二酸化炭素泉(炭酸泉)とは?効果効能やおすすめ温泉宿についても

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「二酸化炭素泉」とはその名の通り、炭酸が溶け込んでいる入浴用のお湯のことです。

かつては温泉として噴出する天然の「炭酸泉」しかありませんでしたが、現在ではその効果効能が認められさまざまな入浴施設やご家庭で幅広く楽しめるようになりました。多くの方が「炭酸泉」に入浴された経験をお持ちなのではないでしょうか。

この記事では、そんな「炭酸泉」の効果効能や魅力について解説していきます。

「二酸化炭素泉」は炭酸飲料みたいなお湯! 「炭酸泉」の正体とは


「炭酸泉」とは、炭酸飲料のようにシュワシュワと気泡が漂う入浴用のお湯のことです。

「炭酸泉」をはった湯船に入ると、体中に気泡が付着します! それもそのはず、簡単に言ってしまえば「炭酸泉」は温度の高い炭酸水のこと。炭酸水のように、お湯の中に二酸化炭素が溶け込んでいるのです!

もう少し詳しく解説すると、「1リットルのお湯の中に0.25g以上の二酸化炭素が溶け込んでいるもの」を「炭酸泉」と呼んでいます。

「炭酸泉」は温度と鮮度が命

「炭酸泉」にとって大切なことは、お湯の「温度」と「鮮度」です。「温度」が高すぎると、お湯に溶け込んでいる二酸化炭素がどんどん逃げ出していってしまうため、とても「炭酸泉」と呼べるようなものではなくなってしまいます。

「鮮度」が大切なのもまったく同じ理由からで、時間が経てば気がぬけた炭酸飲料のようになってしまい「炭酸泉」と呼ぶには心もとないお湯になってしまうのです。つまり、裏を返せば「炭酸泉」は鮮度のよいぬるめのお湯であるといえます。

心臓に負担をかけずに血行促進! 「炭酸泉」のすごい効果

「炭酸泉」には、毛細血管を広げ、血行を促進する効果があります。お湯の中に溶け込んでいる炭酸ガスが、肌の内側に浸透して血管を拡張してくれるのだとか。

お湯の温度自体が低いにもかかわらず、炭酸ガスの働きでしっかり血行を促進してくれるため、心臓へ負担をかけずに血行改善の効果を得ることができます。

ちなみに、「炭酸泉」がもつこの作用は、医療の分野でも注目されているそうです。

「天然炭酸泉」と「人工炭酸泉」

「炭酸泉」には、地中から自然と噴き出している「天然炭酸泉」と、人工的に作られた「人工炭酸泉」のふたつのタイプがあります。

「天然炭酸泉」は、つまり温泉のことですね! 泉質の分類上は「二酸化炭素泉」と呼ばれていて日本では非常に珍しい泉質です。

「人工炭酸泉」は、主に公共の入浴施設などで楽しむことができる「炭酸泉」です。手軽に「炭酸泉」を楽しみたいと考えている方は、お近くで「炭酸泉」が用意されている入浴施設を探されることをおすすめします。

二酸化炭素泉の効果効能や適応症と禁忌症について


それでは「天然炭酸泉」と「人工炭酸泉」、それぞれの特徴について詳しくみていきましょう。

天然の炭酸泉! 「二酸化炭素泉」の魅力

「二酸化炭素泉」にはどのような効果効能があるのでしょうか。温泉に含まれる二酸化炭素は、皮膚から吸収されます。

すると、二酸化炭素を吸収した体は「二酸化炭素が増えたということは酸素が足りない」と認識するので、より酸素を体内に送り込もうと働き、血流を良くするために毛細血管や細小動脈を拡張し、血液の循環を向上。心臓の拍動を増加させなくても血液の循環が良くなるため、必然的に血圧も下がります。

また、「二酸化炭素泉」の性質上、低温でゆっくりと浸かれるので、通常の入浴と異なり、血圧があがりません。このことから「心臓の湯」と呼ばれ、高血圧に効果が期待できます。

加えて、血管が拡張して血流が良くなることで、酸素や栄養素が体内を効率的に巡ることができるので、切り傷・やけど(火傷)といった外傷の回復を早める効果効能が期待できます。

さらに「二酸化炭素泉」を飲用した場合には、若干の酸味と清涼感があり、胃腸を刺激! 利尿作用・鎮静作用・食欲増進、または便秘などにも効果があるとされています。特にヨーロッパでは飲用として古くから親しまれているそうです。

「二酸化炭素泉」は温泉であるため、ナトリウムやカルシウムなどのミネラル分を含んでいるものも多くあります。時間と予算が許せば、日本では数少ない天然の「炭酸泉」にぜひ浸かってみてください!

