冬のタウシュベツ川橋梁は路線バス旅がおすすめ!北海道・ぬかびら源泉郷【GoTo&道民限定割引情報】

湖上に浮かぶ幻想的なアーチ橋の遺構で有名な、北海道・上士幌町の「タウシュベツ川橋梁」。

近くの「ぬかびら源泉郷(糠平温泉)」はすべての温泉施設が源泉100%かけ流しで、癒やしのひとときを過ごせるでしょう。

十勝バスとぬかびら源泉郷がコラボしたお得な「ぬかびら源泉郷バスパック」を使って、冬の北海道を楽しく旅しませんか。

※取材は2019年2月に行いました。

もう見納め?氷の上に現れるタウシュベツ川橋梁

時刻は朝の9時半、スノーシューを履いた一行はインストラクターさんに続いて雪の上を進みます。この日の最低気温は氷点下9.6℃。インストラクターさんによれば、これでも暖かい方なのだそう。

30分ほど歩くと、お目当てのタウシュベツ川橋梁が見えてきました。

おお~~~~!

白亜のアーチの連なる姿が美しい! 寒い中歩いてきた甲斐がありました。

湖の氷が融けはじめていてこれ以上近づけませんでしたが、例年2月中旬ころまでは湖上を歩いて橋の近くまで行けるそうです。

実はこのタウシュベツ川橋梁は、数年以内に崩壊して見られなくなってしまうとされています。毎年「今年で見納めだ」といわれていますが、今年は地元の人の危機感も一段と強まっています。

まさに今しか見られない絶景で、いつの間にか「幻の絶景」となってしまうかもしれないのです。

タウシュベツ川橋梁とは?今年で見納めって本当?

ところで、タウシュベツ川橋梁とは何なのでしょうか。なぜ雪原の真ん中にポツンと建っているのでしょうか。

私が立っている雪原は、糠平(ぬかびら)ダムです。夏になれば雨が降って水に沈むところから写真を撮っています。ダムができる前は、ここに国鉄士幌線という鉄道がとおっていました。1939年に川にかけられたコンクリート造のアーチ橋は、1955年のダム完成で使われなくなり、ダム湖に沈むことになりました。

士幌線は線路をずらして1989年まで走り続けますが、林業の衰退や自動車の普及などによって廃線となりました。

コース中にある林の中をまっすぐ貫く道が、新しい鉄道の線路(現在は廃線)です。かつてここを蒸気機関車が走っていたとは、なかなか想像できません。

建設されて80年が経とうとしているタウシュベツ川橋梁。ただでさえ老朽化しているだけではなく、橋の中の水分が冬の厳しい寒さで凍ってコンクリートを痛めています。

アーチをよく見ると、鉄筋があらわになった痛々しい姿。林業で栄えた時代がしのばれて、風情を感じます。

戦前の最高の技術を以てしても、年月の流れにはあらがえないようです。

雪と氷におおわれた糠平湖。白銀の世界が青空に映えます。

風の通り道で林の中よりも寒い湖上ですが、神秘的な自然の表情を目にすれば寒さも忘れてしまいます。

淡い水色に輝く氷の表面はツルツルとしていて、よく磨かれた金属のよう。ふだん目にする氷とは見た目も手触りもまったく異なっていて驚きました。

絶景を堪能したら、温泉も堪能しよう!雪見風呂は最高

「湖上ハイキングツアー」は12時過ぎに終わりました。お昼ご飯を食べても、帰るまでもう少し時間があります。

汗を流しに温泉に行くことにしました。。訪れたのは「糠平舘観光ホテル」。野趣あふれる混浴露天風呂が名物の宿です。

雪がパラつきはじめました。川面の近くに建てられた露天風呂「仙郷の湯」を目指します。脱衣所は階段の先にあるのでご安心を。

はぁ~~~~いい湯だ!

