温泉の源泉数が2,753本と、日本で2番目の源泉の多さを誇る鹿児島県。2018年には大河ドラマ『西郷どん(2018年)』で話題になり、西郷隆盛の愛した「川内高城温泉(せんだいたきおんせん)」にも注目が集まっています。
今回は、そんな川内高城温泉で開催された、たった500円のウォーキングイベント「おれんじ鉄道駅ウォーク」の参加レポートをお届け。温泉はもちろん、絶景・グルメを満喫できるといったおもてなしに感激です……!
目次
オーシャンビューの絶景駅からスタート!
今回のイベント「おれんじ鉄道駅ウォーク」は、「肥薩(ひさつ)おれんじ鉄道」の魅力を知ってもらおうと開かれたイベント。肥薩おれんじ鉄道といえば、豪華な特別列車「おれんじ食堂」。海を眺めながら、地元の海山の幸をつかった豪華な料理が味わることで大人気の列車です。
集合場所は、肥薩おれんじ鉄道の「牛ノ浜駅」。鹿児島県の北西部、東シナ海に面する駅です。

牛ノ浜駅は海から100メートルほどのところにあって、目の前に水平線が広がります。早速、肥薩おれんじ鉄道の魅力にひきこまれてしまいました。

参加料500円を払って早速スタート。海を眺めながら、歩きはじめます。
地元の食を味わう休憩所で一息
歩くところは、2つの区間に分かれています。前半は、牛ノ浜駅から隣の薩摩大川駅までの約3.6キロメートル。普通に歩けば1時間ほどの距離ですが、丘を登るためちょっと大変です。
そんな道のりの途中にあるのが「きてん」。空き家をリノベーションしたカフェで、今回は特別に休憩所として利用できます。

「こんにちはー!」「お疲れさま!」おばちゃんたちの元気な声に誘われて入ると、お茶とおやつのサービスが。
地域の名産品で巨大な柑橘類の「文旦」は苦みがなくジューシーで爽やか。サツマイモの天ぷらはびっくりするほど甘くてホクホク。そして、お店でも販売しているパウンドケーキは言うまでもなく美味しかったです。
ほかの参加者の方とも会話を楽しみながら、前半の疲れを癒しました。
映画「かぞくいろ」で話題!ロケ地だらけ
肥薩おれんじ鉄道を舞台とした有村架純主演の映画『かぞくいろ─RAILWAYS わたしたちの出発─』も、2018年に話題になりました。この地域はロケ地がいっぱい。丘のてっぺんにある「霧島神社」も、映画のワンシーンで出てくるそうです。
「きてん」の方によると、「知り合いがたくさんエキストラとして映っていて現地試写会はとても盛り上がった」そう。
歩いている間ずっと列車の音が聞こえていました。こんなにたくさん走っていたのかな、と思っていると「おれんじ鉄道ウォーク参加者のために、増便している」とのこと。途中の区間を列車で移動することで、安全で早く目的地にたどり着けます。
もちろん参加者の運賃は無料。ありがたい限りです。
列車の中には「かぞくいろ」を記念したラッピング車両も。地域全体が映画で盛り上がっているのが伝わってきます。
ウォーキング後半はさらに上り坂!
肥薩おれんじ鉄道に一駅乗って、「西方(にしかた)駅」から後半がスタート。
後半は、ゴールの「川内高城温泉」までの約4.7キロメートルです。今度もコースは上り坂。頑張って歩きます。
歩きながら、親子で参加している方とお話ししました。なんと、ベビーカーを押しながらの参加!
お子さんも、風を浴びて気持ちよさそうにしていました!
無事完歩!地元の人総出のおもてなしに感激
ゴールの川内高城温泉は、昭和の雰囲気が色濃く残る静かな湯治場です。

以前訪れたときは静かだったのですが、この日はまさにお祭りのような人出。
受付をして、景品をもらいます。抽選会も行われており、クリアファイルをゲットしました!
前半と後半、あわせて8キロメートルあまりを歩いて疲れましたが、冬のよく晴れた日だったおかげで汗をあまりかかずスッキリした気分です。運動してこんなに爽快な気分になったのは、久しぶりかもしれません。
川内高城温泉がある薩摩川内(さつませんだい)市観光物産協会の協賛で、特別に「キビナゴラーメン」もプレゼント。ありがたくいただいて、お土産に持ち帰ることにしました。

さらに、参加者には「しし鍋」と「目刺し・シシャモ」の振る舞いも。しし鍋の振る舞いは、公民館で行われていました。かつては大衆演劇の劇場としても使われ、湯治客でにぎわったそうです。
旨味の凝縮された汁とともに、イノシシ肉のコクのある脂身と、旨味のしみこんだ野菜を味わいました。地元のボランティアの方が巨大な鍋でグツグツ煮込んで作ったしし鍋には、愛情がこもっています。目刺しとシシャモは、地元の水産会社さんからの差し入れ。

屋台で買ったいなりずしとあわせれば、立派なお昼ご飯です。
さらにおもてなしは続く!生演奏&ゆるキャラ
お昼ご飯を食べて一息ついたところで、聞いたことのあるあの曲が!
そう、『西郷どん』のオープニングテーマ曲です。
川内中央中学校吹奏楽部の生徒たちによる演奏がはじまりました。九州大会で金賞をとったこともある実力派の演奏です。演奏を聞きながら温泉街をぶらぶら。温泉街は山に囲まれていて、音がよく響いて迫力があります。
温泉街を歩いていると、おや……?

