温泉天国「大分県」のなかで、由布院温泉をしのぐ歴史を持つ「湯平温泉」。療養型の温泉として知られ、戦前は別府に次ぐ入湯客を誇っていました。
今回は、そんな湯治場として人気の「湯平温泉」の人気の理由を紐解きます。おすすめ旅館や観光情報をはじめ、名物グルメ&お土産情報もまるっとお届けするので、ぜひご参考くださいね。
目次
湯平温泉の歴史

湯平温泉の開湯は約800年前、鎌倉時代といわれ、木こりがお湯に入っている猿を目撃したのが始まりという伝説が残っています。湯平温泉は傷や怪我に効くといわれ、鎌倉時代にはすでに多くの湯治客が訪れるようになります。
現在のような温泉街が出来上がったのは江戸時代。裕福な商人や武士が訪れる、全国的に知られる湯治場になっていました。湯平温泉のシンボルとなっている花合野川沿いの石畳も、この時期に作られています。
明治末期の大火により、旅館や民家が全焼する大惨事がありましたが、湯治客の要望によりすぐさま再建。大正から昭和にかけて温泉旅行がブームになると、湯平温泉はさらに多くの湯治客を集めていきます。昭和に入ると全国でも珍しい共同浴場の無料開放を実施。人々に愛される温泉地になっていきます
俳人・種田山頭火は、湯平温泉を訪れた際、お湯や食事の素晴らしさ、人々の暖かいもてなしを絶賛し、いくつかの句を残しています。現在、シンボルの「石畳通り」や温泉街を見下ろす高台の「菊畑公園」にある句碑に、山頭火の想いが残されています。
また、1982年公開の国民的映画「男はつらいよ 花も嵐も寅次郎」(シリーズ第30作)のロケ地となり、湯平温泉の認知度はさらに高まりました。現在では、のんびり湯めぐりを楽しめる穴場温泉街として、密かに人気となっています。
湯平温泉が人気の理由TOP3
日本でも屈指の歴史を誇る湯平温泉。古くから愛され続ける温泉には、さまざまな魅力が隠されています。
理由1:昔ながらの温泉街の風情が楽しめる

湯平温泉は小さな温泉地で、昔ながらの温泉街の風景がギュッと詰まっています。川沿いに見られる石畳の旅情感、江戸時代から続く湯治場の風情など、インスタ映えすると、女性客に大人気。最近ではこの風景を求めて外国人観光客が増加しているのも納得です。
理由2:極上のお湯が楽しめる

昔から湯治場として親しまれており、湯平のお湯は「浴びてよし」、「飲んでよし」といわれ、フランスの「ヴィシー鉱泉」と並ぶ名湯と評価されています。天下の名湯を一度は体験してみたいと、温泉ファン憧れの的になっています。
理由3:共同浴場で湯めぐりが楽しめる