※温泉での撮影は禁止されています。記事内で使用している写真は、すべて許可をいただいて撮影したものです。

脱衣所からお風呂の間にもお湯が流れていて、足が凍えずに済みます。

泉質は「ナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉」。無色透明のクセがないお湯で、冷え性などの適応症があるため冬にぴったりです。

冬の露天風呂は、頭が冷やされるため、のぼせにくく長湯にも向いています。雪景色を眺めながらじっくりと源泉かけ流しの温泉を楽しめました。

内風呂もあるので、吹雪いているときも安心です。サッとつかって身体を暖めてから帰ることにしました。

「糠平舘観光ホテル」の詳細情報

施設名 「糠平舘観光ホテル」
住所 北海道河東郡上士幌町字ぬかびら源泉郷北区48-1
電話番号 01564-4-2210
日帰り
営業時間
11時30分〜21時00分
最終受付20時00分
19時から22時は露天風呂女性専用時間
日帰り
利用料金
大人1,000円*・小人500円・幼児300円
タオルレンタルは別途料金
URL http://www.nukabirakan.com/
* 2019年10月からの消費税増税などにともない、料金が変更されている場合があります。ご注意ください。本記事内で表示している価格は、基本的に2019年2月現在のものです。

露天風呂「仙郷の湯」は混浴ですが、水着を着用しての入浴も可能です。また、19時から22時までの女性専用時間もありますので、女性の方も安心してお楽しみいただけます。

1,300円以上のトク!十勝バスのバスパックに感謝

今回使った「冬のぬかびら源泉郷バスパック」は、5,400円*で帯広駅からの往復のバス代2,660円相当と、通常3,500円の湖上ハイキングツアーに加えて、日帰り入浴1回分がついています。

1,300円以上得をする最強のバスパックに感謝感激です。

安くて快適!ぬかびらの宿はユースホステルがおすすめ

ただタウシュベツ川橋梁を見て帰るだけではもったいないと思い、宿をとることにしました。湖上ハイキングツアーの集合時間には始発のバスでも間に合わないため、前日の夕方にぬかびら入りして温泉でまったり過ごしました。

泊まったのは「東大雪ぬかびらユースホステル」。ぬかびらの自然に魅せられて移住した家族で切り盛りする家庭的な宿です。

マンガが並ぶ屋根裏部屋もあって、なんだかワクワクします。

お風呂はもちろん源泉かけ流し。やや熱めのお湯が冷え切った身体にしみわたります。

館内を裸足で歩き回れるほどきれいな宿で、wi-fiもバッチリ。「なんとなく居心地がいい宿」というコンセプトが随所に感じられます。

せっかくだからもう一湯。和モダンの宿で雪見風呂

宿でひとっ風呂浴びて、もう少し散策しようと思い立って温泉街に繰り出しました。訪れたのは「中村屋」。和モダンにリノベーションされた宿は十勝の食材にこだわった料理も好評だとか。

混浴の露天風呂は広くて、温度の違いを楽しみながらじっくり過ごせました。目に入ってくるのは雪景色、目を閉じればお湯の注がれる音。至福のひと時です。

レトロで落ち着いた雰囲気の館内は、読書がはかどりそうです。

古いスキー板を活用した本棚も素敵です。

「糠平温泉 中村屋」の詳細情報

施設名 「糠平温泉 中村屋」
住所 北海道河東郡上士幌町字ぬかびら源泉郷南区
電話番号 01564-4-2311
日帰り
営業時間
7時30分〜10時00分・14時00分~20時00分
利用料金 日帰り:大人600円・小人300円
一泊二食:11,150円~
URL http://nukabira-nakamuraya.com/

味もボリュームも◎美味しいご飯に大満足

日が暮れかかったところで宿に戻りました。ひと息ついたら、お待ちかねの晩ご飯の時間です。

夕食は、和食と夕食が交互に出てきます。この日は洋食で、チキンのグリルやグラタンなど。ハーブとレモンの香りが効いた鶏肉を、鶏の旨味を吸い込んだジャガイモと一緒にほおばると幸せになれます!

