白布温泉が人気の9つの理由!おすすめ旅館や観光情報から名物グルメ&お土産についても

山形県米沢市の「白布温泉(しらぶおんせん)」は、吾妻山の北西側にある秘境です。

湯治場として400年以上の歴史があり、非常に寒い地域ですが、関東都市圏から多くの方々が自然の美しさを求めてやって来ます。

今回は、そんな白布温泉の人気の理由についてご紹介。おすすめ旅館や観光情報から名物グルメ&お土産についてもお届けします。

目次

白布温泉の歴史や名前の由来

白布温泉の開湯は1312年とされ、武士の佐藤宗純がこの地の温泉で鷹が傷を癒しているのを発見したのがきっかけと伝えられています。江戸時代には福島の高湯温泉、山形の蔵王温泉とともに「奥羽三高湯」と呼ばれ、湯治場として賑わっていたようです。

名称の由来には諸説あり、発見された鷹に白い斑点があったために白斑鷹湯と名付けられ、それが転じて白布高湯になり、現在の白布温泉となったといわれています。その他、温泉が流れ出す姿が白い布のようだという説、アイヌ語のシラブ(霧氷)が由来という説もあります。

米沢市といえば上杉家。越後から豊臣秀吉によって徳川家康の抑えとして転封した上杉景勝と直江兼続が、関ヶ原合戦前に徳川家康と対立して領地を大幅に削られ、現在の米沢市に押し込められたといわれています。

江戸時代、傾奇者(かぶきもの)といわれた前田慶次郎(前田利家の異色の息子)が居を構えていたと伝えられています。元禄時代の大ヒット戯曲・忠臣蔵では敵役となった吉良上野介(きらこうずけのすけ)の息子が上杉家の養子として入り、赤穂浪士のリーダー・大石内蔵助と上杉家との関係が描かれています。

さらに江戸中期、飢饉などで疲弊した上杉家を立て直した上杉鷹山は現代の経営者の鑑として有名になっています。米沢市には、このような上杉家の歴史が見聞できる記念館や観光スポットがたくさんあります。

白布温泉の特徴

温泉街には、寒冷地特有の茅葺屋根の旅館があり、歴史の古さを今に残しています。かつては中屋旅館、東屋旅館、西屋旅館の3軒ならんだ茅葺屋根が名物でしたが、2000年3月の大火で、中屋旅館と東屋旅館は全焼し、現在、茅葺屋根は西屋旅館のみとなっています。

吾妻山の山麓に広がる自然の素晴らしい景観に囲まれた西屋旅館の茅葺屋根は日本の原風景を感じさせてくれます。山間部にふさわしい山菜や米沢牛を堪能できる宿としても高い人気を誇ります。

また、周辺の天元台高原や吾妻山ではトレッキングやスキーなどが盛んで、その拠点としても白布温泉は賑わっています。

白布温泉の代表的な泉質と適応症について

泉質は「含硫黄・カルシウム-硫酸塩温泉」で、温まりの湯、傷の湯として効能の高い温泉です。

切り傷、火傷、神経痛、慢性皮膚病などをはじめ、血流の流れを良くする効果により冷え性、動脈硬化、高血圧、糖尿病など血管系疾患を効き目があります。その他、疲労回復、病後回復、関節痛、筋肉痛、慢性婦人病、慢性胃腸病などさまざまな症状に効果が期待できると評判です。

白布温泉の名物グルメ3選

名物の米沢牛をはじめ、山菜などの郷土料理が楽しめる人気の3軒をご紹介します。

名物グルメ1:米沢牛のあとはあっさりラーメン「そば処 吾妻軒」

一番人気は冬季限定の「白布ラーメン」。自家製麵に、大きなチャーシューとシナチクが入っており、リーズナブルな価格も魅力です。

米沢牛のこってりした味の後に、あっさりした素朴な味のラーメンはいかがでしょう。

「そば処 吾妻軒」の施設情報

店舗名 そば処 吾妻軒
住所
山形県米沢市 大字関町1522−5
電話番号 0238-55-2241
営業時間 11:00〜17:00
定休日 不定休
URL http://700.shirabu-onsen.com/?p=log&l=188341


