【知らないと損】源泉かけ流し温泉の本当の意味とは?おすすめ温泉宿3選についても

温泉 源泉

温泉地でよく見聞きする、“源泉かけ流し”という言葉。源泉がそのまま流れ、新鮮な温泉をたっぷり浸かった給湯・排水方法のことなのですが、メリット&デメリットについてご存知でしょうか? 源泉かけ流しの定義から、日本屈指の源泉かけ流しがたのしめる、おすすめ温泉宿をご紹介します。

源泉かけ流しの定義

みんな大好き!「源泉かけ流し」のお湯

温泉と一口に言っても、浴槽にはられているお湯の管理方法は様々です。浴槽にはったお湯を循環濾過させながらフィルターに通し続ける循環濾過式で清潔な状態に保っている施設もあれば、熱い源泉の温度を下げるために水を加えている加水温泉や逆に温度をあげている加温温泉施設などもあります。

中でも、特に魅力的に映る管理方法は「源泉かけ流し」ですよね!「やっぱり温泉は源泉かけ流しに限る」なんてセリフを一度は耳にされたことがあるのではないでしょうか。

源泉とはそもそも何?

源泉掛け流しとは、言葉の通り、源泉という温泉水が掛け流し、つまり循環濾過されていない状態をさします。
それでは源泉とはどういった定義で源泉とされているのでしょうか?

源泉には一般的に三つの種類があるとされており、地盤の割れ目から噴出している自然噴出、ボーリングと呼ばれる掘削方法で地中深くまで管を差し込み、掘り当てたのちに水圧で噴出する掘削自噴、さらに深いところから温泉水を吸い上げる掘削動力揚湯の三つが存在します。

源泉とは、この温泉法で定義された温泉水のありのままの状態をさすわけです。

掛け流しとは?循環濾過との違いは?

掛け流しとは、その湧き上がっている源泉を浴槽の中に絶えず注ぎ続け、それを再利用することなく溢れさせている状態をさします。

循環濾過とはその逆で温泉を消毒するなどして再利用する形態のことをさします。

ここで注意しておきたいのが、掛け流しだけの表記だとそれが温泉でなくただの温水でも大丈夫だという点です。

源泉かけ流し温泉の実態は?100%の源泉はかなり珍しい?

「源泉かけ流し」といえば、大地から湧き出した温泉をそのままの状態で湯船に流し続け、あふれたお湯は排水溝へ流れていくというイメージがありますよね?概ねそのイメージで間違いはないのですが、実際の「源泉かけ流し」の定義にはもう少し幅を持たせてあるようです。

一般的な「源泉かけ流し」の定義

1. 源泉から引いた新しいお湯を常に浴槽へ注いでいること
2. 注がれた分だけのお湯が浴槽の外にあふれていること
3. あふれたお湯が浴槽へ戻されていないこと
4. 湯量の不足を補うために、浴槽内で循環ろ過されていないこと
5. 温度調節のため、泉質を損なわない程度の加水・加温は認める
6. 湯量不足を補うための加水は認めない
7. 地域の条例等で定められた塩素消毒は認められる

上記の定義はあくまで一般的なものですが、温度調整のためにわずかな水が加水されていたり、一部では塩素消毒が認められていたりと源泉をそのままの状態で湯船に引いている訳ではないということがわかります。つまり「源泉かけ流し」のお湯が必ずしも源泉そのままのものであるとは限らないということですね!

「源泉かけ流し」の定義いろいろ

まだ日本には「源泉かけ流し」の明確な定義というものが存在せず、各団体や有識者が独自の基準に基づいて「源泉かけ流し」かそうでないかを判断しているという現状があります。そのため、世の中には異なる「源泉かけ流し」の定義がいくつか存在しているんですね!

定義によって食い違いのある部分は、概ね「加水・加温」と「消毒」のぜひです。「加水・加温は認めるが消毒は認めない」や「加水、加温は認めないが消毒は認める」などなど、団体や有識者の見解の違いによって定義が異なっています。

源泉かけ流しと源泉100%掛け流しの違い

温度調節の方法が「源泉」と「源泉100%」を分ける

「源泉かけ流し」と「源泉100%掛け流し」は、基本的にどちらも同じ原理で浴槽にお湯を供給しているものです。しかし、そうであるにもかかわらず名称に異なるっているのには、温泉の温度調整方式違いが大きく関わっています。

加水と加温で変わる!「源泉」と「源泉100%」

日本の温泉は高温のものが多いのですが、そのような温泉では湯温を冷ます温度調整が必要になります。そして、浴槽にはるお湯の湯温を冷ますために多くの入浴施設が行なっているのが、源泉に水を加えて冷ます「加水」という方法です。

また逆に、温度の低い源泉を温める方法は「加温」と呼ばれています。比較的「加水」は想像がつきやすいと思いますが、「加温」によっても泉質に変化が起こる場合もあります。そのため、一般的には「加水」や「加温」を行っている温泉を「源泉かけ流し」と呼び、「加水」も「加温」も行っていない温泉を「源泉100%掛け流し」と呼び分けられているんです。

要注意!温度調整している「源泉100%掛け流し」もあります

温泉の温度を冷ますために一旦お湯を貯湯槽に溜めて冷めるのを待つ方法や、水槽の中に通したパイプで温泉を移動させ水槽の水温によって冷ます熱交換方式を採用している温泉では「加水」を行わずに源泉を冷ますことができるため、温度調整をしている全ての温泉が「源泉かけ流し」ではないという点に注意が必要です。源泉の温度を調整している温泉の中にも「源泉100%掛け流し」があるんですね!

