静岡市内にありながら秘湯情緒と泉質がバツグンな「平山温泉 龍泉荘」。
レトロでひなびた雰囲気のもと、源泉かけ流しの硫黄泉を堪能できます。
休日になれば全国から温泉好きが集まる大人気の温泉に行ってきました。
宿泊はできませんが、ランチや個室休憩もできるので、一日過ごしても飽きることはないでしょう。
目次
飲泉もできる!新鮮な源泉かけ流しの硫黄泉に大興奮

受付からすでに漂う心地よいタマゴ臭に心躍らせながら、脱衣所でいそいそと服を脱いで浴場へ。
3つに仕切られた湯舟の真ん中から、加温された冷鉱泉が注がれています。手前の半分が高温、反時計回りに中温、低温と続きます。
かけ湯をしてまずは中温のお風呂から入ってみると、とろりとした柔らかな手ざわりと心地よい硫黄の香りに、身体がほぐれます。

中温の湯舟は41℃ほどと丁度よい温度で、効能や由緒を読みながらじっくり浸かっているといつのまにか額に汗をかいてきます。「御殿乳母の湯」の異名は、今川氏ゆかりの歴史を表しています。

窓を開けてしばらく風を浴び、クールダウンしてから最も新鮮な高温ゾーンに移ってみると、まろやかさや硫黄の香りがいっそう強く感じられました。
コップがあるということは飲泉も可能。お湯の新鮮さを実感しながらテイスティングしてみると、なめらかなのど越しとともに硫黄のほろ苦い味が感じられました。
浴用では美肌、飲用では消化に良いとされる硫黄泉。身体の内と外からきれいになれるような感じがしました。
「硫黄泉」の効果効能
泉質名 | 硫黄泉(掲示用泉質) |
---|---|
浴用適応症 | アトピー性皮膚炎・尋常性乾癬・慢性湿疹・表皮化膿症 |
飲用適応症 | 糖尿病・高コレステロール血症 |
硫黄泉についてもっと詳しく
硫黄泉(硫黄温泉)とは?効能や人気おすすめ温泉宿4選

創業以来せっけん使用禁止!温泉の効果を守るこだわりに感激

温泉入浴上の注意はどこでも目にしますが、「平山温泉 龍泉荘」の特徴は「せっけん禁止」。
創業以来守ってきたルールですが、現在でもせっけん禁止が残っている施設は少ないはずです。
温泉の成分によってはせっけんとの相性が悪いことがあり、温泉のクレンジング効果や保温効果などと相殺してしまうことも。
アルカリ性単純泉は同じくアルカリ性のせっけんとの相性が良く、泡立ちが良くなりますが、ここの源泉は中性。温泉の成分を大切にする姿勢に敬服しました。
もちろん湯上がりの肌はスベスベになり、マスクによる肌荒れが少し改善したような気がしました。
静岡おでんなどリーズナブルで美味しいランチも

じっくりお湯に浸かっているとお腹が空いてきたので、遅めのランチをいただくことにしました。

ラストオーダー15時と利用できる時間帯が広いのもありがたいです。「生とろ」や焼肉定食などにも心惹かれましたが、せっかく静岡に来たので「静岡おでん定食」を注文しました。

静岡おでんの特徴は、濃口醤油ベースの黒い出汁で煮込まれた具に、だし粉と青のりをかけること。青身魚の風味がしっかりと残る黒はんぺんが入っているのもポイントです。
粒の立ったツヤツヤの白ごはんに、味のしみたおでんを載せていただき、最高の気持ちになりました。見た目は真っ黒ですが、決して味が濃すぎることはなく、だし粉と青のりの香ばしさと旨みが素晴らしいアクセントとなっていました。

食事は小川に面した休憩スペースでいただけます。畳と大きな窓が心地よく、よく暖まる温泉の後のクールダウンにぴったりです。

お茶とお水はセルフサービス。お水を頂いたところ、ミネラルウォーターのように透き通った味で感激しました。入浴前後の水分補給にもぴったりです。

かつて旅館だった名残で、演台もあります。今はちゃぶ台とともに『テルマエ・ロマエ』などのマンガが置かれています。
「平山温泉龍泉荘」の最新情報:営業時間・入浴料金・定休日

「平山温泉 龍泉荘」は現在では日帰り入浴専用の施設となっていますが、湯治場の情緒をしっかりと残しています。
「平山温泉 龍泉荘」の詳細情報
施設名 | 「平山温泉 龍泉荘」 |
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住所 | 静岡県静岡市葵区平山136-2 [Map] |
電話番号 | 054-266-2461 |
営業時間 | 平日9時00分〜17時00分 土日祝日9時00分~18時00分 食事は15時ラストオーダー |
定休日 | 毎週火曜日(祝日の場合は営業) |
利用料金 | 入浴:大人500円 広間休憩つき:1,000円 個室休憩つき:1,200円 ※4歳~小学生は半額、幼児は無料 |
アクセス | 静清バイパス「鳥坂IC」から車で約10分 静岡駅前から静鉄バス63系統「則沢ゆき」で約40分「御殿乳母温泉」下車 ※静岡駅との直通路線バスは1日4往復なので注意 |
URL | facebook.com/hirayamaonsen/ |

広間や個室での休憩つきのプランならば、1日中温泉に入り放題です。
42℃ほどの高温のお風呂で汗を流してクールダウンするもよし、39℃ほどのぬるめのお湯でじっくりつかってからお昼寝するもよし、様々な過ごし方ができるでしょう。
階段を降りた先に待っているひなびた温泉

「平山温泉 龍泉荘」は、県道から階段を2分ほど降りたところにあります。昭和33年開館とのことで、60年以上の伝統があります。

はす向かいには青いパラソルが鮮やかな無人直売所があります。

入口から見上げるとこんな感じです。荷物用の小さなケーブルカーがついていますが、元気に階段で行きましょう。

旅館の面影を残す立派な入口をくぐると……

大木を彫り出した風格あるたぬきの像がお出迎えしてくれます。

受付の横にはお土産コーナーもあります。

富士山柄のかわいらしい手作りマスクも販売されていました。
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