湯平温泉には5軒の共同浴場があり、湯めぐりが定番の楽しみ方。共同浴場はそれぞれ趣があり、「金の湯」「銀の湯」「砂湯」など泉質も異なるので、複数の温泉を味わえます。入浴料は200円。宿泊施設を利用すれば半額になるので、あちこちのお湯を楽しめます。
湯平温泉周辺の旅館・ホテルTOP3
湯平温泉は歴史と伝統を感じる旅館やホテルがあります。老舗湯宿の行き届いたおもてなしで、のんびりくつろげるのが魅力です。
1位:趣の異なる3つの離れが自慢「癒しの宿 鷹勝」
「癒しの宿 鷹勝」は、江戸時代より続いた歴史と伝統の温泉旅館。古き良き部分をそのままに、風格ある温泉宿です。「龍馬」・「海舟」・「松陰」と明治維新に活躍した偉人の名を冠した内湯付きの離れが3つあり、それぞれ趣の違ったお部屋を楽しめます。温泉は、4種類のお風呂のほか源泉かけ流しの貸切風呂もあり、いろいろなお湯を楽しめます。お食事は、九州の山の幸、海の幸づくしで、贅沢な気分で地元の美味を味わえます。
「癒しの宿 鷹勝」の施設情報
施設名 | 癒しの宿 鷹勝 |
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住所 | 大分県由布市湯布院町湯平791 |
電話番号 | 0977-86-2828 |
URL | http://yado-takasho.jp/ |
2位:2人連れ専用の湯宿「宿潦ばん屋」
「宿潦ばん屋」は、カップルや夫婦、友達同士など、2人連れのゲストにふさわしい宿。家族ずれ(子供の宿泊)は不可という珍しいルールがあります。お部屋は全9室で、静かに過ごすには最適。4つあるお風呂はすべて貸切風呂。五右衛門風呂や南瓜風呂など珍しいお風呂があり、温泉好きの興味をそそります。大切な人との旅におすすめします。
「宿潦ばん屋」の施設情報
施設名 | 宿潦ばん屋 |
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住所 | 大分県由布市湯布院町湯平798 |
電話番号 | 0977-86-2412 |
URL | www.syukuryoubanya.jp/ |
3位:「山荘 松屋」
「山荘 松屋」は、石畳の坂道を登り切った高台に建つ湯宿。本館には貸切露天風呂が2つ、内湯の貸切風呂が2つあります。花合野川沿いに建つ離れは4つあり、それぞれに露天風呂が付いています。泉質は「弱食塩泉」で、切り傷、やけど、慢性皮膚病、慢性婦人病、虚弱児童などの症状に効果効能があります。宿全体がのんびりとした構えで、日常の喧騒を離れてゆっくりしたい人におすすめの宿。お料理は、春夏秋冬にあわせた旬の創作料理を味わえます。
「山荘 松屋」の施設情報
施設名 | 山荘 松屋 |
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住所 | 大分県由布市湯布院町湯平803-1 |
電話番号 | 0977-86-2151 |
URL | http://www.sanso-matsuya.com/ |
湯平温泉周辺の観光地TOP3
自然豊かなところにある湯平温泉は、美しい景色を眺めて、心をリラックスさせるには最適の環境です。
1位:鱗が夕日に照らされ金色に染まる「金鱗湖」

【©Shutterstock.com/Donquxote】
人気の温泉地・湯布院にある「金鱗湖」。明治初期の儒学者「毛利空桑」が、湖で泳ぐ魚の鱗が夕日で金色に輝くのを見て「金鱗湖」と名付けたといわれています。湖底からは清水と温泉が湧いて水温が高いため、冬の朝には湖面に湯気が立ち上り、幻想的な景色が見られます。
2位:湯布院のシンボル・豊後富士「由布岳」

