台湾イチの秘湯!台東県の超ワイルドな温泉「栗松温泉」はカラフルで神秘的な野湯だった

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台湾は、日本にならぶ温泉天国! 台北市内の「北投温泉」のような有名で大きな温泉地から、渓流の中にあるワイルドな秘湯まで、さまざまな温泉があります。

今回ご紹介するのは、「秘湯中の秘湯」「台湾イチの秘湯」と名高い、東部・台東県の「栗松温泉」。往復2時間山道を歩くアクセスの困難さだけではなく、滝となって流れ落ちる温泉の美しさから、「秘湯中の秘湯」と呼ばれています。

秘湯大好きなあなたにおすすめの、行く価値大いにアリな秘境の温泉をレポートします。

到達困難すぎる台湾イチの秘湯!片道10キロの山道に挑戦

栗松温泉に行くのはとにかく大変! ヘアピンカーブだらけの峠道の先は、獣道のような登山道。しかしこれも、未知なる秘湯と出会うため。

片道10キロの道のりを紹介します。

最寄りのバス停は10キロ先!1日2本のバスで到着

栗松温泉の最寄りの国道は5キロ先ですが、最寄りのバス停はさらに5キロ離れたところにあります。今回は、そこから歩いて向かうことにしました。

バス停の名前は「利稻(リーダォ)」。利稻までのバスは1日2往復しかありません。無事に起床して麓の町「海端(ハイドゥン)」からバスに乗り、1時間ほどで到着しました。

バス停を降りたところの景色は写真の通り。なんとものどかな田舎の集落です。お店が1軒あるので、水と食糧を調達して出発です。

峠道で助けてもらう

出典:Google Maps

利稻から栗松温泉までは、カーブだらけの峠道が続いています。

事前に地図で調べていて思わず「なんじゃこりゃ!」と驚いてしまいました。しかしこの道のりも秘湯のため……

歩き始めて徒歩20分ほどで早くもこの景色。利稻の集落はすっかり小さくなってしまいました。

国道をずっと歩いていると、1台の車が停まって声をかけてくれました。ありがたいことに、僕を乗せてくださるようです。優しい地元の人に救われました。言葉は通じなくても、僕を心配してくれていることは伝わってきます。

地元の人に助けられて予定よりも早く国道との分岐点に到着。ここまではずっと上り坂でしたが、ここから先は一転して下り坂になります。つまり、ここがピークです。標高1,546メートル。ずいぶんと登ってきました。

軍手が必須!険しい山道を駆け降りる

国道から分岐した道は、はじめのうちはこのように舗装されています。車がすれ違うのは困難に思われるような狭い道ですが、まだまだ歩きやすいです。それでも勾配はきつく、膝が笑うという言い回しの意味がなんとなくわかった気がします。

実は、舗装されている道は全体の半分ほど。

「栗松温泉」の看板が道路の終点の合図です(自動車の進入は看板より1キロほど手前の転回場までしかできません)。

ここから先は、本格的な山道になります。登山靴と軍手はマストアイテム。ロープをたどって山を下りていくので、滑り止めと手の保護のために軍手は欠かせません。

亜熱帯の草木が生い茂る中、このような道がずっと続いています。誰がどうやってこの道を切り開いたのか不思議な気分になります。

最後は縄はしごやロープをつたって下ります。滑らないよう気をつけて慎重に進みます。

ついに到達!台湾イチの秘湯・栗松温泉にいざ入浴

バス停を出てから2時間ほどが経ちました。この日は晴れていて日差しが強く、湿気もあるのですっかり汗だくに。

河原に到着!しかし温泉はまだその先


巨大な岩に張られたロープをつたって降りていくと、目の前に突然河原が現れました。

透き通った水が流れる川は涼しげで、見るだけで疲れが吹き飛ぶようです。しかし、川の水は冷たく温泉があるようには思えません。

すると、河原で休んでいる人に「温泉はあっちだよ!」と言われました。上流側を見ると、確かに人がいます。

川を渡っていかなければ、温泉までたどりつけません。僕のカメラは防水ではないので、置いていくことに。膝くらいの高さがある川にザブザブ入っていき、対岸に着いたら再びロープをつたって岩の上を歩いていきます。

幻想的な温泉に感動!

国道を離れてからおよそ1時間、ようやく栗松温泉に到着しました。

たまたまいあわせた人に写真を撮ってもらったので、皆さんにお見せすることができます。感謝。

真ん中の川を泳いでいるのが僕で、奥の女性3人が立っているところが天然の湯船です。岩肌から温泉が落ちてきて、湯気が立っています。

お湯がしたたり落ちるところに立って、写真を撮ってもらいました。場所によっては熱いですが、立ち位置に注意すればこんな感じで撮影できます。

温泉の成分のために岩肌が青・緑・白・黄色などの複雑な色に染められていて、析出物が筋状に積もっています。ポタポタと落ちてくる温泉水は湯気になり、幻想的な雰囲気を演出しています。

天然の湯船は僕の立っている位置より数メートル上流側で、勢いの強い滝筋から落ちてきた温泉水と川の水が混ざった適温のお湯に浸かれます。浅くて小さいので、座るだけなら3人、全身浸かるなら仰向けに寝転んで1人が定員でしょう。

もちろん、僕は寝転んで全身で温泉を堪能しました。川の水が冷たかっただけに、温かい温泉は最高に気持ちいいです!