名物グルメ2:冷えた体に自慢の筍汁「アルブ天元台」

天元台高原にある「アルブ天元台」。館内の「レストラン白樺」は、冬場はスキー場の食事処としても大賑わいで、自慢の「筍(たけのこ)汁」が冷えた身体を温めてくれます。大きなどんぶりにシャキシャキの細筍がいっぱい入った味噌仕立ての汁物は美味と評判。素朴な田舎料理に舌鼓を打ってください。

「アルブ天元台」の施設情報

店舗名 アルブ天元台
住所 山形県米沢市李山12118-6
電話番号 0238-55-2236
営業時間 9時〜16時30分
定休日 不定休
URL http://www.tengendai.jp/

名物グルメ3:米沢黒毛和牛を堪能できる宿「白布屋」

民宿「白布屋」は、地元名産の米沢黒毛和牛を堪能できる、お食事処としても有名です。店内には美しいステンドグラスに囲まれ、昔懐かしい囲炉裏があり、宿泊客はステンドグラスの制作体験もできます。落ち着いた店内で米沢牛の焼肉がじっくり味わえます。

「白布屋」の施設情報

店舗名 白布屋
住所 山形県米沢市関1514-2
電話番号 0238-55-2006
定休日 不定休
URL http://www.shirabuya.com/index.html

白布温泉の観光スポット3選

周辺には吾妻山の山麓に広がる大自然の雄大さを楽しめるスポットがあり、代表的な3つの観光名所をご紹介します。

観光スポット1:最上川源流の名瀑「白布大滝」

温泉街沿いの大樽川にある名瀑で、大樽川は松尾芭蕉の句でも有名な最上川の源流にあたります。周辺には立派な滝が多く、中でも落差30m、二段になって勢いよく流れ落ちてくる「白布大滝」は迫力の景観です。

温泉街から徒歩10分ほどで行け、夏には新緑、秋には紅葉と絶景を背景に、白いしぶきを立てる大滝は何にも代えがたい神秘の眺めです。

観光スポット2:米沢を一望する空中散歩「天元台高原ロープウェイ」

白布温泉と天元台高原とを結ぶ「天元台高原ロープウェイ」。終点駅からはリフトがあり、頂上の五名峰展望台まで上がれ、山形の山々に囲まれた米沢の街が一望できます。手軽にトレッキングを楽しむ家族連れも多く、紅葉シーズンの絶景は人気です。

「天元台高原ロープウェイ」の施設情報

店舗名 天元台高原ロープウェイ(株式会社 天元台)
住所 山形県米沢市白布温泉天元台
電話番号 0238-55-2006
定休日 不定休
URL http://www.tengendai.jp/

観光スポット3:“愛”の兜など戦国時代の至宝を展示「米沢市上杉博物館」

米沢観光で上杉家ゆかりのスポットは外せません。代表的なのが「米沢市上杉博物館」。上杉米沢藩の歴史と文化が学べる博物館で、数千点におよぶ上杉氏ゆかりの貴重な品々や国宝を収蔵。上杉景勝の懐刀や、戦国末期の上杉氏を支えた直江兼続の「愛」の文字を飾った兜も展示しています。

「米沢市上杉博物館」の施設情報

店舗名 米沢市上杉博物館
住所 山形県米沢市丸の内1-2-1
電話番号 0238-26-8001
定休日 毎月第4水曜日(12月〜3月 毎週月曜日)
URL http://www.tengendai.jp/

白布温泉のお土産3選

米沢や山形は人気のお土産がたくさんありますが、厳選の3つをご紹介します。

お土産1:極上を自宅でも「米沢牛」

米沢牛は外せない銘品。繊細な霜降りで上質な脂が舌の上にとろける極上の味わい。自然豊かな気候風土と地元の方々に育まれた絶品の和牛をお楽しみください。「米沢牛 黄木」は、持ち帰りもできます。

商品名 米沢牛
取扱店 米沢牛 黄木
住所 山形県米沢市桜木町3-41
電話番号 0120-75-2240
営業時間 9時〜18時(毎週火曜定休)
URL https://www.o-ki.co.jp/

