那須湯本温泉の民宿「小林館」は共同浴場入り放題!1泊2食6,860円とは思えない居心地のよさ

硫黄の香りがただよう那須湯本温泉。観光客でにぎわう通りから一本へだてた静かな民宿街には、共同浴場を利用する昔ながらの湯治宿が立ち並びます。

今回ご紹介する「小林館」は、1泊2食付6,860円〜とお手頃。手作りの料理やたくさんの蔵書などがあたたかく、部屋食でとても心地よく過ごせます。共同浴場にもほど近く、濃い濁り湯に入り放題です。

一見民家な「小林館」ひなびた雰囲気がたまらない!

小林館は、民宿街の通りからすこし内側に入った坂の上にあります。

名前がなければ民家に見えるほどのつつましい見た目。看板猫にさそわれて扉を開けると、ご主人が出迎えてくれました。

今回のお部屋は8畳間。漆喰と木の壁が心地よく、畳にごろ寝したくなります。

布団敷きはセルフなので、着いてすぐ布団でひと眠りすることもできます。

館内にお風呂はなく、外湯を使うスタイル。歩いて1分しないくらいの至近距離にあるので、雨の日でも気になりません。

共用のお手洗いや洗面台は館内にあり、きれいに掃除されていて快適です。

手作りの夕食はジビエ&山菜がうれしい

夕食は18時から。部屋に運んできてくれるので、自分で並べていただきます。

周りを気にせず、ゆったりと食事を楽しめる部屋食はありがたいです。

この日のメニューは、左下から反時計回りに、山うどのサラダ、フキの煮物、ミョウガタケの味噌汁、鹿肉の刺身、漬物2種、スイカ、ミョウガタケを載せた冷奴、根曲がり竹の炒め煮、魚のあんかけ(上の3品は二人前です)。小鉢で少しずつ出してくれるので、色々な料理を楽しめてうれしいです。

根曲がり竹はコキュコキュした食感が楽しく、ごま油で炒めてあってご飯が進みます。

人生初の鹿の刺身は、筋っぽさがなくプルンとしています。馬刺のようにおろしニンニクやネギをつけると爽やかにいただけます。

ミョウガタケはシャキシャキの食感と辛くない爽やかさが絶妙。ご主人が自ら山に登り、初物をとってきたのだそう。

気づけばご飯をおかわりして、きれいに完食していました。食べ終わったら食器を通い箱に入れて、廊下に出しておきます。

ちなみに、飲み物は瓶ビール大瓶が600円などとお手頃。「ほどほど」であれば持ち込みも可能です。

泊まらないと入れない共同浴場「滝の湯」

小林館から100mもしないところに、共同浴場「滝の湯」があります。

那須湯本温泉といえば、42度から48度まで色々な温度の湯船が並ぶ「鹿の湯」が有名ですが、こちらは住民と宿泊者限定の静かな共同浴場です。

夜になると竹灯籠がライトアップされて、すてきな雰囲気。車通りが少なく、小川のせせらぎと虫の音だけが聞こえてきます。

木造りの湯小屋は奥行きがあり、中は広々としています。

お風呂は「ぬるめ」「熱め」の2種類。もちろん、どちらも源泉かけ流しです。

かけ湯コーナーには桶が4つ。交互に使って身体を流します。

 

まずぬるめの湯舟に入ると、はじめはピリリとした酸性泉と熱の刺激を感じ、なれるとじんわりポカポカとあたたまります。

宿のご主人に「熱い方に入らないとね!」と言われたのを思い出し、熱めにも挑戦。

何度もかけ湯をして身体を慣らしてから入ってみると、はじめは熱さで全身がビリビリして1分と入っていられませんが、2度目は意外にもすんなり入れます。ご主人のアドバイスに従った甲斐がありました。熱い湯に入るときは、一度入って出て、二度目を狙うのですね。

湯口は2つの湯舟の間に置かれ、出る量が左右で微妙に異なります。手前の熱めの方が濃いのは、色を見てもわかります。やっぱり熱めに入ってみる価値があります。

ふたたびぬるめの湯舟に戻ってかけ湯用の桶を眺めていると、気になる注意書きが。

温泉にはすぐれた洗浄力と殺菌力がありますので、石ケン ボディシャンプー等は使用しないでください。

この泉質は硫化水素を含む酸性の温泉なので、アルカリ性の石鹸とは相性が悪く、泡立ちにくいです。そして、肌の角質や皮脂をとかしてくれるので、石鹸で洗う必要もありません。

髪だけは温泉で洗えないので、シャンプーだけ利用OKなのだそう。

酸性泉は殺菌力が高く、アトピー性皮膚炎や思春期ニキビにも適応があります。温泉水で顔を洗うと、マスク荒れの肌がだいぶ落ち着きました。

※敏感肌の方は、入浴後に真水で洗い流すことをおすすめします。温泉水で洗顔するときは、お湯が目に入らないように気をつけてください。

ぐっすり寝たあとの朝ごはんは最高

温泉のおかげで全身がポカポカして、ふだんより早く床につきました。夜ふかし気味の生活リズムがリセットされて、健康になった気分です。

朝ごはんも部屋食でいただきます。焼き魚、だし巻き卵、納豆、味噌汁と定番メニュー。ぐっすり寝たあとはお腹が空きます。ふだん朝ごはんを食べないこともある僕でも、ご飯をおかわりしてしまいました。

なんだか落ち着く小林館

小林館2階の廊下には、たくさんの本が並んでいます。小説・マンガ・登山ガイドなどなど、豊富な蔵書にワクワク。

連泊して部屋にこもり、読書にふける湯治もまた一興。温泉街の喧騒から離れた静かなお部屋で、思う存分に心を休められそうです。

1階にはグラスとお水が置かれています。

那須湯本温泉「小林館」の詳細情報

施設名 「小林館」
住所 栃木県那須郡那須町湯本128
電話番号 0287-76-2238
利用料金 1泊2食付き6,860円〜
アクセス 東北自動車道「那須IC」から県道17号線沿いに車で約20分
JR那須塩原駅から路線バスで約50分「那須湯本温泉」下車
URL https://www.nasukogen.org/spotsearch/detail.php?id=300131177

 

車では、民宿街の共同駐車場を使います。

共同浴場「滝乃湯」の利用方法

共同浴場「滝乃湯」は、住民と民宿の宿泊客だけが利用できます。宿で受け取った鍵で、男湯・女湯それぞれの扉を開けられます。渋温泉と同じ仕組みです。

小林館では、外湯用に下駄を借りられます。お風呂上がりでポカポカしたまま靴下をはくのがあまり好きではないので、とてもありがたいです。

滝の湯には鍵付きロッカーがないので、荷物は少なめがおすすめです。

 

那須湯本温泉「滝乃湯」の詳細情報

営業時間5時00分〜23時00分、10時〜12時は清掃時間のため事前確認がおすすめ

施設名 那須湯本温泉「滝乃湯」
住所 栃木県那須郡那須町湯本128
利用料金 なし
※那須湯本温泉の民宿に宿泊した方のみ利用できます
ホームページ https://www.nasukogen.org/spotsearch/spot.php?cate=F01
アクセス 東北自動車道「那須IC」から県道17号線沿いに車で約20分
JR那須塩原駅から路線バスで約50分「那須湯本温泉」下車

 

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