源泉かけ流しが必ずしも良いとは言えない?メリットについて


源泉かけ流しのメリットといえば、やはり温泉の源泉にそのまま入れること。

その温泉が単純温泉である場合を除き、温泉本来の泉質による成分、色、匂い、肌触りを直に感じることができます。

源泉の濃度が高いので、泉質による適応症が分かりやすく、湯治目的に源泉かけ流しを選ばれる方も多いようです。

温泉の泉質・適応症について詳しく知りたい方はこちら

源泉かけ流しのデメリットはある?


源泉かけ流し、という言葉だけ聞けば、源泉の成分をそこなわない、なんだか栄養たっぷりの温泉を想像しますよね。

確かに源泉かけ流しは、その温泉の成分が薄まっていない、ようは温泉の原液のようなもの。しかし、源泉がとても熱いことで知られる草津温泉であったり、和歌山県の川湯温泉は、人によって“熱すぎる”という印象をもつことも。

そんな熱々の源泉に少しでも入りやすくするよう、加水をすることで温度を調整している施設も多いんです。

さらに源泉かけ流しは循環ろ過をしない温泉のことを指しますが、浴槽内に汚れがたまりやすい温泉の場合、循環ろ過をして清潔な環境を保つことも。施設のなかには「循環・かけ流し併用型」といって、新しい温泉を湯口から注ぎ入れ、源泉かけ流しと循環ろ過を同時におこなう工夫がされている場所もあるんです。

万人受けする肌に優しい温度や、清潔感ある浴槽のために循環ろ過・消毒をおこなうなど、日本の温泉はさまざまな工夫をしています。

源泉かけ流しのおすすめ人気温泉宿3選


源泉かけ流しを楽しむなら、ぜひ訪れて欲しい人気温泉宿をご紹介します。たっぷり湧き出る源泉をそのままに、身体と心を癒やしてくださいね。

群馬県草津温泉「大滝乃湯」

日本一の自然湧出量を誇り、“泉質主義”をうたう群馬県・草津温泉。強力な硫黄泉をもつ草津温泉を、源泉そのままに楽しめるのが日帰り温泉施設「大滝乃湯」です。源泉が50℃~90℃の熱湯で知られる草津温泉ですが、こちらでは自然冷却して適温になるよう源泉が浴槽を順に巡る仕様に。一番湯、という浴槽が45℃~46℃と一番熱く、一番温度が低い浴槽は38℃~40℃になっています。
大滝乃湯公式サイト

草津温泉を詳しくチェック!

長野県上諏訪温泉「渋の湯」

まるで蜂蜜のようにとろとろした金色の自家源泉をひく、長野県の「渋の湯」。源泉は硫黄泉で、お肌がつるつる、すべすべっとした湯上がりを満喫できます。樽の露天風呂、竹林の湯など、風情あふれるお風呂はすべてが循環なしの適温源泉。毎朝徹底的に入れ替えているので、ぜひ朝一で利用してみてください。
渋の湯公式サイト

熊本県黒川温泉「旅館 山河」

熊本県の黒川温泉で、3000坪の敷地を有する温泉旅館です。薬師の湯(単純硫黄泉)と美肌の湯(ナトリウム塩化物・炭酸水素塩・硫酸塩泉)の二つの自家源泉が、100%かけ流しで楽しめる贅沢さといったら、この上ありません。鮮やかな大自然に囲まれ、風情ある一時をたのしむのに本当におすすめ。予約が6ヶ月と1日前からなので、訪れる際は要注意。
旅館山河公式サイト

源泉かけ流しの意味をしっかりおさえておこう!


温泉の温泉水そのものには、近年温泉偽装問題などもあり、法的な定義が固まりつつあります。

しかし、まだまだ地域や専門家などによって、その線引きは様々で、一概にどちらがいいとは言えない状態です。

源泉の成分がそのまま流れ、新鮮な温泉をたっぷり味わえる源泉かけ流し、温泉マニアであればその正確な意味や是非を抑えて入湯することで初めて温泉の本来の楽しみが理解できるはずです。何はともあれ、引き続き源泉掛け流しのあふれる温泉をじっくり満喫してみてくださいね。

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