ゆりの山温泉は源泉ドバドバかけ流し!300円で極上の日帰り入浴|和歌山県南紀勝浦温泉郷

「ゆりの山温泉」は300円でザバザバとかけ流される源泉を堪能できる日帰り温泉です。

まろやかなアルカリ性単純温泉は37.8℃と身体にやさしいぬる湯で、何時間でも入っていられそう。

温泉好きにおすすめしたい、南紀勝浦温泉郷の名湯をご紹介します。

勢いよくオーバーフローする光景にワクワクが止まらない

ザバザバと湯舟からあふれるお湯で洪水状態の床。温泉好きにはたまらない光景が、扉を開けた瞬間に目に飛び込んできました。

10人でも広々と入れそうな湯舟なのに、これだけのオーバーフローは驚きです。

湯口に近づいてみると、ごうごうとお湯が注がれているのがわかります。

お湯の音が反響する浴場には僕ひとり。はるばる訪れた甲斐があったなぁと旅情にひたります。

泉質は「アルカリ性単純温泉」ほんのり硫黄が香るpH9.7の極上ぬる湯

かけ湯をしていざ入浴。源泉温度38℃前後のぬるめのお湯で、何時間でも入っていられそうな気持ちよさです。

泉質は「アルカリ性単純温泉」。pH9.7となかなかのアルカリ性で、硫黄分をわずかに含むため特にまろやかな泉質になっています。

とろりとした湯ざわりで、細かな泡つきもあります。

湯舟の壁側には木のブロックが沈めてあり、腰かけて頭をもたれさせながら入浴できます。ぬる湯を最大限満喫できる心にくいしかけに感嘆しながら目をつぶってみると、お湯の音が素晴らしい子守唄になって僕を眠りにいざなってくれました。

ごうごうとお湯の注がれる音は、ときにボゴボゴと大きくなり、またもとに戻り、自然界のゆらぎを感じさせます。大量の温泉が湧き続けていることには変わりなく、自然の偉大さを感じます。

飲用もOK「温泉は、すべて飲めます。」

湯口の上にある通り、「温泉はすべて飲めます」。新鮮なので湯口のお湯も飲める、貴重な温泉です。

かすかに硫黄が香りますが、ほろ苦さよりも甘さを感じられるまろやかなお湯で、アルカリ性の軽やかさもあります。

入浴すると汗で身体の水分が失われるため、入浴前後の水分補給がおすすめです。今つかっているのと同じお湯で水分補給できるとは、なんとも贅沢なものです。

ただし微量のふっ素を含むため、温泉分析表の別表に「温泉飲用の1回の量は一般的に100~150mL程度とし、1日の量は220mLまで」と書いてあります。

カランも源泉100%!石鹸やシャンプーは持ち込みor購入

素晴らしい湯量を誇る「ゆりの山温泉」では、カランもすべて源泉100%。かすかに含む硫黄成分のために、お湯の蛇口が黒ずんでいます。

1つの蛇口が壊れており、お湯が出しっぱなしになっていました。もったいないと一瞬思いましたが、すぐ後ろで床が洪水を起こしているほど湯量が豊富なので何の問題もありません。

ゆりの山温泉は300円と格安の入浴料金のため、石鹸やシャンプーの備え付けはありません。頭や身体を洗いたい方は、石鹸やシャンプーを持ち込むか受付で購入しましょう。

アルカリ性単純温泉は石鹸との相性が良く、泡立ちが良くなります。

広々とした脱衣所も快適!カギのかかるロッカーも

脱衣所の床はぴかぴかに磨き上げられ、掃除も行き届いて快適です。

脱衣所は乱れ籠とカギのかかるロッカーが選べて、スペースが大きいのでリュックサックやコートなども収納できます。

コイン式のドライヤーもあります。

薪ストーブのある休憩スペースも素敵!びん牛乳も

ゆりの山温泉は木造りのきれいな建物で、受付の横にある休憩スペースも広々として快適です。

冬は薪ストーブが焚かれ、心まであたたかな気持ちにさせてくれます。

びん牛乳があったので思わず購入してしまいました。牛乳とコーヒー牛乳があり、どちらも130円です。

昔懐かしいマッサージチェアの前でゴクリと飲み干しました。

大内山牛乳」は三重県内の18の酪農家さんの組合で、鮮度にこだわって作っているそう。コクがありながらも軽やかな飲み口でお風呂上がりにぴったりでした。

「ゆりの山温泉」の詳細情報:営業時間・料金・定休日

施設名 「ゆりの山温泉」
住所 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町二河9 [Map]
電話番号 0735-52-5106
営業時間 9時00分〜22時00分
定休日 火曜日(祝日は営業)
利用料金 大人300円・小人200円
アクセス JR紀勢線「湯川駅」から徒歩約12分
新宮勝浦道路「那智勝浦IC」から車で約10分

温泉スタンドでは温泉水の持ち帰りも

ゆりの山温泉の外には温泉スタンドがあり、温泉水の持ち帰りができます。

100円玉を入れると1分30秒温泉水が出るしくみで、20~25L出るそうです。

古い温泉分析表も掲げてありました。熊野詣の湯垢離場であったとの歴史も、適温のお湯が自噴する温泉ならではです。

温泉水はまろやかで硫黄の香りも薄いため、料理にも向いています。

勝浦港にぎわい市場の「雑賀屋」はゆりの山温泉水で調理。出汁も米も美味い

温泉水で調理をするお店が勝浦漁港の「にぎわい市場」にあるので、行ってみることにしました。

雑賀屋は紀伊勝浦担々麺が人気の立ち食いそば店で、にぎわい市場ではお弁当の販売も行っています。

大きな唐揚げやフライがたくさん載ったお弁当は500円。

麺つゆもご飯もすべてゆりの山温泉を使っており、温泉水によってまろやかな味わいになるそうです。

温泉水を汲んでから少し寝かせることで硫黄のクセが抜けて調理に使いやすくなるのだそう。

立ち食い客用のお冷やをいただいたところ、硫黄の香りは言われなければ気づかないほどで、アルカリ性らしいなめらかな口当たりを楽しめました。

料理の基本となる水にこだわり、味は言うまでもなく最高でした。つやつやのご飯は冷めても美味しかったです。

湯川駅・ゆかし潟周辺はアルカリ性単純温泉の名湯ぞろい!南紀勝浦のおすすめ温泉

安全で楽しい温泉旅行を! 温泉施設の新型コロナウイルス対策ガイドライン

安全で楽しい温泉旅行を! 温泉施設の新型コロナウイルス対策ガイドライン