フランスから伝わった、オーベルジュ文化。お洒落でおいしい食事を、帰る時間を気にせず楽しめる素敵な慣習です。そんな日本でも人気急上昇中のオーベルジュの魅力について深掘りしました。国内選りすぐりの、オーベルジュをお届けします。
目次
オーベルジュとは?
美食の国であるフランスを発祥とする「Auberge(オーベルジュ)」。オーベルジュとはフランス語においては「宿屋」や「旅籠」を意味しますが、「宿泊もできるレストラン」のことを指しています。ホテルや旅館の中にあるレストランでなく、あくまで主役はレストラン。レストランのみの利用も可能ですが、美味しい食事を目的に訪れたお客様が帰りの時間を機にすることなくゆっくりと食事を味わい、そのまま宿泊できるのがオーベルジュなのです。
オーベルジュの歴史

The chateau de l’Islette, France. This Renaissance castle is located in the Loire Valley, was built in the 16th century and is a tourist attraction.
フランスでオーベルジュが誕生したのは、古く中世にも遡ると言われています。しかし、オーベルジュが注目されるようになったのは、20世紀のはじめに「ミシュラン・ガイド」が創刊されてからのことでした。タイヤメーカーであるミシュラン社が、タイヤの売上向上を目的として、1900年に地方のホテルやガソリンスタンドを紹介するガイドブックを発行。さらに1926年からは、レストランの評価を、星の数を使って格付けするようになりました。
日本におけるオーベルジュのはじまりは1986年。日本で最初にビストロレストランを開いた勝又登氏が、箱根の地で開業したのがはじまりとなります。
オーベルジュは温泉と相性がいい?
オーベルジュも温泉も、日常の疲れを癒すための特別な時間を過ごすために訪れる場所。オーベルジュの美味しいお食事は、私たちの目を楽しませお腹を満たし、満足な気持ちにさせてくれます。また、温泉は疲れた体をほぐし、心からリラックスした気持ちにさせてくれます。体の内側と外側から、私たちの心と体を満ち足りた気分にさせてくれるオーベルジュと温泉は、好相性ということが言えるでしょう。
ただし、温泉に入るならまずは食事前に。食後30分は、食事を消化する為に血のめぐりが活発になりますので、お風呂に入ることは避けるようにしましょう。
オーベルジュのおすすめ人気ランキング
それでは、日本各地にあるオーベルジュから、おすすめのTOP10をご紹介しましょう。気品あふれるオーベルジュで、心と体に贅沢を。
第1位:「オーベルジュフェリス」
修善寺の中心地から山道へと車を走らせた高台にある、「オーベルジュフェリス」。
眺望が素晴らしく、伊豆の自然豊かな光景や夜景を見渡すことができます。
お料理は、地元の食材を使ったモダンスパニッシュが味わえます。13皿からなるディナーのお料理は、お皿が運ばれてきた瞬間に歓声がでそうなほど、色鮮やかでアートのよう。スペイン定番の前菜であるピンチョスからはじまり、スペインオムレツや、ハモンセラーノ、フルーツのガスバチョなどを順に味わっていきます。中でも楽しみなのは、駿河湾で取れた魚介をたっぷりつかったバスク風のスープ。海の味わいが詰まった濃厚な味を楽しめるスープです。
施設名 | Auberge Feliz(オーベルジュフェリス) |
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住所 | 静岡県伊豆市修善寺4280番47号 |
電話番号 | 0558-73-2377 |
URL | http://www.grupo-feliz.jp |
第2位:「オーベルジュ湯楽(YURAKU)」
「オーベルジュ湯楽」は、箱根の山々を背に海をのぞむ湯河原温泉にある、オーベルジュ。
お部屋はゆっくりと足をのばして寛げる和室が中心で、温泉は毎日100トンもの豊富な湯が湧き出ています。広さが20畳ほどにもなる貸切露天風呂では、竹林の清々しい緑を眺めながら、ゆっくりと湯河原の湯に浸かることができます。
