やっぱ別府、最高だわ!人との縁がテーマの写真集「別府温泉ルートハチハチ」作者が語る、故郷への思い

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別府温泉の魅力といったらなんでしょうか。

2,000を超える源泉から毎日1.2億リットル湧き出す豊富な温泉、赤や青や白に煮えたぎる迫力満点の地獄めぐり、湯上りにピッタリのモチモチとした別府冷麺……。100を超える温泉施設がある別府温泉の魅力は、そうは語りつくせません。

しかし、別府温泉の最大の魅力は「人」にあると思います。

別府の温泉街や共同浴場では、地元の人から話しかけられることが多く、街に溶け込んだような気持ちで過ごせます。

熱い温泉を前にとまどっていると、いつも誰かが熱さに慣れるコツを教えてくれるものです。湯めぐりの途中でゲリラ豪雨に見舞われたときは、地元の人が車に乗せてくれたこともありました。そんな別府の懐の深さに魅せられ、とりこになる人も多いのではないでしょうか。

 

今回ご紹介するのは、そんな別府で暮らす88組の人々を、88ヵ所の温泉で撮影した写真集「別府温泉ルートハチハチ」です。「今までに見たことのない温泉写真」を目指しており、完成には数年かかるそうですが、すでにめちゃめちゃ面白い! 見ているだけで別府に行きたくなってしまいます。

このステキな企画を立ち上げて撮影を進めている、別府出身の写真家、東京神父さんにお話をうかがいました。

写真集でもあり、ガイドマップでもある。テーマは「縁」

別府温泉ルートハチハチHPより引用

温泉部

「別府温泉ルートハチハチ」とは、どのようなものですか?

東京神父さん

「別府温泉ルートハチハチ」は、写真家「東京神父」が撮影する写真作品です。

「別府八湯温泉道」をモチーフに、88ヵ所の温泉で、88組の別府に縁のある方々をモデルにして、88通りの方法で数年がかりで撮影し完成させる作品です。

別府に移り住んで半年、地元の人と仲良くなってすっかり溶け込んだという洋(ひなた)さん。

 

APUの学生と下宿屋のおばちゃん。別府では新しい出会いがたくさん生まれています。

オリジナルの服をそれぞれ作る3人の若者たち。

地元出身のオーナーが営むムエタイジムに通う選手たち。トレーニングの後に温泉に行くことも多いのだとか。

障がいがあっても温泉巡りをあきらめない「FURO JACK CITY」の活動を続ける剛さんとヘルパーさんたち。

温泉も人も撮り方も、それぞれちがいます。

温泉部

数年がかり! かなりじっくりと取り組まれるのですね。完成が楽しみです。

東京神父さん

「写真集」と「ガイドマップ」として楽しめるWEBコンテンツを立ち上げ、その後、紙媒体、イベント、展示などさまざまな形で展開していく予定です。

ホームページでは、「人」からも「温泉」からも検索できます。

温泉部

完成が楽しみです。別府の「人」に注目しながら、いろいろな温泉を紹介してくのですね。

東京神父さん

作品のテーマは「縁」です。ただの温泉紹介に留まらず、モデルになってくれた「人」にもスポットを当てていきます。

温泉部

なるほど! 雑誌とかで見る温泉の写真って、誰も写っていないか、モデルや芸能人が入っているものしか見ないですよね。人にフォーカスすることで、別府の魅力が存分に伝わりそうです。

東京神父さん

地域貢献や町おこしという大それたものではありませんが、この作品を通して別府の街の素晴らしさやコミュニケーションの大切さがたくさんの方に伝わればと思っています。

生まれ育った別府の魅力を再発見。多様性に惹き込まれながら制作中

ゼロ歳のうちにすでに88湯をめぐった(!)という赤ちゃんも。

温泉部

ところで、どうして「88」という数字が出てきたのでしょうか。

東京神父さん

別府在住の父親から「名人になったんだよ」と言われ、別府八湯温泉道の存在を知ったのが2年前。そのとき別府がクレイジーな企画をやっていることを知りました。

別府八湯温泉道は、市内の温泉を88ヵ所めぐってスタンプを集めた人を「名人」として認定する企画です。生まれ故郷別府で何か作品を作りたいと思っていたので、この企画をモチーフにして作品を作ってみようと思うようになり、撮影をスタートさせました。

温泉部

88ヵ所めぐるだけでも大変なのに、撮影しながらめぐるとは……! 別府の温泉の魅力を、ご自身の眼を通して伝えようと思ったのですね。

東京神父さん

最初は温泉紹介のサイトとして撮影を始めましたが、別府で知り合う人たちの魅力と多様性に感銘を受け、温泉はオマケで別府人にスポットを当てて、現在撮影を進めています

温泉部

「温泉はオマケ」ですか!(笑) そこまで別府の人に魅力を感じるようになったきっかけは何ですか?

