「野湯」とは、自然の中にたたずむ温泉のこと。特別な開放感にひたりながらお湯を楽しむことができます! 温泉好きなら、きっと一度は浸かってみたい野湯。今回は、人の手がほとんど加えられていない野趣あふれる温泉の魅力と、全国のおすすめ野湯スポットをご紹介します。
目次
野湯とは?
自然の中にたたずむ野湯は、あまり人の手が加えられていない温泉です。人工的な施設やしっかりとした浴槽が整備されておらず、岩のくぼみや簡単な囲いなどで自噴する源泉が溜められています。
管理は、地元の自治会や愛好団体がおこなっている場合が多く、なかにはまったくの手つかずで利用者がスコップなどでくぼみを作らなければ入浴できない場所も。遮るもののない大自然の中、ありのままに湧き出る温泉へ浸かる開放感は格別です!
ただし、なかには高濃度の硫化水素ガスなど、火山性の有毒ガスを発生している野湯もあります。命にかかわる場合もありますので、“立ち入り禁止区域”などには絶対近づかないように気をつけてください。
野湯はどうやってできる?
野湯のでき方は、その場所によってさまざまです。もっともイメージしやすいのは、くぼみの中で湧き出る温泉水が湖のように溜まってできているものではないでしょうか。
そのほか、岩肌から滲み出ている温泉をビニールプールや大きな桶に溜めて楽しむ場所もあれば、川のほとりや海岸を掘ることで一時的に温泉が湧き出てくるような野湯もあります。“自然に湧き出る温泉”を、その場所ならではの方法で楽しめるのも野湯の魅力のひとつです。
野湯の効果効能は期待できる?
野湯の効果効能は、どんな種類の温泉が湧き出ているかによって違います。温泉地の近くにある野湯であれば、その温泉地のお湯にどのような成分が含まれているかを参考にできるかもしれません。
しかし、温泉はどの深さから湧き出ているかによって、たとえ近くで湧き出ている温泉同士であっても成分が異なる場合が少なくありません。素人にはなかなか難しいですが、野湯へ足を運び、実際のお湯に含まれている成分を調べてみるのが効果効能を知るもっとも確実な方法です。
野湯の入り方やマナーについて
野湯は、自治体や愛好家団体によって整備・管理されている場合も少なくありませんが、基本的には自然に湧き出しているものなので、明確な入浴のルールが存在する訳ではありません。ただし、整備・管理している団体によって何かしらの指示がある場合は必ずそれに従ってください。
いくら明確なルールがないといっても、最低限のマナーは守りたいもの。普段共同浴場を利用する際と同じように入浴してください。
“お湯に浸かる前にはしっかりとかけ湯をして体を清める、溜まっているお湯で顔を洗わない、うがいをしない”といった当たり前のマナーは守りましょう。
また、野湯の多くは混浴です。異性の体をじろじろ見るなどというマナー違反はやめましょう。
全国の隠れた野湯ランキングTOP5
それでは日本全国にある本当の「野湯」をご紹介します。
第1位:くり抜いた岩に入浴「平田内温泉 熊の湯」【北海道】
「熊の湯」は舗装道路から歩いてすぐの、とてもアクセスがしやすい野湯です。岩をくり抜いてつくられた浴槽が雰囲気満点!
源泉の温度は70℃ですが、すぐ横を流れる平田内川の水が引き込まれていて適温が保たれています。綺麗な川の流れを眺めながら、野趣溢れる湯船に浸かって開放感をあじわってみてください。
「平田内温泉 熊の湯」の詳細情報
施設名 | 平田内温泉 熊の湯 |
---|---|
住所 | 北海道二海郡八雲町熊石平町 |
電話番号 | 0137-62-2111(八雲町役場) |
URL | http://www.town.yakumo.lg.jp/modules/tmap/index.php?lid=107 |
第2位:大小5つの天然浴槽「奥々八九郎温泉」【秋田】
「奥々八九郎温泉(おくおくはちくろうおんせん)」は、テレビや雑誌などでも取り上げられる全国的にも有名な野湯です。
大小あわせて5つの浴槽がありますが、おすすめはなんといっても勢いよく源泉が湧き出る浴槽。源泉の勢いが強いため、天然のジェットバスとして利用できます。
ただし、源泉が出ている浴槽の湯温は43℃ほど。かなり熱めなので熱いお湯が苦手な方は無理をせず、別に設けられているぬるめの浴槽に浸かってください。
「奥々八九郎温泉」の詳細情報
施設名 | 奥々八九郎温泉 |
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住所 | 秋田県鹿角市小坂町小坂 |
電話番号 | – |
URL | – |
第3位:源泉からお湯を借りる「小日向の湯源泉野湯」【長野】
「小日向(おびなた)の湯」は、「白馬八方温泉」にある温泉です。この「小日向の湯」から、さらに山の中に入った斜面の途中に野湯があります。「小日向の湯」の源泉から引いたお湯が岩で作られた浴槽に流れこんでいます。眼下には川。大自然に抱かれたような開放感を満喫できる本格的な野湯です。
高アルカリ性のお湯が、お肌の古い角質を落としツルツルに。野湯であじわう女性に嬉しい「美肌の湯」はいかがでしょう。
「小日向の湯源泉野湯」の詳細情報
施設名 | 小日向の湯源泉野湯 |
---|---|
住所 | 長野県北安曇郡白馬村北城八方 |
電話番号 | – |
URL | – |
第4位:霧島温泉最古の岩風呂「目の湯」【鹿児島】
その昔より“目に効くお湯”として地元民に親しまれてきた「目の湯」。鹿児島県霧島市にある野湯です。大人ひとりがやっと入れるくらいの小さな岩のくぼみに、湯温50℃というとても熱いお湯が溜まっています。なんでもこのお湯は、地下に浸透した雨がマグマによって熱せられ、その小さな岩のくぼみに湧き出ているのだとか。かなり高温の野湯なので、自信のある方以外の入浴はおすすめできません。
「目の湯」の詳細情報
施設名 | 目の湯 |
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住所 | 鹿児島県霧島市牧園町高千穂 |
電話番号 | – |
URL | – |
第5位:女性用脱衣場も完備! 「明礬温泉 鶴の湯」【大分】
「別府三秘湯」のひとつに数えられる「鶴の湯」は、比較的アクセスのしやすい野湯です。野湯には珍しく“女性専用の脱衣所”が設けられており、安心して入浴することができます。
お湯の温度はやや高いため、長時間の入浴には向いていません。
「鶴の湯」の詳細情報
施設名 | 鶴の湯 |
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住所 | 大分県別府市明礬 |
電話番号 | – |
URL | – |
入り方やマナーを守って野湯を満喫

【©Shutterstock.com/ Kanuman】
人の手がほとんど加えられていないため不便なところもありますが、その場所でしか感じることのできない雰囲気が温泉好きを魅了し続けています。自然に抱かれた開放的な湯船でぜひ癒されてください。
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