薩摩川内市の公式キャラクター「西郷つん」ちゃん!
2018年の「ゆるキャラグランプリ」で、681体ものご当地ゆるキャラの中から見事13位を勝ち取った実力者です。

カメラを向けるとポーズを取ってくれるサービス精神旺盛なつんちゃんでした。
地元の人の協力が鍵!主催者の方にインタビュー
今回のイベントを企画した肥薩おれんじ鉄道の方にお話を伺いました。
とても楽しかったです!素敵なイベントをありがとうございます。
ありがとうございます。このイベントは、ふだん鉄道をあまり使わない地元の人に、肥薩おれんじ鉄道の魅力を体験してもらおうと企画しました。
こういった企画は初めてなのですか?
熊本県では行っていましたが、鹿児島県で行ったのは初めてです。地元の人たちがこれだけ協力して下さったおかげで盛り上がりました。
お祭りのように賑わっていました!
しし鍋や目刺しなどは、すべて地元の方のボランティアです。川内高城温泉の方をはじめ、地域の皆さんのご協力があってこれだけ盛り上がることができました。

イベントに合わせて特別出店した薩摩川内市観光物産協会の屋台には、西郷つんちゃんのグッズがいっぱい。
きっと肥薩おれんじ鉄道や川内高城温泉の魅力が伝わりましたね。
今回のイベントは地元の方を対象に行いましたが、鹿児島市や八代市など、遠くからも足を運んでいただきました。県外の方も多く、手ごたえを感じています。今後も、「おれんじ鉄道駅ウォーク」などのイベントを開催しきたいです。
ウォーキングのあとは、温泉を堪能!
川内高城温泉は、「名湯百選」にも選ばれた実力派の温泉地。西郷隆盛も足しげく通ったそうです。
どこに入っても泉質は間違いなし。どこに行こうかかなり迷いましたが、「竹屋旅館」を訪れることにしました。今回のイベント参加者には、「川内高城温泉よか湯協議会」の協賛で入浴料50円引券が配られました。ありがたく使うことにします。

「竹屋旅館」の名物は、別館の「川内岩風呂」。体育館のように広い建物の中に、岩風呂と檜風呂があります。天井が高くて開放的で、ウォーキングで疲れた足をのばしてリフレッシュできました。
泉質は「単純硫黄泉」。アルカリ性の透明なお湯にほんのりと硫黄が溶けていて、とろりとした手触りです。湯あがりは体がポカポカとあたたまって、肌がスベスベになりました。お湯は、もちろん源泉かけ流しです。
「硫黄泉」の浴用適応症として、アトピー性皮膚炎・尋常性乾癬・慢性湿疹・表皮化膿症に効果効能があります。硫黄泉といっても硫化水素は入っていないため、においもキツくなく、肌への刺激も少ないマイルドなお湯です。
「硫黄泉」の効果効能
泉質名 | 硫黄泉(掲示用泉質) |
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浴用適応症 | アトピー性皮膚炎・尋常性乾癬・慢性湿疹・表皮化膿症 |
飲用適応症 | 糖尿病・高コレステロール血症 |
硫黄泉についてもっと詳しく
硫黄泉(硫黄温泉)とは?効能や人気おすすめ温泉宿4選

「竹屋旅館 川内岩風呂」の詳細情報
施設名 | 「竹屋旅館 川内岩風呂」 |
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住所 | 薩摩川内市湯田町6489 |
電話番号 | 0996-28-0015 |
営業時間 | 6時〜21時 |
定休日 | なし |
利用料金 | 大人350円 小人150円 |
駐車場 | 無料(30台) |
URL | https://www.facebook.com/takeyaryokan/ |
「川内高城温泉」で海と山の恵みを満喫しよう!
今回行われた「おれんじ鉄道駅ウォーク」は、鉄道とウォーキングを組み合わせて地域の魅力を体験するイベントでした。青空のもと、自然を眺めながら歩くのは気持ちいいですね。
川内高城温泉は、地元の人が温かく迎えてくれる小さな温泉地です。竹屋旅館のほかにも、源泉かけ流しの温泉を楽しめる旅館・共同浴場がたくさんあります。ぜひ足を運んでみてください。
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