お土産2:昔ながらのおやつ「おしどりミルクケーキ」

日本製乳が山形のお土産として開発した「おしどりミルクケーキ」は、昔ながらの懐かしい甘さに感動します。お子さんのおやつや携帯食として大人気で、県内のお土産店やスーパーで広く扱っています。

商品名 おしどりミルクケーキ
取扱店 日本製乳株式会社
住所 山形県東置賜郡高畠町大字糠野目字高野壱694-1
電話番号 0238-58-0131
営業時間 駅売店、お土産物店の営業時間による
URL https://www.nihonseinyu.co.jp/

お土産3:山形の地酒とワインを堪能「かもしかや」

開湯七百年を越える白布温泉で100年近く営業し続けている「かもしかや」は、山形の地酒や、ワイン通に人気のタケダワイナリーのワインを取り揃えた酒屋です。お好きなワインや地酒が並ぶ店内は壮観。お酒の好みを伝え、お店の方に選んでもらうのもおすすめです。

商品名 タケダワイナリーのワイン、山形の地酒ほか
取扱店 かもしかや
住所 山形県米沢市1514-3
電話番号 0238-55-2255
営業時間 8時30分〜18時(不定休)
URL https://www.kamosika.co.jp/shopinfo.html

白布温泉の温泉旅館3選

昔懐かしい雰囲気を漂わせる温泉街の、歴史のある温泉宿3軒をご紹介します。

温泉旅館1:最上川源流の渓谷美を望む「中屋別館 不動閣」

「中屋別館 不動閣」は、磐梯朝日国立公園内の大自然と最上川源流を望む温泉宿。泉質は「含硫黄 カルシウム硫酸塩温泉」で、泉温は58~62度。無色透明・無味無臭で、逆上症、動脈硬化症、慢性皮膚病、慢性婦人病、慢性消化器病、運動麻痺、糖尿病、高血圧症、五十肩、関節のこわばり、関節痛、神経痛、筋肉痛、痔疾、うちみ、くじき、冷え性、切り傷、やけど、疲労回復、病後回復期などに効果があります。

昭和39年、東京オリンピックの年にできた名物の広く長い大浴場「オリンピック風呂」が自慢です。白布温泉で唯一最上川源流の渓谷を望める露天風呂があり、季節の移ろいを楽しめます。吾妻山の玄関口にあり、自然の醍醐味が感じられる温泉宿。地元米沢の高品質な食材を使った料理も評判です。

施設名 中屋別館 不動閣
住所 山形県米沢市大字関1514
電話番号 0238-55-2121
URL http://fudokaku.jp/

温泉旅館2:高さ3メートルから落ちる滝風呂が自慢「白布温泉 東屋」

「白布温泉 東屋」は、豊富な湯量を生かした3メートルの高さから流れ落ちる滝風呂が自慢の温泉宿。泉質は、無色透明の「カルシウム硫酸塩泉」。効能は、動脈硬化症、糖尿病、慢性皮膚病、慢性婦人病、高血圧症、神経痛、筋肉痛、関節のこわばり、慢性消化器病、病後回復期、疲労回復、健康増進など。

マッサージ効果がある滝風呂をはじめ、露天風呂や手造りの石風呂もあり、貸切の混浴風呂として入れます。カップルやご家族でたっぷりと自分たちだけの時間を楽しんでください。湯浴みの後は、地元米沢特産の米沢牛を思う存分に味わいましょう。

施設名 白布温泉 東屋
住所 山形県米沢市大字関1537
電話番号 0238-55-2011
URL http://www.shirabu-higashiya.com/

温泉旅館3:歴史ある茅葺屋根の温泉宿「湯滝の宿 西屋」

「湯滝の宿 西屋」は、大火の中で唯一残った茅葺屋根の温泉宿。創業は鎌倉時代という歴史の重みを感じさせます。泉質は「含イオウ-カルシウム-硫酸塩温泉(石膏泉)」の天然温泉。源泉の泉温は58 ~ 60 度で、お風呂へは山水を加えて調整して約40 ~ 41 度に設定しています。

