知る人ぞ知る、山の中の秘湯「盤石温泉」。泡付きの良いお湯はアブラ臭と金気臭がふんわりと漂い、まさに極楽。
砂利道の先にポツンと建つ手作り感満載の湯小屋に湧く、本格的な源泉かけ流しの温泉をご紹介します。
目次
44℃とは思えぬまろやかさのお湯は、泡付きも香りも心地よい

石造りの湯舟の左側から、源泉がザバザバと注がれています。

塩ビパイプから湯面に落ちると、たくさんの細かな泡がはじけます。
かけ湯をすると少々熱く感じられましたが、身体が冷えているためでしょう。すぐに慣れて、心地よいぬくもりに身体がほぐれていくのが感じられました。

湯舟の脇に温度計があったので測ってみると、44℃。体感温度では42℃の適温だったので、意外と温度が高くて驚きました。
まろやかなお湯だからこそ適温に感じられるのでしょう。

細やかな泡が全身を包みこみ、はじけた気泡からアブラと金気の心地よい香りがしてきます。
お湯の中で手をもむとブルッブルッとキレのある手ざわりで、さっぱりした感触とまろやかな泉質とが調和しています。
テイスティングをしてみると、ほんのり塩味が感じられますがカルシウムとほんのり鉄っぽい風味がしました。
※飲用の許可はありません。

お湯の注がれる音と流れていく音を聞きながら一人で過ごす時間ほど、豊かなものはないかもしれません。
お湯の流れるところは成分で赤茶け、まわりは黒くなっています。湯舟の中のお湯は透明な薄墨色といったところでしょうか。
程よく成分が豊富で、3分ばかりつかっていると額からじんわりと汗が出てきます。
湯舟から出れば冷たい秋の空気が身体を冷やしてくれて、ふたたび温泉が恋しくなります。そんなこんなで3回くらいお湯につかり、最後までじっくり楽しみました。
手造り感満載の湯小屋も素敵!「歓喜」の気持ちを伝えよう

手造り感満載の湯小屋はタオルが何枚か干してあります。ベンチに置かれたカゴで服を着替えました。

桶やイスも充実していて、快適に入浴できました。
デッキブラシや先の曲がった塩ビ管をみると、しっかりと掃除されていることがわかります。塩ビ管はおそらく、お湯を抜いての清掃中に湯舟に源泉が入らないよう、湯口からお湯を逃すためのものでしょう。

コルクボードの床は水分を吸収してくれて、無人の温泉とは思えないほど管理が行き届いています。
ベンチもきれいに掃除されていました。

窓の横に「歓喜」と書かれた箱が置いてあります。こちらは寸志を入れるためのもの。
入浴料金は決まっていませんが、「歓喜」の気持ちを伝えましょう。
管理されている方のご厚意で開放されていて、ノートを見ると全国からファンが訪れていることがわかります。素敵な温泉を使わせてくれてくださり、心から感謝です。
砂利道の先にある秘湯!「盤石温泉」へのアクセス

出典:Google Maps
「盤石温泉」は、北海道南部の八雲町にあります。近くには渓流沿いの露天風呂群が有名な「銀婚湯」や、庭園風の露天風呂が人気の「清龍園」などがあり、湯めぐりも楽しいです。

出典:Google Maps
噴火湾を眺めながら国道5号線を進み、JR落部駅近くのセイコーマートを目印に山の方へ曲がります。
手造りの看板を目印に、砂利道を数百メートルほど進みます。途中は狭い区間もあるので運転は慎重に。

右手に視界の開けたところが見えてきたら、そこが盤石温泉です。
源泉から伸びるパイプがお湯の新鮮さを物語っています。この10mでお湯が適温になって湯舟に注がれていると思うと感慨深いものがあります。
お風呂は一つだけなので、グループごとの貸切が基本となります。

湯小屋の前にはあずまやが建っていて雰囲気バツグンです。
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