地獄谷温泉が人気の3つの理由!旅館や観光情報から名物グルメ&お土産についても

渋温泉 猿 地獄谷

長野県の山ノ内町にある「地獄谷温泉」と聞くと、多くの人が露天風呂に浸かるニホンザルの姿を思い浮かべることでしょう。

ニホンザルの生態を間近で目にできる貴重な自然環境が保たれているうえ、人とサルが共生する温泉地として世界的にも注目されています。

地獄谷温泉にある宿は「後楽館」1軒のみ。場合によっては、ニホンザルとの混浴という驚きの状況を身をもって体験することができます。

地獄谷温泉の歴史と特徴

地獄谷温泉は、「渋温泉」、「上林温泉」、「安代温泉」などとともに「湯田中渋温泉郷」を形成する温泉地のひとつ。

横湯川と角間川に沿って開かれた温泉郷ですが、地獄谷温泉だけが山へ1.8kmほど入った奥地に位置しています。

地獄谷温泉にある施設は、旅館の後楽館とニホンザルの露天風呂がある「地獄谷野猿公苑」の2つ。山道を進むとまずは後楽館があり、地獄谷野猿公苑はさらにその奥という位置関係になっています。

地獄谷野猿公苑の開園は1964年ですが、地獄谷温泉の開湯はそれより古い江戸時代末期の1864年。後楽館の初代館主が前身となる「明治楼」を建てた時に、地獄谷温泉の歴史が始まったと言われています。

1911年には、明治楼が現在の後楽館がある場所へと移転。その後明治楼は、後楽館を名を変え、現在にいたっています。

「地獄谷温泉・後楽館」の施設情報

施設名 地獄谷温泉・後楽館
住所 長野県下高井郡山ノ内町平穏6818
電話番号 0269-33-4376
URL http://www.jigokudanionsen.com/

地獄谷温泉が人気の3つの理由!

理由1:「温泉に浸かるニホンザルが見られる」

地獄谷温泉が高い人気を得ている要因は、何より温泉に浸かるニホンザルの姿が見られることでしょう。

こうした光景が目にできる場所は日本で唯一この地獄谷温泉だけですが、もっともニホンザルが温泉に入るのは、基本的に冬場のみ。雪化粧をした温泉に浸かるニホンザルは海外でも有名で、英語圏では「Snow Monkeys」の愛称で知られています。

ニホンザルが普段暮らしているのは、温泉地を囲むように連なる峻峰のなか。餌付けされた食糧を求めて地獄谷野猿公苑へと下りてきますが、夏場には温泉に入らずそのまま山へ戻ることもあります。

理由2:「ニホンザルを間近で見られる」

ニホンザルを至近距離から眺めることができるのも、地獄谷温泉の大きな魅力でしょう。露天風呂がある場所は、苑内に敷かれた通路沿い。人とニホンザルを隔てる柵やフェンスは一切ありません。

しかも湯船にいるニホンザルが、人に対して過度の警戒心を抱いている様子もありません。カメラのレンズを向けると、手を伸ばしてくる好奇心旺盛なサルも見られます。

とはいえニホンザルは、野生の本能を持っているので、注意を怠らないようにしましょう。

理由3:「秘湯の雰囲気が満喫できる」

地獄谷温泉は標高850mの険しい山あいに築かれた温泉地。春から秋にかけては色彩鮮やかな自然が観賞できますが、冬場には積雪が1メートルを超え、気温がマイナス10℃を下回る日も珍しくありません。

そうした極寒の地に築かれた地獄谷温泉にある後楽館は、日本秘湯を守る会の加盟宿。深山を分け入ったところにぽつんとたたずんでいるため、一帯は秘湯の趣に包まれています。

「後楽館」の3つの魅力

すでにお伝えした通り、地獄谷温泉にある宿は後楽館1軒のみ。以下では、後楽館に備わる魅力を3点紹介していきます。

魅力1:「和の風情が味わえる」

後楽館が現在の位置に移転したのは、明治後期の1911年のこと。現在の宿泊棟には当時の面影を偲ばせる建築様式が残されており、1階と2階をつなぐ階段は明治時代の姿をそのままとどめています。

