湯の峰温泉つぼ湯に、今なら400円で入れる!公衆浴場工事中の2022年3月まで【世界遺産熊野古道】

世界遺産の温泉「湯の峰温泉 つぼ湯」に、期間限定で400円で入浴できます。公衆浴場が工事中の2022年3月までで、つぼ湯は通常通り営業しています。

入浴券の購入の仕方など神秘の温泉を楽しむポイントと、待ち時間に温泉街で楽しく過ごせる「湯筒」「湯胸茶屋」をご紹介します。

世界遺産のお風呂で極上の源泉かけ流し温泉を満喫!

「つぼ湯」は世界で唯一の「入浴できる世界遺産」です。4世紀に開湯したとされ、温泉の湧き出す天然の岩盤を湯舟として利用する「つぼ湯」は、日本最古の共同浴場ともいわれています。

扉を開けて入ってみると、本当に自然の岩がそのまま使われていることに驚きました。

これはいいお湯に間違いない! 数百年にわたって人々を癒やし続けた名湯に、いざ入浴。

硫黄の香りが心地よく、ベタつかずぬるりともせず、とろりとまろやかに全身を包み込んでくれました。

長旅の疲れをすっと癒やしてくれる優しさと、全身を芯から暖めてくれる力強さを合わせ持った湯は、熊野に参詣する人々の湯垢離(ゆごり)場としての歴史を裏打ちするようです。

数百年前の修験者も同じお風呂に浸かったのだろうか、と思うと不思議な気持ちになってきます。古来から数々の旅人を癒やしてきたお湯に自分も入れているのだと思うと、感謝の思いが湧き上がってきました。

ずっと変わらずこの場所で湧き続けるお湯は、適温であってはじめて「つぼ湯」として楽しめるのです。湧き出したばかりの一番新鮮なお湯につかれる贅沢さを噛みしめながらお湯につかれば、額に汗がじんわりと浮かんできます。

1日に7回色を変えるといわれる神秘的なお湯は、青白く静かに佇んでいました。今度訪れるときは何色なのだろう、などとと考えながら全身軽やかになってつぼ湯をあとにしました。

30分貸切制の「つぼ湯」をフルに楽しむには

つぼ湯は2人も入ればいっぱいになってしまう小さなお風呂なので、グループ単位での貸切利用となっています。もちろん1人でもOKです。

天然の岩をそのまま活かしているので、シャワーなどはありません。

脱衣かごで服を着替え、かけ湯をして、お湯につかる。30分は一見短いようでも、極上の温泉をシンプルに楽しむには十分です。

お湯は熱めなので、よくかけ湯をして身体を慣らすのがおすすめ。備え付けの棒で「湯もみ」をしたり、水を足したりすることもできます。

つぼ湯は予約不可、順番待ちのポイント

つぼ湯は30分ごとの交代制で、予約はできません。前の人が早くあがればその分入る時間が早まり、より多くの人が入れるからです。

つぼ湯に入るためにはまず、つぼ湯の向かいのチケット売り場で入浴券を購入します。その際に番号札も渡されます。

僕が訪れたときは「最大2時間45分待ち」と案内されました。僕の前に待っている方々が全員30分いっぱい入浴すれば2時間45分待ちますが、もし早く出る人や待つのをやめた人がいれば、その分早くなるとのことです。

温泉街の周辺で時間をつぶし、前の人がお風呂に入ったらつぼ湯の真上の待合室で待ちます。

温泉卵を作ったりお昼ごはんを食べたりしていたらあっという間だったので、おすすめの過ごし方も後ほどご紹介します。

浴場は右下で、入口に番号札をかけるスペースがあります。僕は18番の番号札を受け取ったので、入口に17番がかかっていれば待機です。

バス停の待合所のような作りで、本を読みながら快適に待つことができました。

前の方があがり、いよいよ自分の番がまわってきました。番号札を浴場の扉にかけて入ります。

案内されていたよりも10分ほど早く入れました。

「湯の峰温泉 つぼ湯」の詳細情報

施設名 「湯の峰温泉 つぼ湯」
住所 和歌山県田辺市本宮町湯峯110 [Map]
電話番号 電話番号を入力
営業時間 6時00分〜21時30分
定休日 なし
利用料金 大人780円、小人470円(公衆浴場又はくすり湯で1回入浴可)
※2022年3月まで、公衆浴場工事のため大人400円・小人200円
アクセス 「湯の峰温泉」バス停すぐ
URL https://www.hongu.jp/onsen/yunomine/tuboyu/

400円でつぼ湯に入れる!公衆浴場建て替え工事中の2022年3月まで

 

湯の峰温泉にはつぼ湯のほかに公衆浴場があり、共同で利用する「一般湯」と「くすり湯」、「貸切湯」があります。

公衆浴場は2022年3月まで工事のため、つぼ湯が公衆浴場並みのお値段で利用できます。

普段は大人780円のところが400円。ふだんはつぼ湯の入浴券に一般湯かくすり湯の1回入浴もついてくるので単純には比べられませんが、かなりお得と言えるのではないでしょうか。