豊富な食材がある伊豆。お食事は、伊豆の有機野菜と、相模湾をはじめとした近隣の海で捕れた新鮮な魚介を、イタリアンと和食を融合させたメニューとして提供されます。ある月には、里芋とスモークサーモンのタルタル仕立ての前菜から始まり、天然の地元の魚のお造り、サツマイモのニョッキ、黒毛和牛のタリアータ、〆にはホタテの炊き込みご飯と、和とイタリアンを取り混ぜたお料理を堪能することができます。
施設名 | 湯河原温泉 源泉かけ流しの宿 オーベルジュ湯楽 |
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住所 | 神奈川県足柄下郡湯河原町宮上528 |
電話番号 | 0465-62-4126 |
URL | https://www.yurac.jp |
第3位:「オーベルジュ土佐山」
高知市内から車30分ほど走らせた、土佐山の緑の中に溶け込むかのように佇む「オーベルジュ土佐山」。建物の目の前にはゆるやかに川が流れ、春から秋にかけての棚田や、初夏の蛍など、季節ごとの自然の美しい光景を見せてくれます。
お食事は、土佐の海で獲れる新鮮な海の幸をはじめ、山の幸、川の幸を使ったメニュー。気取らずに、皿鉢(大皿)でおもてなしをする土佐流にならい、飾らないけれど美味しい料理の料理が並びます。高知で、ぜひ味わいたいのが鰹。藁焼きで香ばしく焼いた鰹のたたきは、土佐の地酒との相性も抜群。秋になれば「戻り鰹」といって、さらに脂がのった鰹を味わうことができます。
施設名 | オーベルジュ土佐山 |
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住所 | 高知県高知市土佐山東川661 |
電話番号 | 088-850-6911 |
URL | http://www.orienthotel.jp/tosayama |
第4位:オーベルジュフォンテーヌブロー熱海
相模湾を見下ろす南熱海の高台に建つ「オーベルジュフォンテーヌブロー」。海に面し、露天風呂をそなえた客室では、海からそよぐ風や潮の香りを感じながら、源泉かけ流しのお湯を楽しむことができます。
食事は、相模湾で捕れる新鮮な魚介類を中心にしたフレンチ。伊勢海老、金目鯛、アワビといった相模湾で捕れた新鮮な食材が、帝国ホテル出身のシェフの手により極上の一皿へとしあがります。
穏やかな海の絶景と極上のフレンチで、すばらしいひとときが過ごせることでしょう。
施設名 | オーベルジュ フォンテーヌ・ブロー熱海 |
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住所 | 静岡県熱海市下多賀1484番5号 |
電話番号 | 0557-68-3303 |
URL | https://fontenu-atami.com |
第5位:「オーベルジュ・ド・リル・トーキョー」
フランスのアルザス地方で100年にわたり店を構え続けるオーベルジュ「ドリル」が、東京に店を開いたのが「オーベルジュ・ド・リル・トーキョー」。
六本木という大都会東京の真ん中にありながら、都会にいることを忘れさせるような
ゆったりと静寂につつまれた隠れ家となっています。
貴族の館のように華やかなダイニングでいただくのは、本店であるアルザスの自然を感じることのできるフレンチ。ある日のディナーメニューは、ずわい蟹とマスカルポーネのムースキャビア添えからはじまり、人参とリコッタチーズのフイユテを添えた鴨胸肉のロティーまで、見た目にも美しい料理の数々を楽しむことができます。
宿泊施設はありませんが、大切な記念日など特別な日に訪れ、極上の料理を味わいたいオーベルジュです。
施設名 | オーベルジュ・ド・リル トーキョー |
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住所 | 東京都港区西麻布1丁目6番4号 |
電話番号 | 03-5785-8880 |
URL | https://www.hiramatsurestaurant.jp/aubergedelill-tokyo/ |
第6位:L’AUBERGE DE PLAINSANCE桜井(オーベルジュ・ド・ぷざんす桜井)
「オーベルジュ・ド・ぷれざんす桜井」は、奈良の中心地から車で40分ほどにある桜井市に、9室の客室を構えるオーベルジュです。
奈良の銘木を内装に使ったゆったりと広い客室にはテラスがついており、建物を取り囲む穏やかな田園風景を見渡すことができます。
