古くは徳川将軍も愛した名湯・草津温泉。自然湧出量は毎分約32300ℓで、その豊富な湯量は草津温泉のシンボル「湯畑」で実感できます。
草津温泉は湯畑を中心に、無料の共同浴場やお土産屋さん、180軒ほどの温泉宿が軒を連ね、歩いてまわって楽しい温泉街です。年間の旅行者数は約300万人と、多くの温泉ファンを魅了しています。
そんな草津温泉街の中心部に佇むのが、今回ご紹介する老舗旅館「奈良屋」。人生で一度は泊まってみたい、あこがれの和風旅館です。
目次
草津のあこがれの老舗旅館「奈良屋」

草津温泉の温泉街の中心・湯畑からほど近く、湯畑が一望できる部屋も備えている「奈良屋」。伝統建築のせがい造りの外観前で、しばしば写真を撮る観光客を見かけます。
創業は明治10年。草津最古の源泉といわれる「白旗源泉」を引いており、温泉情緒たっぷりの6つの浴槽でゆったりと「心地よく」楽しめます。
それもそのはず。奈良屋には、温泉のすべてを管理する「湯守」という職人がいます。全国でもめずらしい、湯守が創りあげる温泉を心ゆくまで堪能できるのが、奈良屋なのです。
「奈良屋」では日帰り入浴も可能
「奈良屋」では、宿泊だけでなく日帰り温泉も利用できます。来館時の状況次第では、3種類の貸切風呂に入浴することもできます。貸し切り風呂の予約はできないため、運良く入れたら喜びもひとしお。
日帰り温泉の利用時間は12:30〜14:00まで。大人1,200円、子供(3歳~小学生)600円で、老舗旅館の贅沢な雰囲気をめいっぱい味わえます。
チェックインは落ち着いた趣のあるロビーで。至極の時間はここから始まります。
奈良屋の泉質と効果効能

湯守が管理する、奈良屋の温泉。温泉をすくうと、湯の花がたっぷり!
奈良屋の源泉は「白旗」で、泉質は「酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉」。
神経痛・リュウマチ・胃腸・痔・婦人病・糖尿病・病後回復・美肌作用に効能があります。
泉温は50.8℃と、そのままでは熱く、とても入ることはできません。そこで奈良屋では泉質や効能を変えることなく温泉を堪能できるよう、湯守が館内にある湯小屋に一晩溜めて温度を調節しています。
2時間ごとに温泉の温度を計測し、いつでも最適な42℃の適温に。季節や天候などでも、生きている源泉のコンディションは日々変わりますが、それをいつでも快適に入浴できるよう管理するのが湯守の仕事。
湯小屋には湯の花が沈殿し、すくってみると真っ白で綺麗な湯の花が。これをすくい天日干しした湯の花を、店内の売店で販売しています。
日本の伝統文化のひとつである「湯守」。
源泉の管理人のことで、江戸時代に源泉を管理することを名目に地位を与えられ代々にわたって温泉を守ってきたんだゆ。
かっこいいゆ〜!
湯守が管理する、なめらかな温泉が魅力
湯守の職人技が光る、奈良屋の温泉。季節や気温の温度をコントロールしながら、湯口へ送られます。その後、湯守が適温になるまで湯もみをおこないます。
そうして湯守がていねいに管理したお湯はなめらかで、いつでも41〜42℃に保たれた、適温の温泉に浸かることができるのです。
木のぬくもりがやさしい浴室で、心ゆくまで「白旗」の湯を堪能。
半露天風呂の浴槽は、季節や気温によって白濁したお湯が楽しめることも。
大浴場は時間によって男女入れ替え制なので、滞在中すべての浴槽に入ることができます。
36の客室には、湯畑が見下ろせるモダンな和洋室も

奈良屋の36ある客室は、スタンダードルームとスーペリアルームから選べます。なかには草津温泉のシンボル・湯畑が見下ろせる部屋も。
今回ご紹介するのは、スーペリアルームの泉游亭「さくら」。落ち着いた色合いのベットルームにはローベッドが2台と12畳の畳のスペース、椅子とテーブルスペースが一間にある、開放的で広いつくりになっています。
部屋のなかには桜の装飾があるなど伝統的な美しさとモダンが融合した、とても素敵な部屋です。
和と洋が見事に融合して作り上げた、素敵な和モダンテイスト。室内は禁煙です。
老舗和風旅館の伝統の趣を残しつつ、ハイセンスでモダンにまとめられていて、とても素敵。この部屋でのんびり過ごせるなんて、至福。

そしてこちらは宿泊者専用の貸切風呂。貸切の露天風呂に、こんなに広い部屋が付いているなんて!
夕食はお部屋か個室食事処で
写真はある日の夕食です。群馬県産の野菜をふんだんに使用した華やかな料理の数々は、個室かお部屋でゆったりと楽しめます。

別注料理もオーダー可能。「和牛にぎり寿司(1700円)」は、濃厚でとろっとした風味が格別。ついつい手が伸びてしまいます。
奈良屋までのアクセス
東京方面から電車・バスで向かう場合
JR吾妻線「長野原草津口」下車→JR「草津行」バス25分→「草津温泉バスターミナル」で下車、送迎あり(原則8:30~18:00)
東京方面から車で向かう場合
関越道新潟方面→「渋川伊香保IC」→17号「鯉沢信号」を左折→国道353〜145経由→「長野原」を国道292で草津方面へ(無料パーキングあり)
冬季はチェーン規制があるのでご注意を
古き良き老舗旅館「奈良屋」で贅沢なひとときを
湯守がていねいに管理したお湯を味わえる、草津温泉の「奈良屋」。
老舗のハイクラスな宿の人気の秘密は、古き良き時代の風情を残しながらも、今に合わせた内装やおもてなしを取り入れた、その心意気にあります。
草津の優れた泉質をさらにこだわって、徹底して管理された奈良屋の湯。特別な日に泊まりたい、とっておきの宿です。
奈良屋の施設情報
施設名 | 奈良屋 |
---|---|
住所 | 群馬県吾妻郡草津町草津396 |
電話番号 | 0279-88-2311 |
URL | https://www.kusatsu-naraya.co.jp/ |
アクセス | 湯畑から徒歩1分 |
源泉 | 白旗源泉 |
宿泊料金 | 1泊2食付 22,950円〜 |
日帰り料金 | 日帰り入浴は12:30〜14:00まで。大人1,200円、子供(3歳~小学生)600円 |
サービス | 全部屋数36、トイレあり、加湿器、Wi-Fi、冷暖房、エステ・マッサージ(要予約)、駐車場、各室にテレビあり(DVDなし)、ドライヤー(部屋にあり)、浴衣、冷蔵庫、各種アメニティあり、売店あり、日帰り温泉可、送迎あり(草津バスターミナルまで)、大浴場備え付け(シャンプー、リンス、ボディソープ、化粧水など) |
取材協力:「奈良屋」さま
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