ワイン1杯がサービスでついてくるのもうれしいです。

食後のデザートはチーズケーキでした。すべてオーナーさんの手作りだというので驚きです。美味しく完食しました。

朝ご飯はヘルシーな和定食。ご飯が進みました。

「東大雪ぬかびらユースホステル」の詳細情報

施設名 「東大雪ぬかびらユースホステル」
住所 北海道河東郡上士幌町字ぬかびら源泉郷北区29
電話番号 01564-4-2004
日帰り
営業時間
15時00分〜21時00分
休館日 こちらをご覧ください
利用料金 ドミトリー1泊2食6,350円(YH会員5,650円)*
個室は別途料金、素泊まり、夕食のみ、朝食のみも
日帰り大人400円・小人200円
URL https://nukabira-yh.com/
* 2019年10月1日現在

のんびり路線バスの旅!冬のぬかびらは十勝バスで

帯広駅からぬかびら源泉郷に行く路線バスは1日4往復。地元の名物「豚丼」を食べて、午後の便に乗りました。

北海道の穀倉地帯・十勝にふさわしい、黄色いバスで出発です。

北海道らしいまっすぐな道路が続きます。

帯広駅を出てからおよそ2時間20分でぬかびら源泉郷営業所に着きました。広大な農業地帯を見たり、本を読んだり、昼寝をしたり、バスでの過ごし方はいろいろ。たえず注意が必要な車と違って、気楽な移動でした。

帰る前に、ひがし大雪自然館に立ち寄りました。入場無料で、動植物のはく製や岩石標本などが見られます。

お得に楽しいバスの旅。バスパック申し込みやツアー予約の方法

出典:十勝バス

※2018年度のチラシです。最新の情報は十勝バスホームページよりご確認ください。

今回利用したのは、「湖上ハイキングゆったり温泉パック」。5,400円で往復のバス乗車券と、タウシュベツ川橋梁を見る湖上ハイキングツアーと、日帰り入浴券1枚がついています。

バスの乗車券は7日間有効なので、最大6泊できます。往復の乗車券は途中下車も可能です。

 

このパックはツアー参加の5日前までに十勝バスに電話で予約をする必要があります。湖上ハイキングツアーは「タウシュベツ川橋梁が見られるうちに」と人気が高まっているので早めの予約が吉です。

ツアーを行っている「ひがし大雪自然ガイドセンター」に先に電話して空いているか確認してからバスパックの申し込みをするのがおすすめです。ただし、ツアー時間帯は電話に出られないこともあるので、つながらないときは時間を空けてかけなおしてみてください。

バスパックは1月中旬から3月末まで販売されていますが、糠平湖を歩いてタウシュベツ川橋梁まで近づけるのは2月中旬から下旬まで。近くで見たい! という方は、1・2月に行きましょう。

「湖上ハイキングゆったり温泉パック」の予約情報

問合せ先 十勝バス帯広バスターミナル案内所
住所 北海道帯広市西1条南12丁目25(帯広駅前)
電話番号 0155-23-5171
※予約は電話のみ・ツアー参加日の5日前までに要予約
URL https://www.tokachibus.jp/

なお、十勝バスでは、NHK連続テレビ小説『なつぞら』のロケ地となった「真鍋庭園」や、十勝川温泉、愛国駅と幸福駅、池田ワイン城などなど、十勝エリア各地の観光名所に帯広発着の日帰りで行けるお得なバスパックを発売しています。