自慢は、豊かな湯量を利用した湯滝風呂のある大浴場。今から約300年前、江戸時代中期に吾妻山麓の御影石を切り出して造られたそうで、現在も当時の原形を保ったまま流れ落ちる温泉です。その他、カップルやご家族で楽しめる貸切の家族混浴風呂もあり、プライベートタイムを楽しめます。

食事は地元米沢の食材を活かした郷土料理やコース料理が味わえ、至福の時を過ごせます。

施設名 湯滝の宿 西屋
住所 山形県米沢市関1527
電話番号 0238-55-2480
URL http://nishiya-shirabu.jp/

白布温泉の日帰り温泉2選

白布温泉の温泉宿は日帰り湯としても利用できます。上記の温泉旅館としてご紹介した以外で日帰り湯が楽しめる温泉宿や日帰り温泉施設をご紹介します。

日帰り温泉1:吾妻山を望む展望大浴場「別邸 山の季」

「別邸 山の季」は和とモダンが調和された味わい深い温泉宿。館内は四季折々の草花や伝統工芸品なども飾られています。泉質は「含硫黄・カルシウム-硫酸塩温泉」でpH7.8 の弱アルカリ性。効能は、創傷、やけど、神経痛、慢性胃腸病、動脈硬化症、慢性皮膚病、慢性婦人病、糖尿病、高血圧症、神経病、筋肉痛、関節病など。

温泉は展望大浴場に檜造りと石造りの湯船があり、吾妻山や周辺の山々の景観が四季それぞれに楽しめます。カップルやご家族でたっぷりと湯浴みを楽しめる貸切の混浴風呂もあり、幸せな休日を過ごせます。

日帰り湯は600円。利用時間は14時~17時。混雑時など利用できない場合もあるので、事前に要確認。トレッキングやスキーで疲れた身体を癒してくれます。

施設名 別邸 山の季
住所 山形県米沢市大字関字清水裏3931-4
電話番号 0238-55-2141
URL http://www.yamanoki.co.jp/

日帰り温泉2:美肌の湯をリーズナブルに「米沢市森林体験交流センター白布森の館」

「米沢市森林体験交流センター白布森の館」は、温泉街から天元台に向かう途中にある日帰り温泉施設。泉質は「カルシウム-硫酸塩温泉」で泉温56.8度。肌の余計な脂気が抜けてサラサラになる美肌の湯です。1997年にオープンした比較的新しい施設で、入浴料は395円とリーズナブル。利用時間は9時30分~18時で夏季は9時から入れます。

御影石でできた湯舟の内湯からは、白布の森林のオゾンが沁みてくるようで、ゆったりと自然を眺めながら湯浴みを楽しめます。冬季はスキー客がたくさん訪れます。

施設名 米沢市森林体験交流センター白布森の館
住所 山形県米沢市関湯の入沢3934-18
電話番号 0238-55-2118
URL http://www.asahi-net.or.jp/~ue3t-cb/spa/sirabu_morinoyakata/sirabu_morinoyakata.htm

白布温泉へのアクセス(関東)

【©Shutterstock.com/Piti Sirisriro】

東京からは、JR東北新幹線で「米沢駅」まで約2時間、そこからはバスで約50分。3時間ほどの旅路です。

車の場合は、東北自動車道で福島飯坂ICまで約3時間半、国道13号線で米沢まで約1時間、さらに一般道で約30分。5時間ほどの旅路です。

白布温泉へのアクセス(関西)

伊丹空港から福島空港まで約1時間、リムジンバスでJR「郡山駅」まで約40分、山形新幹線で「米沢駅」まで40分、それからバスで約50分。合計3時間半の旅路です。

白布温泉はすべて満足!

米沢市の白布温泉は、吾妻山の山麓にある自然情緒たっぷりの秘境といえる温泉地。特に茅葺屋根の宿は江戸時代を彷彿とさる人気のスポットです。

白布温泉の人気の秘密について9つの観点からご紹介しました。

白布温泉と山形県の温泉・観光情報はこちら