのがもったいないほどです。

途中でこたろうくんがやってきました。おとなしくてツヤツヤした毛並み。次会ったときはモフモフさせてね、と心の中で話しかけました。
一羽のすずめには2匹の猫がいますが、もう1匹は撮り逃してしまいました!
道産ワインもおすすめ

せっかくなのでワインをオーダーしました。道産ワインをいただけるとのことでお任せにしたら、三笠市の滝沢ワイナリーのロゼが出てきました。
ボトルで3,500円でしたが、後で調べたら普通に買ってもあまり値段は変わらないと知り、驚きました。
あっさりとして軽やかな酸味があり、お料理を引き立ててくれます。

メインは、ご主人自らとってきた鹿肉のロースト。なんとご夫婦でハンターをしていて、お宿で出すジビエは自分でとってくるのだそう。
ジビエが苦手な方はお魚料理も選べますが、ぜひ鹿肉を食べていただきたいですね。くさみがなくて、引き締まった赤身なのにやわらかくてジューシー。お皿もなめそうな勢いで、ぺろりと平らげてしまいました。

ご主人と女将さんに食材のことを色々と聞きながら食事を楽しんでいるあいだ、テーブルの奥で静かに控えている鍋がありました。
そう、〆の釜飯です。

鹿のローストを食べ終わるちょっと前に火が消えて、しばらく蒸らしていた釜の蓋を取ると、食欲を刺激する香りが漂いました。
温泉水で炊き上げたご飯はつやつやとして、たっぷり入った野菜たちが濃すぎない味付けで調和しています。
お腹いっぱいになりながらもおかわりまでしてしまい、気づけば釜の中は空っぽになっていました。
お酒に弱い僕はワインを一人で空けられず、少し残ってしまいましたが、女将さんが保存用のキャップをくれたのでお土産にできました。心配りがうれしいです。
お部屋はツインベッドで快適

お部屋はベッドが2つ並び、友達やパートナーとの時間を快適に過ごせます。
お腹いっぱいになってごろりとベッドに寝転び、気づけば朝になっていました。

ちなみに、浴衣とタオルはこんな感じです。かわいらしいトートバッグにバスタオルと普通のタオルが入っていました。

お部屋の鍵には鹿の角がついていました。持ち方合ってるかな。
朝ごはんも美味しい

昨晩たくさん食べたのに、朝になるとお腹が空くのが温泉旅行の不思議なところ。
炊きたてのご飯のにおいにいざなわれ、ふたたび食堂へ。
ずらりと並んだ小鉢のおかずは、どれも手作りで優しくちょうど良い味付け。
ご飯はセルフで、温泉水で炊いたツヤツヤのご飯を好きなだけいただけます。ついついおかわりしてしまいました。
食後にコーヒーはいかがですか? とご主人に聞かれ、「ぜひ」と即答しました。
まろやかでコクがあり、何杯でも飲めそうです。
ご主人に聞いてみると、やはり温泉水で淹れたのだそう。おそるべし温泉水パワー。
休憩スペースで読書&温泉コーヒーを

お風呂の前の共用スペースは、全身を包み込んでくれる大きめのソファーや、「人をダメにするクッション」がおかれ、とてもリラックスできます。
たくさんの本がおさまる本棚もあり、雨や雪で一日中宿にこもりたいときも、退屈に感じなさそうです。

連泊したら、温泉水で淹れたコーヒーを飲みながらのんびり過ごしたいです。
鯉のえさやり体験が人気

チェックアウトのとき、ご主人に「近くに池がありますよ」と教えてもらいました。鯉のえさやり体験が人気なのだそう。

鯉のエサ(30円)をサービスしてもらったので、池に向かいます。宿を出て100mくらいです。
「ここは鯉がいる池にしては水がきれいだから、寄ってくる様子がよくわかって面白いのよ」と女将さん。
池のほとりに立っただけで鯉がたくさん寄ってきて、餌を投げると水の中で大移動が起こりました。これはたしかにハマるかも!
ちなみに、池の反対側には「夢風船」という無人の共同浴場があります。一羽のすずめより源泉温度が高めで、熱いお風呂が好きな方にはこちらもおすすめです。近くには「塩別つるつる温泉」もあり、トロトロ系温泉の激戦区です。
「癒恵の宿 一羽のすずめ」の詳細情報
施設名 | 「癒恵の宿 一羽のすずめ」 |
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住所 | 北海道北見市留辺蘂町滝の湯131 |
電話番号 | 0157-45-2970 |
日帰り 営業時間 |
9時00分〜19時30分 |
利用料金 | 日帰り入浴 大人300円 宿泊 1泊2食付き7,000円~ |
アクセス | 女満別空港から国道39号線経由で約1時間20分 JR石北線「留辺蘂駅」からタクシーで約25分 |
URL | www.facebook.com/源泉かけ流し癒恵の宿-1羽のすずめ- |

「年中ほぼ無休」で日帰り入浴をやっているそうです。
「癒恵の宿 一羽のすずめ」の新型コロナウイルス対策

「癒恵の宿 一羽のすずめ」では、入館時の検温・消毒や、大浴場の貸切利用などの新型コロナウイルス対策を行っています。
温泉施設の新型コロナウイルス対策については、下の記事もご覧ください。
温泉施設のコロナ対策ガイドラインを要約してみた【日本温泉協会】

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