二酸化炭素泉の禁忌症とは

禁忌症をご存知でしょうか。禁忌症とは、たとえ1回の温泉入浴、または飲用であったとしても、体に悪い影響をきたす可能性がある病気・病態を指します。

なお禁忌症であったとしても、専門的知識をもつ医師の指導のもと、温泉療養をおこなうことは問題ありません。

禁忌症には、1)温泉の一般的禁忌症、2)泉質別禁忌症、3)含有成分別禁忌症があります。「二酸化炭素泉」の場合、2)と3)はないので、1)一般的禁忌症のみに注意すれば問題ありません。

温泉の一般的禁忌症は、熱があるなど、体調が悪い場合や、持病がある場合です。

ちなみに、「二酸化炭素泉」はやわらかいお湯なので妊婦さんや赤ちゃんが入っても問題ありません。赤ちゃんの場合、抵抗力が弱いため、6~7ヶ月頃までは入浴を避けた方がよいでしょう。この時期を過ぎれば自分で座ることもできるようになるため、安全に入浴することができます。

二酸化炭素泉が気軽に楽しめる! 「人工炭酸泉」


温泉として噴き出している「天然炭酸泉」とは違い、「人工炭酸泉」は機械や入浴剤などによって人工的につくられたものです。

「天然炭酸泉」は日本では比較的珍しい泉質であるため、入浴できる地域がおおむね限定されています。天然の炭酸泉を体感するためには、時間とお金をかけて「天然炭酸泉」が湧き出している地域へと赴かなければなりません。

それに比べると、身近な入浴施設やご家庭でも人工的につくることが可能な「人工炭酸泉」の方が気軽に楽しめますね。

「人工炭酸泉」を楽しむことができる入浴施設はかなりの数ありますので、炭酸泉を用意している入浴施設をぜひ探してみてください。また気軽に炭酸泉に入浴したいと考えていらっしゃる方のために、ご家庭でつくれる「人工炭酸泉」について以下に解説していきます。

その1:重曹とクエン酸を混ぜ合わせてつくる「人工炭酸泉」

重曹とクエン酸をお湯に溶かすことで、人工の炭酸泉が簡単にできます。この場合、洗浄用の重曹やクエン酸を使うのは避け、化粧品用などのものを使用してください。分量としては、家庭用の湯船一杯分に当たる150Lのお湯に対して、「重曹」500gと「クエン酸」210gをそれぞれお湯に溶かしてください。

1. 38℃から40℃のお湯を湯船にためる
2. 重曹とクエン酸をお湯に溶かす

その2:炭酸入浴剤でつくる「人工炭酸泉」

市販の入浴剤のなかには、お湯を「炭酸泉」にしてくれる作用をもつものが多くあります。それらを浴槽のお湯に溶かせば、お手軽に炭酸泉を味わうことができます!

ただ単にお湯を炭酸泉に変えてくれるだけではなく、さまざまな効能をもつ入浴剤もありますので、お気に入りのものを見つけてみてください。

その3:専用のマシンでつくる「人工炭酸泉」

お湯を「人工炭酸泉」に変えることができる炭酸発生機器を使って、炭酸泉を楽しむ方法もあります。ご家庭に設置可能なマシンも販売されているので、本格的に炭酸泉を楽しみたいという方はぜひチェックしてみて!
 

二酸化炭素泉が楽しめる温泉3選


日本の代表的な「二酸化炭素泉」の温泉地をご紹介します

その1:日本一の二酸化炭素泉「みちのく温泉」(青森)

青森県にある温泉地「みちのく温泉」の魅力は、何と言ってもお湯に溶け込んでいる炭酸の量! お湯に含まれている遊離二酸化炭素量で日本一を誇っているんです。

こちらのお湯を楽しむためだけに青森まで旅行される方も多いのだとか。日本屈指の「二酸化炭素泉」、ぜひ堪能してみたいですよね!

その2:湯治客が集まる「玉川温泉」(秋田)

「玉川温泉」は、秋田県にある湯治宿です。こちらでは、ph1.2という強酸性の「二酸化炭素泉」という特殊なお湯を楽しむことができます! ph1.2のお湯というのは、なんと日本で一番強い酸性です。

そんな特殊なお湯だからこそ、古くから湯治の湯として愛されてきました。「癒しの湯」として広く知られる温泉です。

その3:ミネラル分豊富な「長湯温泉」(大分)

大分県の「長湯温泉」は、「炭酸水素塩泉」と「二酸化炭素泉」を含んだ特殊な炭酸泉を楽しむことができる温泉地です。マグネシウムやナトリウム、カルシウムなどのミネラル分も豊富に含んだお湯で、世界屈指の炭酸泉と評されています。

その効能の豊富さと確かさで、古くから温泉療養の地として知られています。「長湯温泉」でぜひその効果を体験してみてください!

二酸化炭素泉は意外に身近な泉質!

温泉と女性
「二酸化炭素泉」、一度入浴したことはあっても意外と効果効能や成分に関しては知らなかった方が多いのではないでしょうか。

さまざまな効果効能が期待される「二酸化炭素泉」ですので、温泉宿などで目にした際は、ぜひ気軽に入浴してみてください。独特な肌ざわりがきっと癖になるはずです!

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