後楽館にある客室は全13室で、すべて和室という構成。10畳1間、12畳1間、主室と副室の2間など、いずれも異なる和の空間デザインとなっています。

また、後楽館は囲碁と深い縁がある宿。昭和の初期には、当代のトップ棋士2人がこの宿に宿泊し、新たな布石を探ったことでも知られています。

魅力2:「源泉かけ流しのお湯に浸かれる」

地獄谷温泉と聞くと、必ずと言っていいほど話題になるのはニホンザルの露天風呂。でも、後楽館にも快適な浸かり心地の温泉浴場があります。

後楽館の温泉浴場は、男女別の内湯、露天風呂、家族風呂の3タイプ。いずれの浴槽にも、「硫酸塩泉」のお湯が源泉かけ流しで注がれています。

露天風呂は混浴と女性専用の2ヶ所。家族風呂も2つ完備されており、好みの湯船でくつろぐことができます。

魅力3:「ニホンザルと混浴ができる」

温泉浴場でとくに注目したいのは、川沿いにある混浴の露天風呂。浴槽を仕切る壁が一切ないため、お湯に浸かりながら周囲に連なる山並みや横湯川が一望できます。

お伝えした通り、ニホンザルの露天風呂は後楽館よりさらに奥地に位置しています。とはいえ、ニホンザルにとっては、後楽館の敷地も自分たちが暮らす山も同じ地続きの土地なのでしょう。時には後楽館まで下りてきて、露天風呂に浸かるニホンザルも見られます。

こうした状況は、サルと混浴ができるまたとないチャンス。実際、サルと一緒に温泉を楽しむ宿泊客も多くいます。

地獄谷温泉のおすすめ観光スポットTOP3

地獄谷温泉と地獄谷野猿公苑は隣接し合った位置関係。2つのあいだには壁も何もなく、地獄谷温泉がひとつの観光スポットになっています。今回は、地獄谷温泉とその周辺で見るべき観光スポットを紹介しましょう。

1位:「大噴泉」

ニホンザルと並ぶ地獄谷温泉の見どころなら、小川を挟んで後楽館の向かいにある「大噴泉」でしょう。

かつての地獄谷温泉には、まさに地獄を彷彿とさせる噴泉があちこちにありました。現在、確認されている噴泉は1ヶ所のみですが、轟音を立てながら蒸気を噴き上げる大噴泉は迫力のある眺めです。

地獄谷温泉の噴泉は、温泉大国の長野県にあっても貴重な自然遺産。1927年には国の天然記念物に指定されました。

「大噴泉」の施設情報

施設名 施設名を入力
住所 住所を入力(郵便番号なし)
電話番号 電車番号を入力
URL URLを入力

2位:「廣業寺」

地獄谷野猿公苑と地獄谷温泉の入口があるのは、国道292号線から伸びる小道の先。その道中で右に折れると、森厳な趣に包まれた「廣業寺」が鎮座しています。

お寺の名称は、日本近代画の発展に大きな足跡を残した「寺崎広業」に由来するもの。巨匠の遺志により、この地にあった広業の別荘跡に廣業寺が建立されました。

境内にある桐燈籠は広業の門下生が寄進したもの。貴重な史跡として、山ノ内町の文化財に指定されています。

「廣業寺」の施設情報

施設名 廣業寺
住所 長野県下高井郡山ノ内町平穏
電話番号
URL

3位:「志賀高原ロマン美術館」

地獄谷温泉とあわせて訪れておきたいスポットは、スノーモンキーパークバス停から目と鼻の先にある「志賀高原ロマン美術館」。コンクリート打ち放しのユニークな外観で、デザインを手がけたのは世界的に名を馳せた建築家の黒川紀章氏です。

常設コレクションとして展示されているのは、古代ローマ時代の出土品から現代アートのガラス工芸までさまざま。展示品とあわせ、2層吹き抜けになった前衛的な空間デザインも見ごたえたっぷりです。

「志賀高原ロマン美術館」の施設情報

施設名 志賀高原ロマン美術館
住所 長野県下高井郡山ノ内町平穏1465
電話番号 0269-33-8855
URL http://www.s-roman.sakura.ne.jp/

地獄谷温泉のおすすめグルメスポットTOP3

地獄谷温泉で食事がとれるのは、後楽館と地獄谷野猿公苑の入口付近にあるカフェの2軒。湯田中渋温泉郷の各温泉地まで足を伸ばせば、いろいろなジャンルでグルメが楽しめます。

1位:「猿座カフェ」

地獄谷野猿公苑の入口近くにある「猿座カフェ」は、いつも観光客でにぎわっている人気のフードスポット。春から夏にかけては、テラス席に腰掛けながら爽快な気分でグルメが楽しめます。

メインとなるメニューは、寿司ロールやラーメンなど。ランチではプレートのセットがお得で、箱寿司ランチ、ヘルシーランチ、ラーメンランチなどがオーダーできます。とくに鶏白湯系スープのラーメンは、海外からの観光客にも大人気です。