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「由布岳」は由布市にある標高1,583メートルの活火山。山全体が「阿蘇くじゅう国立公園」に指定されている自然豊かな山です。形が円錐形のため「豊後富士」とも呼ばれている雄大な風景は、古くから山岳信仰の対象となっており、山の神様を大切にする人々が通っています。
3位:ろくろ体験でマイ器作り「ゆふいん体験工房ミュウ・蛟龍(こうりゅう)窯」
「ゆふいん体験工房ミュウ・蛟龍窯」はJR「由布院駅」から車で5分のところにある陶器店。店内にはお皿や器など、さまざまな陶器の食器などを販売し、併設の体験工房ミュウでは本格的なろくろ体験ができます。旅の思い出に器作りを体験してみてはいかがでしょう。「ゆふいん体験工房ミュウ・蛟龍窯」の施設情報
施設名 | ゆふいん体験工房ミュウ・蛟龍(こうりゅう)窯 |
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住所 | 大分県由布市湯布院町川上884-3 |
電話番号 | 0977-84-3958 |
URL | https://www.facebook.com/%E3%82%86%E3%81%B5%E3%81%84%E3%82%93%E8%9B%9F%E9%BE%8D%E7%AA%AF%E3%81%93%E3%81%86%E3%82%8A%E3%82%85%E3%81%86%E3%81%8C%E3%81%BE-508189129335546/ |
湯平温泉の名物グルメTOP3
観光旅行で欠かせない地元の名物グルメ。湯平温泉自慢の味わいをご紹介します。
1位:新鮮な川の恵みがいただける「嬉し乃食堂」
「嬉し乃食堂」は湯平温泉の地元の味を楽しめる食堂。名物はウナギと鯉。湯平温泉の豊かな水で育ったウナギや鯉など、ほかとは一味違うと人気です。その他、鮎や川カニ、川エビといった清流の恵み、すっぽんやふぐ、イノシシなどの鍋料理が評判。有機循環農法で育てた鶏と野菜を使った「地鶏鍋」も人気です。希少な食材を使った料理を求めて訪れる人も多いので、予約して出かけるのがおすすめです。「嬉し乃食堂」の施設情報
施設名 | 嬉し乃食堂 |
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住所 | 大分県由布市湯布院町湯平357-2 |
電話番号 | 0977-86-2054 |
URL | http://www.yunohira-onsen.jp/shop.html |
2位:地元が惚れ込む極上の味「麻生豆腐店」
今密かに注目を集めている「麻生豆腐店」。お目当ては名物「ピーナッツ豆腐」です。薬味を添えて冷やっこ、オリーブオイルをつけて食べるのもおすすめとか。一度食べると病みつきになると評判です。味に惚れ込み、メニューに加えた旅館もあるほどの人気ぶりで、販売は完全予約制。前日に予約すれば、宿泊先まで配達してくれるので、お土産にも最適な名物です。
「麻生豆腐店」の施設情報
施設名 | 麻生豆腐店 |
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住所 | 大分県由布市湯布院町湯平361-3 |
電話番号 | 0977-86-2601 |
URL | http://www.yunohira-onsen.jp/shop.html |
3位:季節によって味が変わる“ゆのひらんアイス”「Cafe&Bar リンデン」
大正15年創業の老舗旅館「志美津」の1階にある「カフェ&バー リンデン」。店内は薪ストーブが目を惹く温もりの空間。数百冊の蔵書とともに、挽き立てのコーヒーや地ビール、オリジナルカクテルなどが楽しめます。季節の素材を使ったスイーツ「ゆのひらんアイス」は、ぜひ味わっていただきたい一品です。
「Cafe&Bar リンデン」の施設情報
施設名 | Cafe&Bar リンデン |
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住所 | 大分県由布市湯布院町湯平263(旅館 志美津) |
電話番号 | 0977-86-2111 |
URL | http://www.r-shimizu.jp/ |
湯平温泉のお土産TOP3
歴史のある温泉地、湯平温泉には、長年人気のお土産も多数あります。
1位:特産のゆずを練り込んだ名物「ゆず練り羊羹」
由布市にある菓子匠「花川堂」の名物「ゆず練り羊羹」。地元特産のゆずをたっぷり練り込み、さっぱりとした風味とコクのある甘さが信条。その他「ゆず練りせんべい」や「金つば羊羹」も根強い人気。特に「金つば羊羹」は小豆をたっぷりと使用したどっしりとした羊羹。昔ながらの包装紙も目を惹く、お土産ににもおすすめの逸品です。
「花川堂」の施設情報
施設名 | 花川堂 |
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住所 | 大分県由布市湯布院町湯平328-1 |
電話番号 | 0977-86-2529 |
URL | http://www.yunohira-onsen.jp/shop.html |
2位:こんなアイスが欲しい! をカタチにした「ゆのひら石畳屋」
「ゆのひら石畳屋」は、旅館の女将さんを中心にアイス好きが集まり「こんなアイスがあったらいいな」という夢を実現したアイスクリーム屋さん。体にやさしい季節のアイスクリームを一つひとつ丁寧に作っています。地産の素材を使い、地元の人が作る湯平の味は、湯上りに食べるとホッとします。湯平温泉の旅館や観光施設で購入できる地元イチオシのスイーツです。
「ゆのひら石畳屋」の施設情報
施設名 | 湯平温泉観光協会 |
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住所 | 大分県由布市湯布院町湯平 |
電話番号 | 0977-86-2367 |
URL | http://www.yunohira-onsen.jp/shop.html |
3位:パン屋と居酒屋、2つの顔を持つお店「おきぱん」
「おきぱん」は地元の人に愛されるパン屋さん。人気を集めている「しおぱん」は、素朴で小麦の味がしっかり伝わる逸品で、湯平土産におすすめします。「おきぱん」はお昼で閉店し、夜は焼酎と味噌ホルモンのお店になるユニークな営業形態。夜は「味噌ホルモン串」が人気の居酒屋です。朝と夜、両方の時間帯に訪問していただきたいお店です。
「おきぱん」の施設情報
施設名 | おきぱん |
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住所 | 大分県由布市湯布院町湯平338-1 |
電話番号 | – |
URL | http://www.yunohira-onsen.jp/shop.html |
知られざる名湯「湯平温泉」

温泉県を自負する大分の中で、古くから人気を集めている湯平温泉。現在では穴場の温泉地として、再び人気に火がついています。湯治場の風情とトップクラスのお湯が、多くの温泉好きを全国から引き寄せています。
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