食事は、奈良の地元の伝統食材にこだわったフレンチ。大和野菜と大和産の牛、豚、鶏、近県の和歌山や伊勢からとりよせた海鮮を、見た目にも美しい一皿へと仕上げています。
ディナーを味わってぐっすり眠った翌朝は、晴れていれば、ヨーロピアンスタイルの朝食をテラス席でいただくのもよいでしょう。
施設名 | オーベルジュ・ド・ぷれざんす桜井 |
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住所 | 奈良県桜井市高家2217 |
電話番号 | 0744-49-0880 |
URL | http://www.hiramatsuhotels.com/plaisance-sakurai/ |
第7位:「オーベルジュ箱根 フォンテーヌ・ブロー仙石亭」
「オーベルジュ箱根 フォンテーヌ・ブロー仙石亭」は、芦ノ湖の北に位置する仙石原高原に2006年開業されました。
ゆったりとした客室には、源泉掛け流しの露天風呂がそなえつけられ、食事の合間に自然の景色を楽しみながらゆっくりとお湯に浸かることができます。
食事は、季節の食材を取り入れたフレンチ。伝統的でクラシックなフレンチに加え、自由な発想やコンセプトを加えた現代的なフレンチもあり、どちらかを選ぶことができます。
施設名 | オーベルジュ箱根 フォンテーヌ・ブロー仙石亭 |
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住所 | 神奈川県足柄下郡箱根町仙石原イタリ1245番703号 |
電話番号 | 0460-84-0501 |
URL | https://www.fontenu-hakone.com |
第8位:オーベルジュ道後
「日本書紀」にも登場する、日本最古の温泉と言われる道後温泉。「オーベルジュ道後」は、街のシンボルでもある共同浴場の「道後温泉本館」からほど近くの便利な場所にあります。
こちらでいただくお料理は、道後イタリアン。四方を海に囲まれた四国地方の海の幸と、山の幸をたっぷりつかったイタリアンです。薪の香りも香ばしいナポリピッツアや、しらすや甘とろ豚など、地元の海と山の幸をふんだんにつかったパスタやリゾットが味わえます。また、瀬戸内海で獲れた新鮮な魚介を、旨みがたっぷりのアクアパッツアや、シンプルなグリルでいただくこともできます。
道後温泉の湯をひいた源泉掛け流しの大浴場があるので、美味しい食事を味わうとともに、お湯で体を癒してはいかがでしょうか?
施設名 | オーベルジュ道後 |
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住所 | 愛媛県松山市道後湯之町1番26号 |
電話番号 | 089-934-1414 |
URL | http://www.auberge-dogo.com/ |
第9位:オーベルジュ オー・ミラドー
「オーベルジュ オー・ミラドー」は、箱根の芦ノ湖近くにある、1986年に開業された日本初のオーベルジュです。
食材が豊かな箱根の地で味わえるお料理は、シェフがテーマとして掲げている「西と東の融合」のフレンチ。相模湾・駿河湾からの新鮮な魚介、湖で獲れた紅マス、秋冬にはイノシシなどのジビエが、私たちの舌を楽しませてくれます。中でも、特別プランの「シェフズ・テーブル」は、キャビアや、岩牡蠣、アワビなど最高級の素材に、シェフの技術を注ぎ込んだ料理の数々を味わうことができます。
食事の合間には、元箱根温泉を源泉とする大浴場でお湯に浸かり、日頃の身体の疲れを癒しましょう。
施設名 | auberge AU MIRADOR(オーベルジュオーミラドー) |
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住所 | 神奈川県足柄下郡箱根町元箱根159番15号 |
電話番号 | 0460-84-7229 |
URL | http://mirador.co.jp |
第10位:オーベルジュオーパビラージュ(opa village)
ブラジル人が驚いたときに発する「OPA」という言葉を名前にもつ「オーベルジュオーパビラージュ」は、千葉県の南房総半島にある海沿いのオーベルジュです。大人限定の宿ながら、気取った雰囲気ではなく、カジュアルでリラックスできる遊び心が感じられる宿となっています。
