超ひなび宿!濁川温泉新栄館は7,500円~絶品料理&アブラマシマシ温泉【北海道の秘湯】

北海道南部、濁川温泉新栄館は、明治時代からのお風呂が今も現役で使われている「ひなびた温泉」です。

アブラ臭がしっかりする濃い温泉を、源泉100%かけ流しで満喫でき、温泉マニアにはたまりません。

1泊2食7,500円~泊まれて、お値段以上!の美味しくてボリューム満点なご飯も最高です。

これからも続いてほしい、素敵なお宿です。

1900年の創業時からそのままの湯小屋にワクワク

新栄館は、明治・大正・昭和にかけて建てられたレトロな建物が目を引きます。最も古いのが浴場で、1900年(明治33年)の開業時からそのまま使われています。

大正時代に建てられた本館(現在は客室としては使われていません)を通ると、まるでタイムスリップをしているかのよう。

湯舟は3つあって、それぞれ温度が異なります。微妙な加減でどこが熱いかは変わりますが、42~44℃くらいの間に調整されています。

それにしても、この美しい析出物たるや……。カルシウム分を含む温泉が長年かけ流されて作られた芸術的な模様です。

薄暗い浴場には、お湯が湧き出す音がこだまします。

かけ湯で身体を慣らして熱めの湯にドブンとつかると、カルシウムのキシキシとした感触がありながら、どこか優しさも兼ね備えていて、全身がほぐれていきます。

源泉が注がれるところに近づいてみると、ゴボゴボッと泡立ちながら、しっかりとアブラ臭のする新鮮なお湯が流れてきました。

かすかに鉄分も含んでキシキシ感はありますが、まろやかで入りやすいお湯です。熱くて長風呂はできないので、何度か半身浴や全身浴を繰り返して楽しみました。

源泉を汲めるところがあり、真水と合わせて適温のかけ湯を作れます。

昔ながらの湯治場らしく、石鹸やシャンプーは置いていません。なるほど身体の汚れは洗い流されて、石鹸はいらないと感じました。

脱衣所には戦前の温泉分析表が掲げられていました。当時と変わらないお湯が今も湧き続けていると思うと、なんだか不思議な気分になります。

名物の大浴場は基本的には男湯ですが、混浴も可能で別館には女湯も

新栄館の名物となっている大浴場は、「男湯」として案内されていますが、ご主人に聞いたところ女性の利用も可能とのこと。日帰り入浴の時間を外して、宿泊客だけの時間に行けば比較的空いているので利用しやすいでしょう。

新館には女湯があり、風情こそ少ないものの、同じお湯が源泉100%かけ流しで楽しめます。

お部屋は昭和築の新館で快適

現在客室として使われているのは、昭和時代に建てられた鉄筋コンクリート造の新館。和室のお部屋は広くて快適です。

明るくて広々した館内には、ソファーもあって湯上がりにひと息つくのにもぴったりです。

もちろん本館にもソファーの休憩スペースはあり、このひなびた風情もたまりません。

1泊7,500円とは思えない!海山の幸尽くしの夕食に感激

ひと風呂あびてお腹が空いたところで、お待ちかねの晩ご飯。この日のメニューは、北海道らしいいか飯に、温泉で栽培された甘いトマトなど、地元の美味しい食材が盛りだくさん。

ニジマスの唐揚げは、揚げたてで出てきました。ほろりと崩れる柔らかい身は、うまみたっぷり。ビールが進みます。

いか飯はやわらかく煮込まれて、これまでのイメージをくつがえす食べやすさ。甘めのタレはしょっぱすぎず、良い味付けです。

おかずもどれも美味しいのですが、何より米が美味い! 美味しい水で炊いたお米はツヤツヤしておかわりが止まらなくなります。

温かい料理に夢中で、最後まで残ってしまったお刺身を海鮮丼に。マグロも甘海老も臭みがなく、マスは脂がのってジューシー。

最後まで美味しくいただき、お腹も心も大満足で、その日はぐっすり眠ってしまいました。

朝ご飯も最高♪何より米が美味い

朝ごはんは、旅館らしい焼き魚やお味噌汁に加えて、ローストポークと焼売ののったお皿も。お肉と魚を両方いただけるボリューム満点のお料理は、部活の合宿で泊まった民宿のよう。旅館らしい上品な味付けでありながら、懐かしさを感じました。

何よりお米が美味しいので、昨晩あれだけ食べたのに、やっぱりご飯をおかわりしてしまいました。

温泉熱で育てられたトマトは、濁川温泉の名物。完熟のトマトは甘みが強く、朝ごはんでもいただけたのがうれしかったです。

最高にひなびた温泉宿!濁川温泉新栄館は1泊2食付7,500円で泊まれる

1900年創業の濁川温泉新栄館は、レトロなものや鄙びた温泉が好きな方にはたまらない、素敵な温泉旅館です。

1泊2食付7,500円~と、お手頃な価格で、美味しくてボリューム満点のご飯もいただけます。

数年前まではおじいさんが一人で切り盛りしていましたが、現在は息子さんが跡を継いでいます。一人で宿をやっていることには変わりないため、予約はお早めに。

「濁川温泉 新栄館」の詳細情報

施設名 「濁川温泉 新栄館」
住所 北海道茅部郡森町濁川49
電話番号 01374-7-3007
日帰り入浴
営業時間
8時00分〜20時00分
利用料金 日帰り入浴:400円
宿泊:1泊2食付7,500円~
アクセス 道央道「落部IC」から車で約25分
JR森駅からタクシーで約25分

濁川温泉 新栄館の新型コロナウイルス感染症対策

濁川温泉 新栄館では、入館時の検温・消毒に加え、布団を事前に敷いておくなど従業員との接触を減らす工夫や、食事処でのパーテーションによる仕切りなどの新型コロナウイルス感染症対策を行っています。

温泉施設の新型コロナウイルス感染症対策については、こちらの記事もご参考にされてください。

「北海道南部(道南)」のおすすめ温泉情報はこちら