湖上ハイキングゆったり温泉パック以外は当日購入できるので、その日の気分に合わせて手軽に遊べます。

夏もぬかびらに行きたい!通年販売のバスパックも【2020最新情報】

なお、「ぬかびら源泉郷バスパック」は通年発売されています。有効期限は7日なので、宿泊と組み合わせるのもおすすめ。

3,000円で、往復の路線バス乗車券・日帰り入浴券1枚・施設利用券1,000円分がついています。こちらも1,300円以上のトクです。

春には湖底に草が生え、古代遺跡のような姿に変わります。

水がたまり始めた時期は、眼鏡橋のように水面に反射する姿を見られるかもしれません。

上半期の間しか見られないタウシュベツ川橋梁。雪のない時期もおすすめです。

詳しくはこちらをご覧ください(PDFファイルが開きます)。

やっぱり車で行きたい!そんなあなたに湯めぐり切符

今回私は路線バスを利用しましたが、雄大な北海道をドライブでめぐりたい! という気持ちもとてもよくわかります。

車で行きたい方におすすめしたいのが「糠平&幌加 湯めぐり切符」。1,200円で3ヵ所の日帰り入浴ができ、抽選にも参加できます。日帰り入浴の定価は400円~800円なので、かなりお得です。

ひがし大雪自然ガイドセンターが主催するツアーの500円引き券としても利用できます

幌加温泉って?ぬかびらの更に奥にポツンと立つ秘湯

先ほど紹介した「湯めぐり切符」に出てくる「幌加」とは、ぬかびら源泉郷の奥にある秘湯の一軒宿「幌加温泉」のことです。

東大雪ぬかびらユースホステルではオプションツアーを行っていて、夕食後に幌加温泉に連れて行ってくれるものもあります。私が泊まった日は運よくツアー開催日だったので、お腹いっぱいになったところでご主人の運転する車に乗って幌加温泉に向かいました。

真っ暗な道を15分ほど走って着いた幌加温泉は、まさに鄙びた温泉といった風情ある建物で、おばあちゃんが素敵な笑顔で出迎えてくれました。現在は、幌加集落が消えた後もこの地で温泉を守り続けるおばあちゃんと、お手伝いに来ている若いご夫婦の3人で切り盛りしているようです。

ここの自慢は個性的な4種類の源泉。「カルシウム泉」「鉄鉱泉」「ナトリウム泉」「硫黄泉」の4種で、もちろんすべて源泉かけ流し。色や温度、手触り、香りなどすべてが異なっていて、甲乙つけがたい名湯ぞろいです。

渓谷にポツンと建てられた露天風呂で雪の舞う星空を見上げていると、向こうから犬の遠吠えが聞こえてきました。遮るものがない雄大な大自然、これぞ北海道の秘湯です!

次は夏か秋の昼間に行こうと心に誓ってぬかびらに戻りました。

ちなみに、夜の糠平湖は灯りがなく開けていて星空が美しいようです。泊まった人しか見られない醍醐味です。

私が訪れた日は雪が降っていて星空は見られず、帰りのバスで再訪を決意しました。

幻想的なアーチ橋「タウシュベツ川橋梁」と、すべての宿が源泉かけ流しの「ぬかびら源泉郷」。

冬の北海道に行くあなたに、ぜひおすすめしたいです。

安心でお得な路線バスパックを活用して、早いうちに見に行きませんか。

北海道民限定の最大4,000円引キャンペーンはGoTo併用可能

ぬかびら源泉郷の位置する上士幌町では、道民限定で独自の「おもてなしキャンペーン」を行っています。

2020年9月17日から2021年3月7日までの期間限定で、宿泊料金が最大4,000円の割引になります。

宿泊料金が税込8,000円以上で4,000円、4,000円以上で2,000円の値引きが受けられ、アンケートに答えると宿泊券や特産品などが当たる抽選にも参加できます。

出典:上士幌町観光協会

なんと、2020年10月23日宿泊分からは、GoToキャンペーンとの併用も可能になります。

※2021年2月7日までを旅行期間に含む旅行に対し、GoToトラベルキャンペーンの適用が除外されます。

北海道民の皆さん、この機会にぜひ冬のぬかびら源泉郷に行ってみませんか?

そしてもちろん、本州の方もGoToキャンペーンでお得に旅行できます。

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