2022年4月に完成する新しい公衆浴場も楽しみです。

※2022年3月まで休館「湯の峰温泉 公衆浴場」の詳細情報

施設名 「湯の峰温泉 公衆浴場」
住所 和歌山県田辺市本宮町湯峯110 [Map]
電話番号 0735-42-0074
営業時間 6時00分〜22時00分
定休日 なし
利用料金 一般湯:大人260円、小人130円
くすり湯:大人390円、小人190円
くすり湯1日券:大人620円、小人310円
休憩所:1時間500円
アクセス 「湯の峰温泉」バス停すぐ
URL https://www.hongu.jp/onsen/yunomine/tuboyu/

温泉の湧き出す「湯筒」で温泉卵を作ってみよう!手ぶらでもOK

湯の峰温泉は温泉街の真ん中を川が流れており、そこからお湯が湧き出しています。

つぼ湯の数十メートル下流の「湯筒」は92℃の温泉が湧き出し、卵や野菜を茹でられます。

湯筒の目の前の「Vショップ 湯の峰店」で卵を販売しています。

湯筒に入れられるようネットに入って紐もついています。卵を持ち込むと、100円でネットに包んでくれます。

湯筒に卵を入れて、十数分待ちます。Vショップで販売されている卵は小ぶりなので13分程度、市販の卵は16分程度がおすすめだそうです。

塩分を含む温泉水でじっくり加熱するため、なめらかでほんのり塩味のきいた美味しい茹で卵になりました。固茹ででも黄身がボソボソにならず、温泉水で茹でるとこんなに違うのか! とびっくりしました。

そのまま食べてももちろん、つぶしてマヨネーズで和えて卵サンドにしても美味しく楽しめました。

湯筒での調理は無料でできます。

なお、源泉の汲み取りは10L 100円で、つぼ湯のチケット売り場で券を購入する必要があります。

「Vショップ 湯の峰店」の詳細情報

施設名 「Vショップ 湯の峰温泉店」
住所 和歌山県田辺市本宮町湯峯 [Map]
電話番号 0735-42-0074
営業時間 9時00分〜17時30分
定休日 不定休
アクセス 「湯の峰温泉」バス停目の前

つぼ湯目の前「湯の胸茶屋」で待ち時間も楽しもう

つぼ湯の目の前の「東光寺」は、湯の峰温泉開湯の地とされる由緒あるお寺です。

温泉成分でできた薬師様の胸からお湯が湧いており、「湯の胸温泉」と呼ばれたのが由来なのだそう。

その歴史を名前に残す「湯胸茶屋」はつぼ湯の目の前です。

飲み物も販売しており、気軽に立ち寄れます。

食事はそばとうどんが中心で、お餅も名物。迷ったのでそばとお餅を両方頼みました。

きつねそばは甘く煮た大きなおあげがジューシーで、あっさりした出汁が蕎麦とおあげの味を引き立てます。

あん餅は焼き立てで、表面のカリッとした食感と中のもっちりした食感をあんことともに楽しめました。

川を眺める外の席もあり、天気の良い日は風を感じながらゆっくり過ごせます。

「湯胸茶屋」の詳細情報

施設名 「湯胸茶屋」
住所 和歌山県田辺市本宮町湯峯 [Map]
電話番号 0735-42-0256
営業時間 7時00分〜18時00分
定休日 なし
アクセス 湯の峰温泉バス停からすぐ

湯の峰温泉の無料駐車場&車でのアクセス

湯筒やつぼ湯のある温泉街の中心から150mほど離れたところに、無料の駐車場があります。

紀伊半島を縦断する国道168号線から狭い道に入ったところにあります。熊野本宮から入るか、龍神・白浜へ続く国道311号線を渡瀬温泉で曲がるかです。道が狭いので、安全運転でいきましょう。

国道168号線はほとんどの区間が整備されて快適に走れますが、冬は凍結することもあるので注意しましょう。

大阪から一般道で5時間ほどです。

日本一長い路線バス!奈良交通八木新宮線

湯の峰温泉は、日本一長い路線バス「八木新宮線」が通っています。

奈良県の大和八木から日本最大の村・十津川村を縦断し、本宮を通って紀伊半島の先端・新宮まで166.8kmを6~7時間かけて走ります。

八木新宮線は1日3往復ですが、このほかにも様々なバスが利用できます。

龍神バスは、紀伊田辺駅発着の「熊野本宮線」のほか、4月から11月のあいだは熊野本宮と高野山を結ぶ「聖地巡礼バス」も運行しています。

バスを活用しながら熊野古道を歩き、先人たちの祈りに思いを馳せる旅も楽しいでしょう。

安全で楽しい温泉旅行を! 温泉施設の新型コロナウイルス対策ガイドライン