東京神父さん

元々、中学まで別府で育ちましたが、別府の魅力と言われたら「温泉」としか思っていませんでした。

しかし、この作品を通して知り合った人たちの個性や多様性を目にして、別府の魅力は「人」だと思うようになりました

「別府温泉ルートハチハチ」を通して、別府の人の魅力を撮影するうちに、彼らの「懐の深さ」や「多様性」をもっと沢山の人に知ってもらいたいと思い、一人、また一人と出逢うたびに惹き込まれていきました。

温泉部

素敵ですね! 私も一観光客として、別府の「懐の深さ」と「多様性」が心地よくて、別府に魅せられています。

東京神父さん

別府は観光地として知られていますが、ただ有名な観光スポットを巡るだけでは別府の良さは分かりません。「地元の方達の生活の光を観る」ことで別府という街の面白さが伝わると思っています。

お風呂セットを持って近所の温泉に行く姿も、別府ならではです。

温泉部

際立った名所をめぐるという物見遊山的な「観光」ではなく、日常の中にあるキラリと輝くものに注目してほしいということですね。

東京神父さんがこれまで撮られてきたなかで、とりわけ印象深いのはどんな人ですか?

東京神父さん

一番印象的だったのは、ルートハチハチで一番最初に撮影した多国籍の学生達に同時に温泉に入ってもらう企画で、このときの撮影では今の別府を表した象徴的な写真になったと思います。

立命館アジア太平洋大学(APU)に通う学生を中心に、52ヵ国から88人が集まりました。

温泉部

別府には立命館アジア太平洋大学(APU)があり、世界中から留学生が集まっています。私も別府を訪れるたびに、別府の人は本当に多様だなぁと感じます。

別府はとにかく面白い!東京神父さんが伝えたいこと

温泉部

別府の人や、別府を訪れる人に、伝えたいことはありますか?

東京神父さん

別府からあまり外に出たことのない人は別府の温泉を当たり前の存在だと思いがちですが、別府という街がいかに恵まれていて、いかに面白い街かということをもっと感じてもらえたらと思っています。

普段アンテナを立てていない人たちにこそ別府の「人」や「温泉」の魅力に気付いてもらえたらと思っています。

熊本地震で倒壊したのち全国からの支援も受けながら再建された梅園温泉にて。地元で盛り上げる人と、外から訪れるファンがいてこその別府温泉です。

温泉部

あれだけたくさんの温泉があると、温泉を当たり前に感じるのも無理のないことですね。うらやましい限りです。別府を訪れる人にもメッセージをお願いします。

東京神父さん

とにかく別府は人が面白いですし、地元の方しか知らないディープな場所が沢山あります。

まず旅行に出かける前に別府の人と繋がってから出かけることをオススメします。SNSなどで探すのもアリです。

温泉部

最後に一言お願いします!

東京神父さん

「別府温泉ルートハチハチ」では88ヵ所の温泉を撮影中です。現在(2019年7月5日時点)はオフィシャルサイトに17ヵ所の温泉が掲載されています。全て別府に縁のある方がモデルとなっているので、ぜひ一度ご覧になってみてください!!

温泉部

写真を見ていると、私まで別府の温泉につかっているような気分になります。インタビューも面白くて、何度も見ています。別府温泉ルートハチハチの完成が楽しみですね!

別府の奥深さに惹かれて移住し、ゲストハウスを開いた花田さん。深い別府を案内するため1日2組限定。

東京神父さん

ルートハチハチとはまた別の企画になりますが、来年の4月頃「141歳の写真展」と題して別府で写真展を開催します。僕が今41歳で、祖母が今年で100歳になります。祖母も写真を撮っているので二人が撮った写真を別府で展示します。
大正生まれの祖母と、昭和生まれの孫が、平成に撮った写真を、令和に展示します。

別府のお祭り「温泉まつり」と同じ時期に開催予定なので是非別府旅行のついでに遊びにいらしてください!

温泉部

おばあさんも写真を撮っていらっしゃるとは……! 祖母と孫の写真展、こちらも楽しみです。東京神父さん、ありがとうございました!

「別府温泉ルートハチハチ」を手がける東京神父さん

tokyo_shinpu

東京神父 – Sinpu Tokyo
実行委員長。別府市出身。東京在住。
写真家。THE FINAL VIEW INC.代表。
29歳までミュージシャンとして活動。自身のバンドのデザインを始めたことがキッカケでフリーの写真家、デザイナーとして活動を始める。音楽関連の仕事を中心とし、平井堅のオフィシャルサイト、アーバンギャルドのアルバムアートワーク、ゲスの極み乙女のフライヤーなど制作物は多岐に渡る。
写真家としては自身の作品
「ヘッドフォンガールズ」(音楽×写真)
「手紙人」(手紙×写真)
「別府温泉ルートハチハチ」(温泉×写真)
など「○○×写真」というスタイルで作品を発表している。

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