「猿座カフェ」の施設情報

施設名 猿座カフェ
住所 長野県下高井郡山ノ内町平穏上林1421-1
電話番号 0269-38-1736
URL https://www.facebook.com/enzacafe

2位:「そば禄」

優しい風味のそばとサクサクの天ぷらが食べられるのは、国道292号線沿いに建つ「そば禄」。山ノ内町が推し進める観光促進プラン「まちノベイト」の一環として、2016年にオープンしました。

最大の魅力は、そばを1品注文すると、付け合わせの天ぷらが食べ放題になること。セルフサービスのスタイルで、キッチンカウンターには福味鶏、エビ、サツマイモ、エリンギ、舞茸、えのき茸といった天ぷらが並んでいます。

「そば禄」の施設情報

施設名 そば禄
住所 長野県下高井郡山ノ内町平穏551-2
電話番号 0269-38-1724
URL https://www.facebook.com/sobaroku/

3位:「後楽館」

後楽館の宿泊プランは、夕食と朝食付きが基本。周辺の山で採れる野菜や山菜をメインにした里山料理は、素朴ならも心が落ち着く優しい風味です。また、やわらかい鴨肉を使った鍋料理が振る舞われることもあります。

後楽館では、リクエストをすればランチを用意してもらうことも可能。名物は特製のちまきやそばで、どちらも田舎風の味わいで人気があります。

「 後楽館」の施設情報

施設名 後楽館
住所 長野県下高井郡山ノ内町平穏6818
電話番号 0269-33-4376
URL http://www.jigokudanionsen.com/

地獄谷温泉のおすすめお土産3選

地獄谷温泉でお土産が買える場所は、入口にあるギフトショップ。総合案内所を兼ねた建物に併設されています。

1位:「ニホンザルのぬいぐるみ(SNOW MONKEY RESORTS INFO & GIFT SHOP)」

地獄谷温泉でお土産を買うなら、ニホンザルのオリジナルグッズが第1候補となるでしょう。ポストカード、Tシャツ、茶碗、マグカップ、キーホルダーなど、種類豊富な雑貨類がそろっています。

とくに人気があるアイテムは、ニホンザルのぬいぐるみ。複数のタイプがあり、どれも愛嬌が感じられるかわいらしい表情をしています。

「SNOW MONKEY RESORTS INFO & GIFT SHOP」の施設情報

施設名 SNOW MONKEY RESORTS INFO & GIFT SHOP
住所 長野県下高井郡山ノ内町平穏上林1382
電話番号 0269-38-1739
URL http://jigokudani-yaenkoen.co.jp/

2位:「温泉まんぢう(羽田甘精堂)」

地獄谷温泉で温泉饅頭は販売されていませんが、湯田中渋温泉郷の「羽田甘精堂」では名物の「温泉まんぢう」が製造販売されています。

温泉まんぢうはこしあんで、しっとりとした食感。和菓子の食べ比べをしたいなら、一茶まんぢうやどら焼きなどもおすすめです。

新食感の湯めぐり餅も話題の一品。3タイプがあり、ふわふわのお餅のなかに胡麻、抹茶、なめたけのタレが入っています。

「羽田甘精堂」の施設情報

施設名 羽田甘精堂
住所 長野県下高井郡山ノ内町平穏2316
電話番号 0269-33-2324
URL

3位:「うずまきパン(小古井菓子店)」

こちらも地獄谷温泉ではなく、湯田中渋温泉郷にある店舗ですが、「小古井菓子店」もぜひ訪ねておきたいところ。懐かしい味わいのうずまきパンが名物で、お土産にぴったりです。

うずまきパンは、地元の人たちにも親しまれている定番のお菓子。パンの表面には、カスタードクリームが渦巻き状に練り込まれています。

小古井菓子店ではうずまきパンばかりに目が行きがちですが、あんこがたっぷりつまった温泉饅頭も食べごたえ十分です。

「小古井菓子店」の施設情報

施設名 小古井菓子店
住所 長野県下高井郡山ノ内町平穏2114
電話番号 0269-33-3288
URL

世界が注目する地獄谷温泉


地獄谷温泉の魅力は、露天風呂に浸かるニホンザルが間近で見られることでしょう。その名声はひときわ高く、海外の旅行サイトでも紹介されているほど。

地獄谷温泉ならではの光景を一目見ようと、冬場になると世界中から多くの観光客がやって来ます。とはいえ、宿が1軒しかないため、地獄谷温泉を訪れる観光客の多くは日帰り。サクッと立ち寄るだけでも、地獄谷温泉の魅力が実感できるはずです。

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