お料理は、地元南房総の素材を中心にしたメニュー。獲れたての地魚や、敷地内にある自家製農園で育てた新鮮な野菜、千葉県のブランドポークなどが丁寧に調理され、味はもちろん、その華やかな見た目でも楽しませてくれます。
お風呂は、個性的なお風呂が楽しめます。その季節の果物を浮かべた、香り風呂の「南仏風呂」は、柑橘系の香りに満たされて体も心もリラックスすることができます。また、顆粒状のワインをお湯に溶かした、体をあたためる「ワイン風呂」なども。
お料理とお風呂の間は、ヤシの木が植えられた広い庭でハンモックに揺られてお昼寝するのもよいですね。
施設名 | オーベルジュ オーパビラージュ |
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住所 | 千葉県館山市犬石1687 |
電話番号 | 0470-28-1000 |
URL | http://www.opavillage.com |
オーベルジュが楽しめる温泉旅館3選
オーベルジュだけでなく、温泉まで楽しめる旅館を厳選しました。温泉とオーベルジュ両方の魅力をたっぷり満喫してください。
湯の沢温泉「時の宿すみれ」
約300年前の元禄時代からある山形県の湯の沢温泉。「時の宿すみれ」は湯の沢温泉にある、二人が特別な時間を過ごすためのお二人様専用の宿です。
温泉は山の中腹から湧き出す源泉を使っており、露天風呂と貸切風呂で楽しむことができます。貸切風呂は、山の緑を楽しめる露天と川に面した露天があり、異なる趣を感じることができます。
お料理は、米沢牛づくしの創作懐石料理で、とろけるような米沢牛が味わえます。料理のメインは、サーロインステーキ、すき焼き、しゃぶしゃぶなどから選ぶことができます。
施設名 | 時の宿すみれ |
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住所 | 山形県米沢市関根12703番4号 |
電話番号 | 0238-35-2234 |
URL | https://www.tokinoyado.com |
金澤犀川温泉 川端の湯宿「滝亭」
「滝亭」は、兼六園から、車で10数分走らせた田園地帯の中にある温泉宿です。
露天の岩風呂では、滝の流れる音をBGMに季節の風景を眺めながら、お湯を楽しむことができます。
また、お料理は、新鮮な海の幸と山の幸をつかい、器や盛り付けにもこだわった会席料理です。春には筍や山菜、夏にはホタルイカや若鮎、秋冬には日本海で獲れたカニや、甘海老、寒ブリなど、季節ごとの海の幸を、伝統ある加賀野菜とともに仕上げた料理の数々を味わうことができます。
施設名 | 滝亭 |
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住所 | 石川県金沢市末町23番10号 |
電話番号 | 076-229-1122 |
URL | http://www.takitei.co.jp |
有馬温泉「陶泉御所坊」
1191年の創業と伝えられている「陶泉御所坊」は、有馬において最も古く格式ある温泉宿の一つです。
御所坊の湯は、有馬ならではの鉄分を含んだ赤褐色のにごり湯を、源泉掛け流しで楽しむことができます。また、大浴場の湯の中を進んで半露天風呂に出れば、間に敷居を設けた男女半混浴となっています。
食事は、素朴で野性味を感じる山家料理(やまがりょうり)。見た目を豪華にするのではなく、質の良い素材を提供することを追求しており、絶品の神戸牛のステーキ、瀬戸内海で捕れた新鮮で質の良い鮮魚のお造りなどをいただくことができます。
施設名 | 陶泉御所坊 |
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住所 | 兵庫県神戸市北区有馬町858 |
電話番号 | 078-904-0551 |
URL | http://goshoboh.com |
オーベルジュと温泉で至福のひとときを
美味しい食事で身体の内側から癒してくれるオーベルジュと、身体の外側から心も身体も温め癒してくれる温泉。この2つの癒しを味わって、至福のひとときをぜひ過ごしてください。
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