舐めてみたところほんのり塩気がありましたが、無色に近いまろやかな泉質です。析出物も出ているのでカルシウムも含まれているのでしょう。岩肌からはほんのり硫黄の香りもします。

 

写真を撮ってくれた人は台湾人の友達グループでした。みんなで温泉に入りに、レンタカーを借りてここまで来たそうです。彼らは冷たい川で遊ぶ合間にお湯に浸かって暖をとっていました。僕はお礼を言って温泉を後にしました。

帰りも地元の人に助けられ……

温泉に入れてスッキリしましたが、帰り道は行き以上に大変。岩や木の根の合間に作られた急勾配の「道なき道」を登らないといけないからです。

汗だくになりながら国道との合流地点まで戻ってきました。その時の景色がこちら。本当に最後まで絶景づくしです。厳しい自然だからこそ美しいのですね。

とはいえ、美しい景色を見ても疲れて汗だくであることには変わりありません。利稻のバス停まで、約5キロの峠道が待っています。今度は下り坂でしかも舗装されているとはいえ、日差しが強い中歩くのは大変です。

そう思っていると、またしても僕の横で車が停まりました。今度は、台湾に仕事や留学に来ている女性4人組。車中泊しながら旅をしていて、僕と入れ違いで栗松温泉を訪れていたそうです。温泉が神秘的だったこと、行くのが大変だったこと、峠道からの景色が美しかったことなどを話しながら、車は軽快に峠を降りていきます。

ありがたいことに、彼女たちは、僕を麓の町・海端まで送ってくれました。

海端は、コンビニのない小さな町です。しかも無人駅。駅前のよろず屋で水分補給をして、予定よりも早い列車に乗って次なる温泉へ。多くの人に助けられたおかげで、台湾の秘湯を満喫できた半日でした。

レンタカーがおすすめ!台湾イチの秘湯「栗松温泉」に行くには?

僕はバスを使って栗松温泉に行こうとしていましたが、バスの時間や往復の歩く距離からして無茶な計画でした。地元の人の車に乗せてもらわなければ到達できていなかったか、帰りのバスを逃していたでしょう。

栗松温泉に行くには、レンタカーがおすすめです。その他、台湾の秘湯「栗松温泉」を訪れる上での注意事項をまとめて紹介します。

台湾イチの秘湯・栗松温泉の位置とアクセス

出典:Google Maps

栗松温泉があるのは、台湾南東部の台東県です。台北から台東市までは、全席指定制の特急で4時間強ほど。麓の町・海端は台東市より北にあるのですが、そこまでは4時間ほどです。

台東市などでレンタカーを借りてアクセスするのがおすすめです。台湾でレンタカーを借りるには、国際免許証ではなく日本の運転免許証の正式な中国語訳が必要です。詳しくは公益財団法人 日本台湾交流協会のホームページをご確認ください。

なお、転回場は国道から2キロほど奥に入ったところにありますが、転回場までで行き違いができる場所はなさそうです。そのため、国道との分岐点に車を停めるのが安全でしょう。

バスを利用しての日帰りの往復は、時間と距離の点で無理だと思います。体力に自信があれば、利稻で前泊して始発のバスよりも早い時間に出発するか、始発のバスに乗って利稻に後泊するかならば可能かと思われます。バスは、台東市から麓の町・海端を経由して利稻まで結んでいます。

参考リンク
台湾鉄路管理局(鉄道の時刻調べ)
台東客運(バスの時刻・路線図調べ)

秘湯・栗松温泉の持ち物と注意点は?

僕が栗松温泉を訪れたときは、僕を助けてくれたグループをはじめ、何組かの人がいました。Instagramなどにも写真がたくさん投稿されているので、台湾ではなかなかに知名度の高い秘湯だと思われます。

しかし、なめてかかると危険です。雨の日は道が滑りやすく、川が増水しているのでやめた方がいいでしょう。また、台風の時期や増水期などは川の水位が上がっているため危険だと思います。私が訪れたときは晴れでしたが、川の一部の流れが急になっていました。

持ち物として必ず必要なのが、水着と滑りにくい靴あると望ましいのが、軍手と、スマホやカメラを入れる密閉できる袋です。着替える場所がないため、僕は水着に着替えた状態で歩いていきました。僕が訪れた6月上旬は、蚊がいないので半袖半ズボンで大丈夫です。

温泉好きは、台湾イチの秘湯「栗松温泉」に挑戦しよう!

栗松温泉は、台湾で一番の秘湯だと言われています。到達の困難さと滝の神秘性とが相まって、わざわざ訪れる価値のある素晴らしい温泉になっていました。

温泉好き・秘湯好きはもちろん、ドライブ好きや台湾リピーターの方にもぜひ訪れてほしいと思います。

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